10月5日（木）にスタートするMBSドラマ特区『君となら恋をしてみても』（MBSほか 毎週木曜 深夜0時59分ほか）で、W主演を務める日向亘さん、大倉空人さんにインタビュー。お互いの印象や見どころ、ドラマのタイトルに懸けて「君となら○○してみたい」ことなどを聞きました。
原作は、2021年より総合エンタメアプリ「マンガPark」（⽩泉社）で連載がスタートし、2022年には待望の単⾏本が発売された窪⽥マルさんによる同名漫画。現在はコミックス累計10万部を突破し、今年「ちるちるBLアワード2023」の『BEST次にくるBL』で部⾨６位に選ばれた人気作で江の島を舞台に男子高校生たちのピュアでもどかしい恋を描く。ドラマでは、世話焼き同級生・龍司を日向亘さん、甘えた転校生・海堂天を大倉空人さんが演じる。
◆原作を読んでの感想を教えてください。
大倉：龍司と天の2人によるピュアな世界がすてきだなと感じました。天は好きという気持ちで動いていて、龍司がその天の気持ちを受け取って、どんどん心が動かされていくという展開が読んでいくうちに面白くて。この2人だけの世界みたいなところに、ピュアさやかわいさ、尊さ、エモさみたいなものを感じられて、こんなに純粋なキャラクターはなかなかいないと思うので、すごく貴重な漫画作品なのではないかなと感じました。
日向：全部言われてしまいました（笑）。本当にピュアで、情景もきれい。江の島で海が見えるシチュエーションの中を男の子2人の恋愛模様が描かれていて、みずみずしいというかくて、爽やかな作品だと思いました。見る人全員が幸せになれるすてきな漫画だと思っています。
◆お２人は初共演ということで、最初のお互いの印象と、撮影を通しての印象を教えてください。
大倉：身長がとても高いなというのが第一印象で、しかもこれだけ男前な顔立ちなので、クールな方だったらどうしようと思っていたのですが、本読みで会った時にすごく笑顔で「お願いします！」と言って入ってきたんです。撮影初日に話をしてみると、大人っぽい雰囲気がありながらも無邪気さがあって、撮影中にもそういった表情が垣間見られる瞬間があったので、ギャップのある方だなと印象がガラッと変わりました。
日向：大倉くんはアーティストさんですし、最初はイケイケな人なのではないかなと思っていたのですが、いざ会ってみたら、すごく丁寧で腰の低い方だったんです。お話させていただいてみると、年下の僕に合わせて本当の同級生のように接してくださったので、龍司と天のような関係性でいられたのではないかなと思います。
◆お互いの役に対しての印象を教えてください。
大倉：僕は笑顔がすてきだなと思いました。それは日向君の持っているもので、原作の龍司はあまり笑顔を見せないんです。日向君は表情や声、せりふの言い回しなどが、すごくすてきで、自然にお芝居をされるので、僕もそれに引っ張られて演じることができました。日向君が見せる笑顔に、大倉空人としても、海堂天としても、心を動かされた部分がたくさんありました。撮影中は毎日、日向君のお芝居に助けられていたと思います。日向君の演じる龍司の魅力は、見ている方にも伝わってほしいですし、そのおかげで僕は海堂天という役をやり通せたという自信があります。
日向：こうやって現場でもいつも褒めてくれて、僕のモチベーションを常に上げてくれるんです。龍司は集団の先頭に立って盛り上がるタイプではないのですが、根は明るいキャラクターというか、誰かに引っ張られることで自分も乗っかっていくという性格だったので、なかなか自分からは行きたくても行けなくなってしまったんです。そうした中で、空人君演じる天が積極的に明るく振る舞うキャラクターだったので、僕もうまくお芝居で乗っかることができましたし、助けられました。空人君の現場全体への気配りや、現場を明るくしてくれたところは天との共通点だなと思いました。
◆ご自身と役の共通点はありますか？
大倉：天は気持ちをすぐにぶつけるタイプなのですが、僕も似ていると思います。思ったらすぐに伝えたいんですよね。それに、メンバーや友人、家族に甘えてしまう部分もあるので、伝える気持ちや甘え方は違うかもしれませんが、そこは共通点なのかなと。なので、思いをすぐに伝えるというところに関しては、共通点だと思いますし、すごく役に入りやすかったです。
◆日向さんはいかがですか？
日向：龍司を演じていて、僕も誰かの世話を焼くのがわりと好きなんだということに気付かされました。クラスの女の子が黒板で届かないところがあって、黒板消しをパッと取って消すシーンがあるんですが、確かに自分も同じ立場だったら同じ様にするかもしれないなと思ったので、僕も世話焼きなのかもしれません。
◆２人の気持ちが変化していくところで、気を付けたことはありますか？
