吉高由里子インタビュー「梨央という人間がそこにいたんじゃないかな」『最愛』

特集・インタビュー
2021年12月16日

『最愛』吉高由里子さんインタビュー

◆ミステリーの中にもラブストーリーがある本作ですが、吉高さんが演じていて思わず“キュン”だったり、感情が動いたシーンは?

私は1話の最後と2話の最後は、ヒリヒリしましたね。真田ウェルネスを訪ねてきた大ちゃん(大輝)に、梨央が「初めまして」と言うところは、「よく、そんな顔で大ちゃんに初めまして言えるな」と。2話でも、大ちゃんに「できれば友達として話したい」と言われて、梨央が「どこから話す?」って挑発的に言うところは、演じながらも感じ悪いなって思いました(苦笑)。いっぽうで、5話は苦しかったですね。大ちゃんが桑田さん(佐久間由衣)に頭を下げて、梨央と優がお父さん(光石研演じる達雄)の残した映像を見る時間をくれたところは、すごく3人の関係性が表れていて、 “最愛”の違う形だったというか。そのお父さんの映像も、苦しく感じました。

◆“キュン”はどうでしょう?

6話の梨央が大ちゃんに隠れて歩道橋から電話するけど見つかって追いかけっこするシーンは、みんな好きなんじゃないかな(笑)。

『最愛』吉高由里子さんインタビュー

◆演じていて、どういう表現が難しかったですか?

喜怒哀楽が表に出たほうが、見ている人には伝わるんですよね。単に悲しんでいる顔をしてても伝わらないというか。出しやすい顔って難しいなって感じましたね。おいしいもの食べている時は、一番素直な顔だと思います。優が作ったオムライスを食べるシーンはもっと味わって食べたかったですし、梨央の行きつけの「峰」で出してもらうもんじゃ、実はいつも食べられなかったんですよ。なので、「今度、もんじゃを食べに行こう」ってマネージャーさんと話してました(笑)。

◆中でも、特に大変だったのは?

大人数がいて自分だけしゃべるというのは、どちらかと言うと苦手って思いましたね。「あんまり、こっち見ないでくれ」って(苦笑)。あとは、どのドラマも1話に多くの時間をかけたりするんですけど、最終話は短期間で撮ろうとしてて。それは難しいというか、ハードなスケジュールだなって(笑)。

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