豊永利行インタビュー「いびつな形同士だからはまっているのだな、と」『Prince Letter(s)! フロムアイドル2nd』

特集・インタビュー
2022年09月30日

音楽と手紙で紡がれる文通アイドルプロジェクト「Prince Letter(s)! フロムアイドル」(通称:プリエル)。アイドル志望者が集う“ネット禁止”の学園を舞台に、亜月アキト(CV:土田玲央)、yuzu(CV:堀江瞬)、冥王院シン(CV:土岐隼一)からなるユニット・STAr(s)!の生きざまや葛藤、仲間たちとの絆を描いている。

そして、今夏スタートの第2シーズンから、鏑木シュウ(CV:豊永利行)、鋳田須ナツトラ(CV:増田俊樹)からなるユニット・柊虎(読み方:しゅうと)が登場。“ザ・正統派王子様”なシュウと、ワイルドなパフォーマンスで魅了するナツトラという、正反対な2人からなる学園トップのアイドルだ。

現在配信中のポエトリーリーディング楽曲「柊虎の話」、アイドル楽曲「WARNING」に続き、第2シーズンのボイスドラマ『Prince Letter(s)! フロムアイドル 2nd』前半の配信が先日スタート。シュウ役を演じる豊永さんに、このコンテンツに感じた印象や今後注目してほしいポイントなどをお聞きしました。


◆豊永さんがこのコンテンツを初めて知った際の印象を教えて下さい。

僕が出演させていただくのは「Prince Letter(s)! フロムアイドル」ですが、女の子が主人公の「Princess Letter(s)! フロムアイドル」もあったりと、老若男女どなたでも楽しめるコンテンツだなと思いました。また今回、相方役を演じる増田君とはさまざまなコンテンツでご一緒させていただいており、親交は深いのですが、振り返ってみると2人組というのはなかったなと。なので、シュウの役どころについてはもちろん、増田君とどういう雰囲気が作れるかな、ということも楽しみに感じていましたね。

◆本コンテンツの目玉のひとつである「ポエトリーリーディング」に挑戦されてみて、手ごたえはいかがでしたか?

歌でもなければラップでもなく、あまり経験のないことではありました。ただ、楽曲に合わせて決められたポイントでせりふを発するというのは、ミュージカルに出させていただいた時の感覚に近いのかなと思ったんです。子役をきっかけにこのお仕事を始めたのですが、舞台をガンガンやらせていただいていたのが20代後半くらいなので、10年ぶりくらいにその感覚を味わった気がして、新鮮ではありつつ、どこか懐かしさも感じましたね。

◆ポエトリーリーディング楽曲「柊虎の話」では、増田さんと一緒にレコーディングを行われたとお聞きしました。

はい。増田君がまた上手いんですよ!(笑)。それにちょっと動揺しつつ、感心していたら出とちってしまったりして…(笑)。「柊虎の話」のレコーディングは、2人で歌いながら流れで録ったので、呼吸感やライブ感というのも音源から感じていただけるのではないかなと思います。

◆収録時に印象に残っているエピソードなどはありますか?

「柊虎の話」の中でカウントダウンをしている部分があるのですが、僕も増田君も途中で数字がよく分からなくなってしまって、一度“ぐちゃぐちゃっ”となって爆笑した記憶があります(笑)。2人とも我慢できなくなって、つい吹き出してしまいましたね(笑)。ただ、流れ自体は滞りなく収録させていただきました。

◆自身が演じる鏑木シュウに感じた第一印象はいかがでしたか?

見た目も麗しく、“ザ・王子様”な子だと思っていたのですが、台本を読み進めるにつれてちょっと影があるのかな、と。実は彼なりの苦労があるのかな、とか、はたまたそれ以外の理由があるのかな、とか、今後どういうふうになっていくのか、興味をそそられるところがありました。

◆収録されてみて、感じていた印象とのギャップはありましたか?

まず、想像以上にナツトラと仲がいいのだなと。上下関係でいうとシュウのほうが上というような印象だったのですが、ナツトラもシュウのことを気にかけてくれているというか…。ツーカーといいますか、あうんの呼吸が成立する2人組なんですよね。彼らのそういう関係性については物語の後半でだんだん明かされていくのですが、僕がシュウに感じた“影”の部分にもつながっていきます。いびつな形同士だからはまっているのだな、と。

◆10月中旬に配信される今作の“後半”では、2人の関係性が出来上がるまでが深く描かれていくとお聞きしています。

そうですね。シュウとナツトラはもちろんなのですが、そこにシュウの双子の兄・ツバキがこれでもかっていうくらい濃く絡んできます。その関係性がひも解かれていくだけでなく、後半には衝撃的な展開も待ち受けていますので、その辺も楽しみにしていただけたらうれしいです。