大倉：僕は声です。普段の天は過去にいろいろあって、自分を偽るために明るく振る舞っているキャラクターなので、龍司に対して吹っかけるせりふや、自分の本音を話す時は、普段の声のトーンからちょっと低めに戻すようにしていて。普段のせりふを明るめにしていた分、そこが際立ったらいいなと思いながらやっていました。
日向：天との距離感の変化には一番気を付けていました。順番どおりの撮影ではなかったので、何か出来事が起こった後の距離感、友達としての距離感、さらに近い距離感になったらどう接するのかという部分は特に気をつけて演じました。天は常に龍司に寄り添おうとしているから、龍司がいかに近づくか、少し離すかというのがとても大事だと思っていたので。
大倉：しかも、順番どおりの撮影ではないので龍司は「天」と言ったり、「海堂さん」と言ったりするときがあるんです。そこは日向くんも大変だったのではないかなと思います。
日向：天に対して敬語をやめるようになるシーンがあるのですが、そこがクランクアップのシーンだったので、それまではごちゃごちゃでした（笑）。
大倉：そうそう。最初に撮るシーンは「海堂さん」なのに、次のシーンではいきなり「天」に変わるんです。龍司の距離感で、天の気持ちもドキドキしたり変化していくので毎朝撮影するシーンの順番をしっかり確認していました。
日向：別人を演じているんじゃないかなと思ったぐらい、難しかったですね。
◆江の島が舞台の本作ですが、印象に残っていることはありますか？
大倉：ロケーションがめちゃくちゃきれいでした。
日向：朝日のシーンは早朝2時起きで、スタッフさんもキャストもみんな、前日夜遅くまで撮影していたこともあってヘトヘトになっていたんですけどが、景色がすごくきれいだったんです。
大倉：救われたよね。
日向：きれいすぎて、「うわ、きれい」と思って目が覚めました。最高の景色で撮影できたので、完成した映像を見るのがすごく楽しみです。
大倉：僕は江の島のグルメ。しらす丼やアイス、タコせんべいなどを食べることができて、ロケーションだけではなく、食の部分でも楽しめました。
◆松本花奈監督がこだわっていたところを教えてください。
日向：監督がどこにおいても妥協を許さない人だったので、「まあいっか」みたいなカットがたぶん1つもないと思うんです。監督が「これだ」と思うまで挑戦していましたし、めちゃくちゃ時間がかかったシーンもあったよね。
大倉：あったね。天は会話の間にモノローグが入るから、そのときの表情や間とかは、何回も撮り直したと思います。
日向： 特に2人の思いを語り合ったり、2人の距離が縮まってからのシーンは、すごく時間がかかりました。2人の関係性の分岐点となる心が動くシーンは、監督が特に時間をかけて撮っていたイメージですね。
◆撮影の合間で盛り上がったことは何かありますか？
大倉：げんじぶ（原因は自分にある。）の話をずっとしていました。日向君の友達にEBiDANの人もいたり、メンバーの杢代（和人）とも仲が良いのでそこからどんどん話の輪が広がりました。ちょうど夏ツアーの時期だったんですけど、日向くんがライブに来てくれて、「あのメンバー、カッコよかった」とメンバーを褒めてくれたんです。すごくうれしかったですし、現場ではその話で盛り上がりました。あと「俺、（武藤）潤君に似てない？」って言われて（笑）。
日向：ライブを見ていて、「俺、今映されている？」と思ったら、武藤潤さんだったんです。
大倉：たぶん潤君と目の形や骨格が似ていると思うんですけど、今日もすごくライブの日の潤君っぽい。
◆話が進むとお祭りのシーンも出てきますが、ご自身のお祭りの思い出を教えてください。
大倉：家族でお祭りに行くと、父が必ず焼きそばを食べるんです。その影響で僕も屋台の焼きそばがすごく好きになって。なので、お祭りに行ったら絶対に焼きそばとじゃがバターだけは買うと決めています。お祭りのシーンでも、焼きそばが食べられるかなと思っていたんですが、日向君が焼きそばだったので、ちょっと残念でした。あと僕は、地元が湘南なので湘南のお祭りにはよく行っていたので、いっぱい思い出があります。
日向：撮影の時、知り合いっぽい人が何人かいたよね。橋のシーンで歩行者の方たちを待っていたら、「あれ？あの人、同級生だわ」みたいな。
大倉：団体の方たちがいるなと思って一人一人の顔を見ていたら、小学校の同級生がいたりして。友達探しみたいになって楽しかったです（笑）。
日向：僕の地元も結構大規模なお祭りがあって、家族と行ったり、小、中学生の時は、友達とよく一緒に行きました。ただ、浴衣を着て行くことがなかったので、学生のうちにやっておけばよかったなと。屋台で売っているえびせんにカラフルなザラメで絵を描く落書きせんべいが好きなのですが、現場で「何が好き？」みたいな話になったときに「落書きせんべい！」と言ったら、誰も知らなくて…。撮影は暑かったですが楽しかったです。
大倉：お祭りに来ている周りの方が注目してくれたよてね。
日向：「天！」って言ったら「天！」ってどこからか聞こえてきて。せりふを真似する方がいましたね。
