小宮璃央が衝撃作『アカイリンゴ』の魅力を語る！「犬田が“性”の魅惑にどう反応を示すのか見て」

ムラタコウジ原作の『アカイリンゴ』を小宮璃央主演で実写化した本作。“過激すぎてBANされた”こともある問題作で、性行為が法律で禁じられた近未来の日本を舞台に、欲望に揺れる心情と理性で抑えきれない衝動を、繊細に鮮烈に描いていく。

そんな本作で小宮さんが演じるのは、性行為に強烈な嫌悪感をもつ高校生・犬田光。厚生労働省性行為取締官（通称セトリ）の幹部を父に持つ優等生だが、同級生・水瀬優（川津明日香）との関係性の変化や、国民的人気女優・宇宙美空（新條由芽）との出会いによって、“性行為は悪”というルールに疑問を抱くように。

「ピリピリすることもなく、楽しくやらせていただいています」と笑顔で語る小宮さんに、犬田の役どころや既に大きな話題を呼んでいる“インティマシーシーン（性的なシーン）”について、共演者の皆さんとのエピソードなどをお聞きしました。

◆今までにない難役への挑戦かと思いますが、犬田を演じるに当たって、難しく感じている点とアピールポイントを教えて下さい。

常に試行錯誤しながら犬田に挑んでいますが、インティマシーシーンではそれに加えてさらにいろいろなことを考えながらお芝居をしなくてはいけないので、やはりそういったシーンには難しさを感じます。犬田はセトリの幹部である父親の背中を追いつつも、そこに“性”の魅惑が押し寄せてくる。それに対して、犬田がどういう反応を示していくのかをぜひ見ていただきたいです。

◆小宮さんは本作において数多くのインティマシーシーンに臨まれることになりますが、抵抗はありませんでしたか？　そういったシーンで意識していることは？

抵抗はなく、ドラマでこういうテーマの作品をやらせていただけるというのはなかなかないと思うのでうれしかったです。インティマシーコーディネーターの西山（ももこ）さんにも現場に来ていただいているのですが、インティマシーシーンでは特に相手の方の思いを尊重したいですし、気遣いを忘れないように、ということは意識しています。お芝居といえど、きっと精神的に大変な部分もあると思うので。

◆いまお話にも出たように、性的なシーンにおいて演技指導などを行う“インティマシーコーディネーター”として西山ももこさんが入られているのも、本作の注目すべきポイントの1つかと思います。

そうですね。日本にはコーディネーターさんがまだ2人しかおらず、携わられた作品もまだ10作品程度とのことなのですが、西山さんがいらっしゃるとすごく心強いです。僕たち自身も慎重に撮影を進めていますが、西山さんがいらっしゃることでどんどんできることが増えていきますし、みんな信頼を置いていて、なんでも言える存在です。

◆本作は川津さんや新條さんをはじめ、個性あふれるキャストの皆さんが揃っていますが、撮影の合間などにコミュニケーションを取られたりはしていますか？

はい。特に犬田の父親役を演じる和田聰宏さんとお話させていただく機会が多いのですが、芝居との向き合い方など、お話していて勉強になることばかりです。和田さんとは以前もドラマで共演させていただいたことがあり、久しぶりにお会いしたのですが、相変わらずとても優しく、本当のお父さんのように頼らせていただいています。

◆犬田は森咲智美さん演じる担任教師・壇田律とも妖しい関係を繰り広げますが、森咲さんの印象はいかがですか？

プライベートなお話はまだあまりできていないのですが、森咲さんはご自身の強みである色気を武器に、お芝居において本気で誘惑してくださるので、僕も犬田としてよりリアルな反応ができているなと感じています。いつも引っ張っていただいて助けられていますし、森咲さんにしかできないお芝居をされてらっしゃるので、本当に尊敬しています。

◆いよいよ本日スタートを迎える、第1話の見どころを教えて下さい。

先程もお話したように、犬田はセトリの幹部である父親の背中を追う優等生ですが、性行為取締役法が制定されたのが“15年前”。つまり、高校生の犬田は父親と母親の性行為によって生まれたのに、どうして今はダメなのだろうという疑問を感じるようになります。さらに、思春期特有の悩みや葛藤に加えて、ウチュラや壇田らからの誘惑もあり、どうそれらと戦っていくか、という部分かと思います。他のドラマではなかなか見られない、“非日常の世界観”を楽しんでいただけたらうれしいです。

SPECIAL TOPIC

◆『アカイリンゴ』取材こぼれ話
小宮璃央×新條由芽ver

「日々ご自身を“誘惑”してくるものは？」という問いに「ゲームと漫画」と回答した小宮さん。「撮影の待ち時間や休みの日はずっとゲームをしていますね。漫画を読むのも好きで、最近も連載モノを2作品くらい最終巻まで読み終えてしまって…。本当に心の癒しです」と熱弁。新條さんもゲームとアニメがお好きとのことで、「私もこの2つがないと生きていけないかも…」と、趣味の話題で盛り上がっていました！

※新條さんのインタビューは1月29日（日）掲載予定。そちらも要チェック！

PROFILE

小宮璃央
●こみや・りお…2002年11月19日生まれ、福岡県出身。2020年3月より『魔進戦隊キラメイジャー』でテレビドラマに初出演し、スーパー戦隊シリーズ歴代最年少で主演を務める。主な主演作はドラマ『JKからやり直すシルバープラン』『永遠の昨日』、主な出演作はドラマ『高良くんと天城くん』、映画「グランギニョール」など。

●photo／YOSHIHITO_SASAKI　text／片岡聡恵