松村沙友理、乃木坂46を卒業し女優にまい進「今はお芝居の現場でいろんなことを吸収したい」『愛しい嘘~優しい闇~』

特集・インタビュー
2022年01月21日

『愛しい嘘~優しい闇~』松村沙友理インタビュー

元乃木坂46の松村沙友理さんが、1月14日(金)にスタートしたテレビ朝日系金曜ナイトドラマ『愛しい嘘~優しい闇~』(毎週金曜 後11・15ほか)で存在感を発揮している。同作は、中学卒業から14年後の同窓会をきっかけに同級生たちの連続不審死事件が巻き起こる本格ラブサスペンス。松村さんが演じているのは、主人公・今井望緒(波瑠)と一緒に働く漫画家アシスタントの岡崎りえ。望緒のアイデアを盗んで漫画家デビューを果たした野心家というキャラクターだ。昨年7月にグループを卒業し、女優としてのキャリアを積み重ねている松村さんに、どんな思いを持って今回の役柄に挑んでいるのかお聞きしました。

 

◆『愛しい嘘~優しい闇~』に出演が決まった時のお気持ちから聞かせてください。

お芝居に対してはどんな役でも挑戦したいという強い気持ちを持っているので、お声掛けいただいてすごくうれしかったです。ただ正直、りえという役は難しくて。メーンで登場するわけではない分、一回一回の出番での爆発力を求められるキャラクターだと感じたんです。そんな力が自分にあるのかな、私に務まるのかなと不安もすごくありました。

◆その不安とどう向き合ったのですか?

結局、自分1人でどんなに台本を読んで考えたところで正解は分からなくて。でも、現場で監督さんや他のスタッフさんにも相談したら、たくさんアドバイスをくださったんです。皆さん、朝から晩まで撮影が続いて体力的にも大変なはずなのに、りえをどう面白くしようかと考えてくださっているのが伝わってきて、本当にありがたいなと思いました。

『愛しい嘘~優しい闇~』松村沙友理インタビュー

◆りえのファーストシーンは、1話序盤。望緒から自分の漫画の構想を盗んだのではないかと指摘され、悪びれるどころか「泥棒扱いされて傷ついた」と高圧的に謝罪まで迫るという場面でした。

1話の台本を読んで一番びっくりしたのが、そこでした。いきなり望緒との対決シーンがある! と思って。序盤の大切なシーンなので、そこをやらせていただけるのはもちろんありがたかったんですけど、私の中ではもうプレッシャーで、プレッシャーで。りえを演じる上で“私に任せて!”と言えるほどの自信もなく、自分がどこまでできるか未知の状態だったので、本当に怖かったんです。心臓に穴が開きそうでしたけど、絶対にちゃんとやり遂げたいという思いで臨みました。

◆そのシーンを撮り終えて、手応えはいかがでしたか?

その時の自分にできる100%は出し切れたと思います。ご覧くださった方の中にはいろんな感想があるでしょうし、「りえちゃんはもっとこうした方がいいんじゃないか」という声もあるかもしれませんけど、全部受け止める覚悟はあります。

『愛しい嘘~優しい闇~』松村沙友理インタビュー

◆先日、大江達樹プロデューサーに取材してお話を伺ったところ、松村さんのことを「憑依型女優」と評されていました。

えー、本当ですか!? 全然そんなことは…でも、その表現はカッコいいのでうれしいです(笑)。憑依型かどうかは分かりませんが、演じている時の記憶があまりないことはありますね。例えば物を投げるシーンがあって、カメラのアングルを変えるために何度か同じ動きを繰り返さなければならないのですが、「さっきと同じように投げてください」と求められても、どう投げたかを覚えていなかったり。何かせりふを言って、「今の言い方、すごくよかったよ」と褒めていただいても、自分がどう言ったかを覚えていなかったりとか。

◆事前に動きを固めるのではなく、本番中、その場の気持ちから生まれる動きを大切にされるタイプなんですね。

そうですね。台本を読んでいるだけでは、その場の細かい状況まででは分かりませんし。「病院」と書かれていても、そこがどういう病室なのかとか。「道路」と書かれていても、どういう道路なのかとか。なので当日、現場に行ってからいろいろと考えるタイプかもしれません。その場の雰囲気を見て、“あっ、こういう感じか”と汲み取って演じることが多いです。

『愛しい嘘~優しい闇~』松村沙友理インタビュー

◆普段、台本はどのように読み込んでいるのですか?

うーん…実はそのやり方がどうなんだろうというのが最近の悩みで。というのも、私は“台本を読むぞ!”と集中して読むのではなく、仕事の合間に読んでいるうちに頭に入ってくるというのが多くて。乃木坂46にいたころ、毎日びっくりするくらい忙しく、ものすごくタイトなスケジュールの中で台本を覚えていたので、自然とそのやり方が身についてしまったんだと思います。だから、他の役者の方がどうやって台本を覚えているのか知りたいんです。この半年ぐらいで役者の方とお会いする機会が増えて、よりそう思うようになりました。

◆乃木坂46を卒業してソロとなり、女優業に対する思いがより一層強まっている?

そうですね。今回の『愛しい嘘』で共演させていただいている皆さんもそうですが、素晴らしい役者の方がたくさんいらっしゃいますし、画面を通してではなく生で体感するからこそ得られることもたくさんあって。今はどんな役でもいいからお芝居の現場に入って、いろんなことを吸収したいという気持ちが大きいです。

◆最後に、『愛しい嘘』の今後の見どころを教えてください。

2話以降もとにかく怪しい場面だらけです。私にはもう、出てくるキャラクター全員が怪しく見えてしまうくらいなんですけど(笑)。でも、それこそがサスペンスの面白さ。ここから先どう話が膨らんでいくのか、予想のつかない展開を楽しんでいただきたいです!

PROFILE

『愛しい嘘~優しい闇~』松村沙友理インタビュー

松村沙友理
●まつむら・さゆり…1992年8月27日生まれ。大阪府出身。B型。乃木坂46のメンバーとして人気を集め、昨年7月にグループを卒業。最近の出演作は、ドラマ『プロミス・シンデレラ』、映画「ずっと独身でいるつもり?」など。ファッション誌「BAILA」のレギュラーモデルも務める。

番組情報

金曜ナイトドラマ『愛しい嘘~優しい闇~』
テレビ朝日系
毎週金曜 後11・15~深0・15ほか

原作:愛本みずほ
脚本:丑尾健太郎、神田優
演出:樹下直美、日暮謙、木内健人
出演:波瑠、林遣都、本仮屋ユイカ、黒川智花・徳重聡・松村沙友理、西尾まり、新川優愛、溝端淳平ほか

公式サイト:https://www.tv-asahi.co.jp/itouso/
公式Twitter:@itouso_tvasahi
公式Instagram:@itouso_tv_asahi

 

photo/小澤正朗 text/林桃

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