大倉：やまびこみたいだったよね（笑）。
◆ドラマのタイトルに懸けて、お互いに「君となら〇〇してみたい」ことはありますか？
大倉：日向君となら、ライブをしてみたい。
日向：分かる。
大倉：分かる？ よかった、分かってくれて。
日向：潤君が体調不良とかになったら、俺を呼んで！
大倉：シルエットだけなら潤君に似ているからいけるかもしれない（笑）。BUDDiiSの（森）愁斗とも、仲いいんだよね。だからげんじぶとBUDDiiSが対バンするとなった時に、日向君を呼ぼうかな。
日向：コーナーとか、ゲーム対決とか進行するよ。
大倉：MCとしてね（笑）。仲が良い愁斗、メンバーの潤君、それこそ和人含め、日向君と共通点の多いEBiDANメンバーがたくさんいるので、ぜひ同じステージに立ちたいです。
日向：いいね。うれしいな。
◆日向さんはいかがですか？
日向：ライブを見に行かせてもらったときに、すごく盛り上げ上手で会場のファンの方たちの「きゃー」がすごくて。おこがましいですが、僕も隣に立って黄色い声援を浴びたいなと（笑）。
◆最後にメッセージをお願いします。
大倉：最初に僕が漫画を読んで感じたとおり、本当にこのピュアな2人が、2人だけの世界の中で、お互いが引かれ合っていくところが面白いところだと思います。原作が大好きなファンの皆さんにも楽しんでいただけるような作品を作りたいと思いながら天と龍司を演じました。僕らなりに全力で表現した龍司と天のピュアでエモい世界観をぜひいろんな方に見ていただいて、2人を中心に作品全体の空気感として造り出される優しさや温かさに触れてもらえたらと思います。
日向：高校生のひと夏の思い出を切り取ったような作品です。龍司と天、2人の、心情も鮮明に描かれているので、お互いの気持ちがどう変わっていくのかという部分は繊細に演じました。そして何より江の島の風景がとてもきれいなので、みなさんにも見ていただきたいですし、僕も見るのがすごく楽しみです。ピュアで明るく、心洗われる作品に仕上がっているのではないかと思いますので、ぜひたくさんの方に見ていただけたらと思います。
PROFILE
日向亘
●ひゅうが・わたる…2004年3月18日生まれ。群馬県出身。A型。主な出演作は、『姉ちゃんの恋人』『仮面ライダーリバイス』『Get Ready!』『ペンディングトレイン－８時２３分、明日 君と』など。現在、『どうする家康』に出演中で、今後はドラマ『うちの弁護士は手がかかる』（10月13日（金）より毎週金曜 午後9時〜フジテレビ系にて放送）が控える。
大倉空人
●おおくら・たかと…2002年4月12日生まれ。神奈川県出身。O型。原因は自分にある。のメンバー。主な出演作は、『ひともんちゃくなら喜んで！』『沼オトコと沼落ちオンナの midnight call～寝不足の原因は自分にある。～』、映画「ヒッチハイク」など。今後はドラマ『マイ・セカンド・アオハル』（10月17日（火）より毎週火曜 午後10時〜TBS系にて放送）が控える。
番組情報
MBSドラマ特区『君となら恋をしてみても』
MBS
2023年10⽉5⽇（木）スタート
毎週⽊曜 深夜0時59分〜（※初回は5分押し、深夜1時04分放送予定）
テレビ神奈川
2023年10⽉5⽇（木）スタート
毎週⽊曜 午後11時30分〜
チバテレビ
2023年10⽉6⽇（金）スタート
毎週⾦曜 午後11時〜
テレビ埼⽟
2023年10⽉12⽇（木）スタート
毎週⽊曜 午後11時30分〜
とちぎテレビ
2023年10⽉12⽇（木）スタート
毎週⽊曜 午後10時30分〜
群⾺テレビ
2023年10⽉12⽇（木）スタート
毎週⽊曜 午後11時30分〜
＜配信＞
TVer/MBS動画イズムにてMBS放送後に配信スタート
出演：⽇向亘、⼤倉空⼈（原因は⾃分にある。） ほか
原作：窪⽥マル「君となら恋をしてみても」（⽩泉社「マンガPark」連載）
監督：松本花奈
脚本：森野マッシュ
主題歌：the shes gone「きらめくきもち」
公式サイト：https://narakoi-dorama.com
https://www.mbs.jp/narakoi
公式X：@narakoi_dorama
公式Instagram：@narakoi_dorama
©2023 窪⽥マル・⽩泉社／ドラマ「君となら恋をしてみても」製作委員会・MBS
●hair&make／佐々木麻里子（MARIKO SASAKI）（日向）、SUGA NAKATA（ＧＬＥＡＭ）（大倉） styling／五十嵐 堂寿（Takahisa Igarashi）（日向）、 南まりい（marii minami）（大倉） 衣装協力／ジャケット ¥79,200（キャバン／キャバン 丸の内店）、シャツ ¥30,800、パンツ ¥35,200（2点共にギャルリー・ヴィー／ギャルリー・ヴィー 丸の内店）、他私物 ※全て税込価格
