関水渚の夢が一気に実現!「バカリズムさんと大九監督の大ファンだったので、びっくり!」映画「ウェディング・ハイ」インタビュー

特集・インタビュー
2022年03月10日

「ウェディング・ハイ」関水渚インタビュー

一世一代のイベント“結婚式”で新郎新婦に寄り添うウェディングプランナーの奮闘を描いた映画「ウェディング・ハイ」。バカリズムが脚本を担当、バラエティに富んだ登場人物たちが入れ代わり立ち代わり爆笑シーンを繰り広げる本作で、花嫁・新田遥役を演じた関水渚さん。大ファンだったという大九監督作品への出演についてや、自身が演じた役への想いなどを語ってくれました。

 

◆関水さんは以前から大九明子監督の大ファンだったそうですね。

はい! 映画「勝手にふるえてろ」(2017)が大好きで。たぶん人生の中で一番、何度も見返している邦画で、時々、家で流しっぱなしにしているくらい、私の中では生活の一部みたいになっている作品です。その大九監督の作品に出られることが本当に嬉しくて。しかも、バカリズムさんのファンでもあって、いつかバカリズムさんの脚本作品に出たいなとも思っていたので、その2つの夢が一気に叶ったことにびっくりしました!

◆改めて考えると、すごい組み合わせですよね。

ホントに! 台本をいただいた時も“絶対に面白いだろうな”と思いながら読み始めたのですが、その想像をはるかに超える素晴らしさでした!

「ウェディング・ハイ」関水渚インタビュー

◆どういったところに魅力を感じましたか?

これまでの大九監督とバカリズムさんの作品にも共通しているのですが、1人ひとりのキャラクターがちゃんと生きているんです。人間のダメなところ、ちょっとユーモラスのあるところをしっかり描いているし、少し誇張しているところはあるけど、現実にいてもおかしくないリアルさもある。それに、誰もがイキイキとしているので、観終わったあとに全員のことを愛おしく感じてしまう。そこがすごく魅力的だなって思います。

◆今回演じた新田遥も天真爛漫な女性ですね。

結婚式を前に、頭の中にハッピー要素しかない人でした(笑)。もう、ずーっと幸せを感じているし、結婚式を全力で楽しもうという気持ちが体中から溢れ出ていて。でも、きっと彼女は普段からそういうタイプなんだろうなと思いました。結婚式が題材になっている作品なので、ちょっと浮かれながら結婚式の準備や披露宴を楽しんでいますが、日常でもいろんなことに楽しさを感じているんだろうなって。だから撮影でも、彼女の中にある前向きさや、まわりから好かれる明るさを意識して演じましたね。

「ウェディング・ハイ」関水渚インタビュー

◆確かに、披露宴や新生活に向けていろんなことを決めていくシーンでも、彼女にはイニシアチブを取る芯の強さがありながら、それがキツさや嫌味に見えないところがあって、とても魅力的でした。

とにかく幸せになることに一直線な子なので、それ以外のことはあまり考えすぎないようにしていたんです。また、なんといっても、中村倫也さん演じる新郎の彰人が優しい人ですからね。遥は裏表があまりないので、自分の思っていることや感情がそのまま出てしまうんですが、彰人はそれをすべて感じ取って、受け入れてくれる。きっと面倒くさいなと感じている部分もあると思うんです。でも、それを口に出すことはなく、最終的には遥に合わせてくれる。“なんて、素敵な旦那さんなんだ!”と感動してました(笑)。

◆特に物語前半の2人のシーンは、ほのぼのとしていてかわいかったです。

なんだかんだと遥の相談に乗ってくれる彰人が素敵ですよね。そうかと思えば、披露宴の最中にトラブルがあっても、遥のためになんとかしようとしてくれる。本当に優しくて、あそこまでできる人って、男性女性に関係なく“この世の中にいるのかな?”って。もし実際にいたら、それこそちょっと怖くなるかもしれませんね。“本心では、ものすごく嫌がってるんじゃないかな…”って勘ぐってしまいそう(苦笑)。

「ウェディング・ハイ」関水渚インタビュー

◆ちなみに関水さん自身は、こうした決めなくてはいけないいろんなことに対して、自分の意見をはっきり伝えるほうですか?