◆後輩・アオイ(CV:石井孝英)とハルキ(CV:矢野奨吾)からなる「アオハル」の2人が登場するのも今作の注目ポイントのひとつかなと感じました。

はい。シュウはアオイとハルキをなかば強引に組ませてプロデューサーみたいなことをしていますが、2人がラジオ番組に挑んだりとアイドルとしての一歩を踏み出していく姿を見て、自分も柊虎としての在り方を考えてみたりと、何か感じることがあるようです。アオハルの2人を通じて明かされる柊虎の過去であったり、2人との距離感が縮まっていく様子も皆さんにお届けできるかと思います。

◆豊永さんは声優業と併せてアーティスト活動もされていますが、先輩としてシュウにアドバイスをするなら何と声を掛けてあげたいですか?

僕はアイドルとアーティストの定義は全く違うものだと思っていて、アイドルとして活動されている皆さんを本当に尊敬しているので、彼にアドバイスできることは何にもないんです。逆に、どうしたらキラキラできるのかシュウに教えてほしいですね。僕、本当にオーラが出ていないようで、外に出ていたり電車に乗っていたりしても全く気付かれないので…(笑)。あと、ふざけずに「子猫ちゃん」とか、人をドキッとさせる言葉を言い切るコツ。恥ずかしくならずに最後まで言える、鋼のメンタルの鍛え方を教えてほしいです(笑)。

◆劇中で「柊虎」の2人はトップアイドルとして君臨していますが、豊永さんご自身は今まで何か「トップに立った!」と感じた経験はありますか?

今は考え方がだいぶ変わりましたが、20代のころは尖っていたので(笑)、誰よりも一番自分が芝居がうまいと思ってやっていましたね。でも「芝居は1人で作るものじゃない」と気付いてからそういうことは思わなくなりましたし、気にすることもなりました。ただ、柊虎の2人はワールドツアーを行ったりと確かな実績があって、みんなから「トップアイドル」と呼ばれている。そのすごさというのはとてつもないものだと思いますし、彼らの努力はもちろん、縁や運だったり、あらためていろんなものがバチッとハマった2人なのだなと感じています。

◆最後に、まだ『プリエル』に足を踏み入れていない、という皆さんへのアピールをお願いします。

近年、アイドルコンテンツというのは世にたくさん出ていると思うのですが、『プリエル』はポエトリーリーディングという新しい機軸を生み出したコンテンツです。また、アイドルと手紙のやりとりができるというつながり方というのは他のコンテンツにない魅力だと思うので、そういう部分をぜひ実際に体験していただきたいなと。彼らの青春を描いた物語はもちろん、どのような形から入っても、どこかに絶対にハマれる要素があるのではないかなと思います。

SPECIAL TOPIC

◆“手紙”にまつわる思い出はありますか?

中学校の卒業式の時、当時好きだった子に「いついつどこどこに来てほしいです」と書いた手紙を渡して、その日に告白をしようとしていたのですが、当日全く来てくれなくて…。「うそーん!」なフラれ方をした、とても甘酸っぱい思い出があります(笑)。

◆豊永さんが学生時代に抱えていた秘密は?

僕、小さいころから背が小さくて、コンプレックスとまではいかなかったですが、やはり「大きくなりたい」という欲があったんです。ただ、周りの友達には背が小さいことに対して“イジってくれよ感”を出したりと、あまり気にしていない感じを出していたのですが、家では牛乳をめっちゃ飲んでいました(笑)。

配信情報

「Prince Letter(s)! フロムアイドル」
ボイスドラマ『Prince Letter(s)! フロムアイドル 2nd』前半 配信中
ダウンロードURL:https://zula.lnk.to/zM2mFz
※後半は10月中旬配信予定

出演:鏑木シュウ(CV:豊永利行)、鋳田須ナツトラ(CV:増田俊樹)ほか
企画・製作:松竹株式会社 イノベーション推進部

◆「柊虎」
ポエトリーリーディング楽曲「柊虎の話」
アイドル楽曲「WARNING」
現在配信中

公式HP:https://www.prince-letters.jp/
公式YouTube:https://www.youtube.com/channel/UC92n05BSTkHjn_KJdZm20Sg

PROFILE

豊永利行
●とよなが・としゆき…1984年4月28日生まれ。東京都出身。B型。自レーベル「T’s MUSIC」にて、シンガーソングライターとしても活動中。

©フロムアイドル

●text/片岡聡恵