堀田茜インタビュー『私と夫と夫の彼氏』で難役挑戦「説得力を持たせるのが一番難しかった」

特集・インタビュー
2023年05月31日
『私と夫と夫の彼氏』
『私と夫と夫の彼氏』堀田茜 ©テレビ東京

5月31日(水)からスタートする『私と夫と夫の彼氏』(テレビ東京)で主人公の仲道美咲を演じる堀田茜さんにインタビュー。役や共演者の印象などを聞きました。

原作はコアミックスの人気コミックで、SNSでも面白いと話題沸騰中の綾野綾乃による同名作。夫婦間の現状をテーマにセックスレス×不倫×BL要素を融合した本作は、既存の概念にとらわれない夫婦の形や、人を愛することについて掘り下げている。

夫の不倫相手が妻の元教え子の男子。しかも不倫相手の彼は、かつての先生のことも、先生の夫のことも、どちらも愛している。夫婦は元の形に戻ることができるのか、それとも別れるのか。妻×夫×夫の彼氏といういびつな三角関係が織り成すヒューマンラブストーリーだ。

◆オファーを受けたときの感想

三角関係のドラマということで、いわゆる不倫ものを想像される方も多いと思いますし、私も最初はそうだったのですが、実際は全く違っていて、繊細で静かに進んでいくお話でした。心情の変化やいびつな三角関係を丁寧に描いていくので、第一印象としては難しそうだなと感じましたが、読み進めていくと登場人物全員が愛せるキャラクターで、それぞれ葛藤しながらも新しく挑戦する姿もあって。私が演じる美咲はすごくカッコいいところがあり、そこに私自身も引かれたので、大切に表現していきたいと思いました。

◆登場人物が全員愛せるキャラクターということですが、ドラマのメインキャラである美咲、美咲の夫・悠生、夫の彼氏で美咲の元教え子・周平のそれぞれの魅力を教えてください。

3人ともそれぞれがそれぞれのことを思いやりすぎて、自分の気持ちを押し殺してしまい、我慢しながらも周りには“大丈夫”と言ってしまうようなキャラクターです。でも、ストーリー全編通じてそうなのですが、みんな自分の気持ちを押し殺しながらも、話す言葉はストレートなものが多かったり、直球で自分の気持ちをぶつけたりするところがすてきだなと。美咲は特にそういう部分が多いのですが、とても魅力的だなと思います。
悠生は、一番人間らしくて。周りから見れば順風満帆な夫婦なのですが、妻に同性愛者だということを言えずに、うそをついて生きてきて…すごくリアルな人柄だと思います。3人ともストーリーの中で成長していくのですが、悠生も人生の中での大きなターニングポイントにぶち当たるシーンがあって、そこで今まで我慢してきたものをぶつけます。人間らしくて不器用な性格なのですが、そういう部分が愛らしい人です。
周平は、他の人とは少し違うオーラというか、周りを突き動かす力があって、人のことを真正面から好きだと言えるような潔い性格です。すごくピュアな真っすぐなところがすてきだなと思います。

◆堀田さんご自身が美咲に共感できる部分はありますか?

恋愛に関しては、美咲は我慢をして自分の気持ちを押し殺してしまうタイプなのですが、そこは自分と相反しているなと思います(笑)。私は人に対して、話し合って気持ちをぶつけていきたいタイプなので、我慢強いところは演じながらもどかしく感じていました。でも、世の中の目線を気にせずに、自分の信じた道を突き進むところや、突拍子もないことを言うけど芯を持った言葉を話す部分は見習いたいなと憧れる部分です。

『私と夫と夫の彼氏』
『私と夫と夫の彼氏』堀田茜 ©テレビ東京

◆教師役ですが、演じるに当たって参考にしたものはありましたか?

昔は教師役を演じると、「まだ人に何かを教えられる年齢じゃないのに」と思うときもあったのですが、今は前ほど違和感なくできるようになっていると思います。自分の学生時代を思い出しながら、先生は生徒とどういうふうに接していたかなと想像していました。

◆演じていて難しい部分はありますか?

最初に台本を読んだときに難しいなと思って、撮影に入ってからも頭を悩ませていたことがあって。美咲は自分の夫が同性愛者で、その不倫相手が自分の元教え子だと分かりながらも、夫と別れる決断をせずに3人の関係の在り方を自ら作っていくんです。見ている方には違和感なく見ていただきたいので、ストーリーに説得力を持たせるのが一番難しかったです。

◆堀田さんご自身の学生時代で印象に残っている先生とのエピソードがあれば教えてください。

高校3年生のときの担任の先生が印象に残っています。最後の進路相談のときに「芸能の仕事をしたい」と相談したら、「向いてるんじゃない?」と言って背中を押してくれて。他の人は進学や就職の相談をしている中で芸能の道を目指したのは私くらいだったと思うのですが、否定せずに「いいじゃん」と言ってくれたことは、すごく覚えています。

『私と夫と夫の彼氏』
『私と夫と夫の彼氏』堀田茜 ©テレビ東京

◆悠生役の古川雄輝さん、周平役の本田響矢さんの印象は?

古川さんはすごくクールで寡黙なイメージがあったのですが、一番ギャップのある方でした。お話させてもらうとすごく面白くて、いろいろなことを知っているけど、ちょっと抜けている部分もあったり。年上なのですが、すごく愛らしい方だなと思いました。
本田君は、周平のキャラクターそのものというか、天真爛漫でムードメーカーです。フレッシュで愛されキャラで、気づいたら周りに人が集まっていますね。

◆撮影現場で印象に残っているエピソードはありますか?

古川さんは朝いつもチキンを食べられているんです。古川さんがメークをしているときに、スタッフさんから「そのチキン何味なの?」と聞かれていて、「プレーンですよ」と答えていたのですが、本当は味付きのチキンで(笑)。「さっきから焼き鳥の匂いがすると思ってたんだけど、プレーンっていうからプレーンなのかなと思ったら、よく見たら焼き鳥味じゃん!」とツッコまれていて、少し恥ずかしそうに照れた感じで笑っていました(笑)。博識でクールなイメージとはまた違う一面が見られたので、面白かったです。

PROFILE

堀田茜
●ほった・あかね…1992年10月26日生まれ。東京都出身。B型。

番組情報

『私と夫と夫の彼氏』
テレビ東京
2023年5月31日(水)スタート

配信:動画配信サービス「Paravi」で独占先行配信中

Paravi:https://www.paravi.jp
YouTube:https://www.youtube.com/c/tvtokyodrama

原作:綾野綾乃「私と夫と夫の彼氏」(「ゼノン編集部」連載/コアミックス)
主演:堀田茜
出演:古川雄輝、本田響矢 / 岡本玲、永田崇人、しゅはまはるみ
プロデューサー:田中智子(テレビ東京)、佐々木梢(PROTX)、桑原宏次(PROTX)、齋藤寛朗(カズモ)
監督:常間地裕、佐々木梢(PROTX)、七字幸久
脚本:黒沢久子、今西祐子
音楽:小山絵里奈
オープニングテーマ:学芸大青春 「ヤマアラシのジレンマ」 (VOYZ ENTERTAINMENT)
エンディングテーマ:BONNIE PINK 「Like a Tattoo」 (WARNER MUSIC JAPAN)
制作協力:PROTX カズモ
製作著作:テレビ東京

番組HP:https://www.tv-tokyo.co.jp/otokare/
番組Twitter:@tx_otokare

120秒予告編:https://youtu.be/v9irWd-b010
原作1話試し読み:https://comic-zenon.com/episode/13933686331788556233

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