【#今旬コレクション】綱啓永「オーディションに落ちて挫折したことで、自分を奮い立たせることができた」

特集・インタビュー
#今旬コレクション
2022年07月23日

【#今旬コレクション】綱啓永

テレビ情報誌「TV LIFE」で、今後さらなる活躍が期待されるネクストブレーク俳優&女優の魅力を紹介する連載「#今旬コレクション」。WEB版では、本誌に収まりきらなかったエピソードをスペシャル動画も交えて紹介します。第38回はさまざまな作品に出演し注目を集めている綱啓永さんが登場です。

「#旬コレ 7seconds CHALLENGE」綱啓永

◆10月からスタートするドラマ『君の花になる』(TBS系)で、ボーイズグループ“8LOOM”のメンバーを演じると共に、共演者の方々と期間限定でアーティスト活動をすることが話題となっています。今の心境はいかがですか?

まだ撮影自体始まっていないですし(取材は5月末)、メンバーとも数回しか会っていないのですが、俳優として役を演じることのみならず、実際にアーティスト活動ができるのも楽しみで仕方ないです。

◆ボーイズグループということは、歌とダンスも披露されるんですか?

はい! もともと歌が好きで、カラオケにもよく行っていて。歌のお仕事はこれまでにもさせていただいたことがあったのですが、ダンスをガッツリ踊るのは今回が初めてなんです。撮影までの数か月間でしっかりと仕上げて、視聴者の皆さんをあっと驚かせたいと思います。

◆グループのメンバーは同世代の方たちですが、刺激を受ける部分も多いのでは?

俳優だけでなくアーティストなど幅広いジャンルの方がいるので、刺激になることも多いですし、たくさん吸収していきたいと思っています。でも、まさかの僕が最年長になるので、そこに関しては若干の心配があります(笑)。

◆リーダーを任されたり?

リーダーではないんですが、今まで現場の中で自分が最年長になる機会がなかったので新鮮で。性格的にみんなをまとめるタイプでもないし、どう立ち回ったらいいんだろう? と思っています。でも、最年長だからこそみんなを引っ張れるように頑張らないといけないなって。

◆プレッシャーがある?

個性豊かな7人なので、プレッシャーがないといったらうそになりますけど…。僕にできることを精いっぱいやるつもりです。グループの結束力を高めるためにも、いい意味で気を遣いながらしっかりと自分の意見を言おうと思っています。

【#今旬コレクション】綱啓永

◆綱さんがこのドラマで演じる古町有起哉は、努力家でやっとの思いでデビューをつかみ取った男気あふれる性格だそうですが、ご自身と重なるところはありますか?

挫折をしてデビューをつかみ取ったという点は自分と共通していると思います。僕は「第30回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でグランプリを受賞したことがきっかけでデビューしたのですが、敗者復活による初のグランプリをとらせていただいて。もともと芸能界に興味はあったのですが、自分とは無縁な華やかな世界だと思っていましたし、当時の自分は夢も希望もなく、何も考えずにただ毎日を過ごしていたんです。でも他薦していただいてオーディションの話を聞いたときに、どんな結果であれ、一度チャレンジすることが自分自身を変えることになるのかなと思い、出場を決めました。オーディションを受ける中で、やるからにはグランプリをとりたい! という目標ができて。自分の人生の中で1、2を争うぐらい努力したのですが、途中で落ちてしまったときはめちゃくちゃへこみましたね。

◆しかし、敗者復活からのグランプリという大逆転劇でした。

今思うと、一度挫折したことで“このままじゃいけない、もっと努力しなければ”と自分を奮い立たせることができたと思います。

◆まさにチャレンジしたことで、全てがオーディション前とはがらりと変わりましたね。

本当にそうだと思います。そのときに感じた思いや経験したことを『君の花になる』でも生かせたらいいなと思います。

◆ちなみに、綱さんは自ら設定した目標を公言してそこに向かって努力するタイプ? それとも周りに気づかれないように水面下で頑張るタイプ?

周りには言わずに頑張るタイプかもしれません。実はこの世界に入るまでは正直、努力をすることが嫌いで。サッカーだけはずっと頑張っていたんですけど、サッカー以外のことに関しては完全に放棄していました。僕にとって努力をすることは特別なことではなく、何かを達成するために当たり前のことなんです。なのに、それまでの僕はその当たり前のことができていなくて。この世界に入ってからはやらなければいけないことをきっちりとやるようになりましたし、当たり前のことが当たり前にできるようになりました。

【#今旬コレクション】綱啓永

◆友達や周囲の人からどんな人と言われることが多いですか? また自分ではそれに対してどう思いますか?