絶対に自分の希望を通したいということはないんですが、気がついたら自分で選んでいたり、要望が通っていることが多い気がします(笑)。特に、結婚式のような行事であれば、自分で決めたいと思っちゃうでしょうね。そこは共感できるところが、すごくありました。とはいえ、この映画を観ていると、結婚式や新生活までにやらなければいけないこと、決めなければいけないことがたくさんありすぎて、“これは大変だなぁ”としみじみ思ったりもして(苦笑)。たった今、「結婚式に関することなら、全部自分で決めたいかも」と言ったばかりですが、あの数はちょっと想像以上だったので、私なら途中で心が折れているかもしれません(笑)。

◆(笑)。新郎の彰人を演じた中村倫也さんとの共演はいかがでしたか。

中村さんとは初共演だったんですが、穏やかな雰囲気をお持ちで。壁をまったく作らない方だったので、ずっと楽しく撮影することができました。やはり今回の役は、これから結婚して幸せな家族になろうという2人ですから、お互いが見せるちょっとした表情に他人行儀な空気が出てしまってはいけないと思ったんです。でも、そうした心配はまったくなくて。それでいて、彰人に匹敵するぐらい優しい方でしたので、おかげで緊張することなく初々しい幸せなカップルを演じることができました。

「ウェディング・ハイ」関水渚インタビュー

◆確かに、お2人の会話はせりふとは思えないぐらい自然でした。

そこはバカリズムさんの脚本の素晴らしさもあると思います。会話のほとんどが台本通りで、アドリブを入れた部分もなかったですし、どの場面でも違和感なく言葉のやり取りができました。

◆そんな2人の結婚式を支えるウェディングプランナー役が篠原涼子さんでした。

大先輩に対して言う言葉ではないかもしれませんが、篠原さんはずーっとかわいかったです!(笑) 私がちょっと話したことや些細な話題も全部拾ってくれて、すごく楽しそうに笑ってくださるんです。その笑顔に、いつも安心感と心の余裕をいただいていました。また、今作で篠原さんが演じられた中越さんは“NOと言わないウェディングプランナー”ということで、基本的に受け身の演技ばかりだったんですが、いろんな困難やムチャぶりに一瞬戸惑いつつも、笑顔で「何とかしましょう!」と返してくれる。その時の表情が本当に豊かで。近くでお芝居を観ていて、とても楽しかったです。

◆そんな幸せな場に迫ってくるのが、岩田剛典さん演じる元カレの八代裕也。

ものすごい役でしたね(笑)。試写で初めて観るシーンも多かったので、いろいろとびっくりしました。岩田さんとは2人が付き合っていた頃の回想シーンでご一緒したのですが、ちょっと妄想も入っている場面だったこともあって、楽しかったです。そもそもテンションがおかしいんですよね、学生時代のあの2人は(笑)。正直、“こんなカップルいる!?”とも思ったのですが、“付き合いたての頃なら、少しおかしいぐらいが新鮮で楽しいのかも…”と思い直し、全力で演じました(笑)。そうしたら大九監督も「こんな動きをしてみたら、もっとヘンになるかも」といろんなアイデアを出してくださって。その一つひとつが面白くて、よりいっそう関係性がヘンなカップルに見えて、楽しかったです。

「ウェディング・ハイ」関水渚インタビュー

◆回想シーンは必見ですね(笑)。初めての大九監督の現場はいかがでしたか?

監督はいつも明るく、笑顔でいる方でした。「こうしてください」という具体的な指示をされるというよりは、「まずは自由にやってみてください」と役者に委ねてくれる。時々、指示を出す時も、キャラクターの感情の動きなどを丁寧に説明してくださった上で、絶対にプレッシャーを与えない言い方をしてくれるので、とても演じやすかったです。それから驚いたのが、岩田さんとのシーンで。先ほど“へんなカップルだ”とお伝えしましたが、撮影中は“もしかしたら不思議な感じになりすぎてやしないか”と心配もしていたんです。でも実際に映像を観たら、大九監督がいつも作り出す、あの平和な映像の中に見事に馴染んでいて。その時、自分がこれまで何度も何度も観てきた大九監督の映像の中に私自身が入り込んでいることに幸せを感じましたね(笑)。

◆関水さんがそこまで感じる大九作品の魅力とは、どんなところでしょう?

今回の映画もそうですが、キャラクターがそれぞれデフォルメされていながらも、違和感なく作品の中に収まっているところが素敵なんです。それに大九さんの作品って、人生の楽しいところばかりを切り取っているようにも感じていて。もちろん切ないシーンや哀しい出来事も描かれていますが、最後には素敵な思い出になっている。そうした、非日常的な夢物語の部分と現実的な世界が同時に描かれていて、そのバランスも見事で。だからこそ、“この世界に飛び込んでみたい!”と感じさせられるんでしょうね。

◆では、今回の作品で関水さんが注目してほしいキャラクターを挙げると…?

