及川光博インタビュー「心を優しく抱きしめてくれるような終わり方だとうれしいなって」『最愛』

特集・インタビュー
2021年11月18日

『最愛』及川光博インタビュー

◆本作は主人公と対立する役どころですが、及川さんは仲間側と対立する側、どちらにより面白さを感じていますか?

演じるという意味では、どちらも面白いです。僕の場合、仲間側にいても、いつ裏切るか分からないっていうパターンが多いんですよ。打ち合わせの時に、「あとあと裏切りますか?」って聞きたくなるくらい(笑)。だから、どちらの側にしても、エンターテインメントとして多くの人に楽しんでもらえるよう、いつでも心変わりできるように備えています。

◆では、対立する側を演じるやりがいは?

対立構造をはっきりさせることによって、視聴者の皆さんがより主人公に感情移入できるところです。そういった意味では、敵は手強いほうが面白いし、ドラマが盛り上がるじゃないですか。なので、そこにやりがいを感じます。

『最愛』及川光博インタビュー

◆共演者の皆さんの印象はいかがでしょうか?

吉高ちゃんは天才です。とにかく切り替えがすごいんです。本番前は、出演者やスタッフさんたちとキャッキャッと談笑しているのですが、いざ本番となった時の演技は素晴らしいなと。僕もカットがかかるとただのミッチーに戻るので、そこでは吉高ちゃんと、昭和のオヤジギャグとかを言い合ってキャッキャッしてます(笑)。井浦さんはマイペースで、物事の掘り下げが深い方だなと思います。学者肌と言いますか。基本はニュートラルでいて、ご自身で自分の色を決めないからこそ、いろんな役柄にハマるんだろうなと思います。田中みな実さんは頑張り屋さん。集中力がすごいんですよ。楽屋でごあいさつする時は、ほがらかに笑顔でお話するのですが、現場に入ったらずっと役のまんまで。セルフプロデュースもできる方だから、意識を抜本的に変えているんだと思います。(松下)洸平とは全然絡むシーンがないんですよね、仲が良いのに…。現場ですれ違ったりはするんですけど、以前『#リモラブ~普通の恋は邪道~』で共演した時と比べて、陸上部出身という役柄もあって、日焼けして逞しくなっているし、さらにマスクもしていたので、最初誰だか分からなかったです(笑)。

◆どのようなエンディングになることを予想されていますか?

個人的に、市川崑監督が描く金田一耕助シリーズが好きなんです。なので、後味は悪くても構わないので、ラストシーンは何か心を優しく抱きしめてくれるような終わり方だとうれしいなって。

◆最後に、後半へ向けて後藤の見どころをお願いします。

やはり、後藤や「真田ウェルネス」にしつこく付きまとってくるフリー記者の橘しおり(田中)とどう決着をつけるのか。後藤が最も隠したかった真実とは何なのかに注目していただけたらと思います。そして、次の鼻血チャンスはいつくるのか(笑)。ドキドキしながら見てください。

PROFILE

『最愛』及川光博インタビュー

及川光博
●おいかわ・みつひろ…1969年10月24日生まれ。東京都出身。最近の出演作は、ドラマ『グランメゾン東京』『#リモラブ~普通の恋は邪道~』『半沢直樹』『ドラゴン桜 第2シリーズ』など。

番組情報

金曜ドラマ『最愛』
TBS系
毎週金曜 後10・00~10・54

<第6話(11月19日放送)あらすじ>
加瀬(井浦新)は、警察に連行された優(高橋文哉)と面会し、15年前の事件だけでなく昭(酒向芳)の殺害も自らがやったことだと告げられる。さらに、公園で昭と争った時の様子がイヤホン型カメラに記録されていることを聞き出し、その動画データを解析することに。
そんな中、優の処遇を心配し不安に怯える梨央(吉高由里子)。心配して訪れた加瀬から優が置かれている状況を聞き、優しく励まされながら何とか眠りにつくのだった。
梨央が優のことで後藤や兄・政信(奥野瑛太)から社長としての責任を追及される一方で、加瀬が民間の科捜研に依頼していた動画データの解析が完了。加瀬はある疑問を抱く。また大輝(松下洸平)ら警察も、優の証言による裏取をもとに現場周辺で聞き込みを進める中、新たなタレコミがあり…。

©TBS

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