“明るい”とか“一緒にいて楽しい”とよく言われます。僕自身は面白いと思われたい人なので、そういってもらえることは素直にうれしいです。でも、人見知りなので、初対面の人の前だと緊張してしまっていつもの自分を発揮できないのが悩みです。

◆人見知りだとは意外でした。

本当ですか!? もしかしたら、現場で大人の方と関わるようになって、徐々に直ってきているのかもしれないです。状況によって変わりますが、共演者の方だったら頑張って距離を詰めようと努力しますし、逆に向こうから詰めてもらえたら、受け入れ態勢は常にバッチリなので非常にありがたいです(笑)。でも、プライベートではなかなか自分から話しかけられないですし、ちょっと行ってみて反応があまりよくなかったら、それ以上は近寄らないようにしてしまいます。

◆そうなんですね。むしろ自分から積極的にいく、コミュニケーション能力が高い方だなと思っていましたが。

いやいや…。友達は多いほうだと思うんですが、小さいころから周りの目やどう見られているかを気にしてしまうところがあって。いい意味でも悪い意味でも、周りに対して気を遣っちゃうんです。

◆サービス精神に長けているんでしょうね。

そうなんですかね…。昔からとにかくみんなを楽しませたいという思いは強かったです。

◆その思いの強さゆえに無理しているところもある?

ずっとこの性格なので、慣れてしまったのかしんどさはありません。ただ、たまにドッと疲れるときはありますね(笑)。

◆疲れたときのリラックス方法はありますか?

友達と会います。会えないときは、湯舟にゆっくり浸かったり愛犬と戯れたりしています。

【#今旬コレクション】綱啓永

◆休みの日はどんなふうに過ごされていますか?

友達と会って話すことが多いです。寂しがり屋というわけではないですが、友達が好きだから少しでも時間があれば会いたいし、可能であれば毎日一緒にいたいんですよね。

◆では、今の自分にキャッチコピーを付けるなら、何とつけますか?

う~ん…何だろう? 難しいですね。(しばらくたって)あっ、思いつきました! 「友達、家族、仕事、ファンの人が大好き、綱啓永!」

◆大きく言うと、人間が好き?

かもしれないですね。もちろん苦手な人がいないわけではないですが、家族をはじめ人といる時間は大事にしたいなと思っています。

◆この頃は特にさまざまな作品に出演し、目覚ましい活躍を見せていますが…

(遮るように)いや、まだまだ全然です。もっと上を目指したいです!

◆今後の展望を教えてください。

多くの方が見ている作品に出演して、お茶の間の方々にも認知してもらえるような存在になりたいです。憧れの俳優さんはたくさんいますが、事務所の先輩である山田裕貴さんは努力家で、演技力はもちろん役に対する考え方やお芝居への臨み方が本当に素晴らしいなと思っています。僕も山田さんのような役者さんになりたいです。あとはとにかく楽しいことが好きなので、俳優のお仕事以外にも、いろいろと活動の幅を広げて自分のやりたいことを自由にできるようになれたらいいなと思います。

◆バラエティー番組への出演は?

バラエティー番組は、以前出演したときに緊張しすぎて撃沈したので(苦笑)、いつか余裕ができたらぜひリベンジしたいです。そして、とにかく大きい親孝行をしたいです。家族が大好きだからこそ、家族に使うお金は躊躇しないので。

◆すてきですね。最後にあらためて読者にメッセージをお願いします。

10月に向けて、どんどん8LOOMの活動が活発化していきます。これまでファンの方とはテレビやスマホ画面を通してお会いすることが多かったのですが、もしかしたらまた違った形で会える機会があるかもしれないので今からワクワクしていて。僕自身もどんな感じになっていくのか楽しみですし、ぜひ今後の展開に注目していてほしいと思います。

PROFILE

●つな・けいと…1998年12月24日生まれ。千葉県出身。O型。第30回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストでグランプリを受賞。主な出演作は『騎士竜戦隊リュウソウジャー』『顔だけ先生』『モトカレ←リトライ』など。10月スタートのドラマ『君の花になる』(TBS系)に出演。

●photo/中村功 text/星野彩乃