全員です! 皆さん、本当に輝いていますから。ただ、撮影中に圧倒された方を挙げさせていただくと、遥の上司役として登場した皆川猿時さんは、最高すぎました(笑)。もう、オーラがただものではないです! 要求されていること以上の表現をされていて、それでいてまったく浮いてない(笑)。こういう方が結婚式にいたら絶対に盛り上がるだろうなって思いましたね。自分の結婚式に呼びたい(笑)。それ以外にも、披露宴のシーンはどこも見どころです。親族や両親、友人たちの余興が純粋にすごくて。面白さとパフォーマンスのすごさに圧倒されてしまったので、ぜひ注目していただければと思います。

「ウェディング・ハイ」関水渚インタビュー

◆この映画が公開される日は大安吉日です。関水さんは、こうした縁起や験担ぎなどは、普段気にされますか?

どちらかというと、気にするほうかもしれないですね。占いを信じるとかではないのですが、ジンクス的なことは自分の中にいくつかあります。例えば、“この服を着るといいことがあって、逆にこっちの服だと悪いことが起きてしまう…”というような。気持ちが沈む出来事があって、ふと自分の格好を見たら、「あ、やっぱりこの服だったからだぁ…」って(笑)。そうやって、いつしか縁起のいい服、悪い服に分かれているんです。しかも、一度でも悪い服の仲間入りをしてしまうと、いい服に昇格することはない(笑)。

◆洋服たちはクローゼットの中で戦々恐々としてそうですね(笑)。

もちろん、だからといって、二度と着ないわけではないんですよ。ちゃんと着てあげるんですけど…“今日はこの服を着るのはやめておこう”ということがよくありますね。デザインが好きだったりすると、“かわいそうだな”って思ったりも(笑)。でも、そうですね…よほど頑張ってくれたら、いつかいい服に昇格する機会を作ってあげてもいいかもしれないですね(笑)。

PROFILE

「ウェディング・ハイ」関水渚インタビュー

関水渚
●せきみず・なぎさ…1998年6月5日生まれ。神奈川県出身。2019年、映画「町田くんの世界」で女優デビュー。最近の話題作に、ドラマ『アノニマス〜警視庁“指殺人”対策室〜』『八月は夜のバッティングセンターで。』(ともにテレビ東京系)、映画「コンフィデンスマンJP」シリーズなど。

作品情報

©2022「ウェディング・ハイ」製作委員会
©2022「ウェディング・ハイ」製作委員会

「ウェディング・ハイ」
2022年3月12日(土)より全国ロードショー

(CAST&STAFF)
出演:篠原涼子
中村倫也、関水渚、岩田剛典
中尾明慶、浅利陽介、前野朋哉、泉澤祐希、佐藤晴美、宮尾俊太郎
六角精児、尾美としのり、池田鉄洋、臼田あさ美、片桐はいり
皆川猿時、向井理、高橋克実

脚本:バカリズム
監督:大九明子
主題歌:東京スカパラダイスオーケストラ 「君にサチアレ」(cutting edge/JUSTA RECORD)
配給:松竹

(STORY)
結婚式、それは新郎新婦にとって人生最大のイベント!
お茶目だけど根は真面目な石川彰人(中村倫也)と、いつも明るい新田遥(関水渚)のカップルも、担当ウェディングプランナーの中越(篠原涼子)に支えられながら準備を済ませ、ようやく式当日を迎えていた。
しかし…結婚式に人生を懸けていたのは2人だけじゃなかった!?
新郎新婦の紹介VTRや主賓あいさつ、乾杯の発声など、結婚式お決まりの演目に並々ならぬ情熱を注ぐ参列者たち。熱すぎる想いが暴走し、式は思わぬ方向へ…。中越は新郎新婦のSOSを受け、披露宴スタッフと力を合わせ様々な問題を解決しようと奔走する。しかし、式場に遥の元カレや、招かれざる闖入者も現れて…。
果たして、絶対に「NO」と言わない敏腕ウェディングプランナーは、全ての難題を解決し、最高の結婚式を2人に贈ることができるのか!?

公式HP:https://movies.shochiku.co.jp/wedding-high-movie/

公式Twitter:@wedding_high

公式Instagram:@wedding_high_movie

photo/河野英喜(エントランス) text/倉田モトキ hair&make/井手真紗子 styling/後藤仁子

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2022年3月19日(土)23:59

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