小芝風花「ハーレム状態ですね」亀梨和也「圧がすごい」『大奥』取材会

特集・インタビュー
2024年01月18日
『大奥』
『大奥』©フジテレビ

1月18日(木)スタートの木曜劇場『大奥』(フジテレビ系 毎週木曜 午後10時~10時54分 ※初回は75分スペシャル)の取材会が行われ、主人公の倫子を演じる小芝風花と、夫となる10代将軍・家治を演じる亀梨和也が見どころ&撮影エピソードを語った。

名だたる俳優が主演を務めたフジテレビ系『大奥』シリーズが、連続ドラマとしては2005年放送の『大奥~華の乱~』以来、約20年ぶりに復活。“愛”をテーマにした『大奥』史上、最も切なくて美しいラブストーリーを描き出す。

◆1話の放送を控えた、今の心境をお聞かせください。

小芝:ドキドキしてます。今までの『大奥』を見ていて楽しみに待っていてくださってる方もいらっしゃると思いますし、今回の初めて『大奥』を見る方もいらっしゃると思うので、どういう反応が返ってくるのかなと。

亀梨:約20年ぶりにフジテレビで制作する『大奥』にお声掛けいただいたことに身が引き締まる思いですし、僕自身としても時代劇が初めてなので。足を引っ張らないようにという思いもありながら、日々現場からいただけるエネルギーの中で突き進んでいけば、いいものになるだろうと。そう思える現場の空気感でもあるので、しっかりそこに向き合える体と気持ちを持って、撮影に臨んでいます。

◆時代劇ならでのは難しさ、どの辺りに感じていますか?

小芝:所作やたたずまいが現代劇と全く違うんですね。所作指導の先生が細かく教えてくださるので、いかにナチュラルに見せるか、悪戦苦闘しながら取り組んでいて。ただ、感情は現代の人と変わらないので、そのギャップをいかにナチュラルに埋めていくかといのもあるし、難しいなと思いながらやってます。

亀梨:あと、言葉遣いですかね。「されるやもしれぬ」「おらぬぞ」みたいな言葉、普段は使わないじゃないですか。それにけっこう、僕は手こずっていて。一生懸命覚えてから撮影に臨むんですけど、その言葉の意味の方が頭をよぎって、「おらぬぞ」だったか「おらぬな」だったか、どっちだったかなと。そんなことを繰り返してます。

◆衣装はいかがですか?

小芝:これまでも時代劇をやらせていただいたことはあるんですけど、打掛を着る機会はあまりなくて。髪形も違うし、飾りが付いていたり。同じ時代劇でもこんなにも違うんだと驚きました。着ていて、とてもテンションが上がります。

亀梨:華やかなお召し物を着させていただいてると、それだけでちょっと気分上がりますよね。ただ、着るだけでも10分近くかかるし、あの時代の人たちは日々、大変だっただろうなと。初めての時代劇で、なかなか経験できないことを経験させてもらってるなと感じてます。

◆約20年ぶりとなる今回の『大奥』から感じることは?

小芝:もちろん女性同士の争いや陰謀も見え隠れするんですけど、今回は「愛」をテーマにしているところが大きくて。男女の愛、子供に対する愛、いろんな愛のすれ違いがすごく切ないんです。大奥って一見、華やかな世界に見えるけど、あの中でしか生きられない窮屈さがあるんですね。だから、最初は嫌だなって思う人にも、どういう思いでこの世界を生きて来たかが浮き彫りになっていくにつれ、切なくなってくる。今までの『大奥』で一番切ない作品になりそうだなと感じています。

亀梨:回が進むにつれて、それぞれのキャラクターの抱えてるものが見えてくる作品になってるんですね。それは自分の役どころである家治も同じで、これまでの『大奥』以上に将軍のバックボーンが描かれていて。物事の本質って、一瞬見えたものだけでは判断できないものなんだなと考えさせられる作品だと感じています。

◆自身のキャラクターは、どんな愛がテーマでしょう?

小芝:倫子はどんなに虐げられても、この閉ざされた大奥という世界の中、みんなが自由に笑えるようになったらいいのにって思える人なんですね。誰に対しても愛情深く、真っすぐで。だから上様(家治)に対しても何の小細工もなく、ストレートにぶつかっていけるんだろうなと感じてます。

亀梨:家治はなかなか自分の思いを表にできない立場にあって。本来自分がありたい姿はあるんだけど、それを出してしまうと、ひずみが生まれてしまう。すごくつらいんですよ。

小芝:上様、つらいですよね。

亀梨:だから台本読んでても、どうするかなって思うんです。さっきまで横でニコッとしてたと思ったら、すぐツンとしちゃうし。ただ、芯には揺るがない思いもあるから、そこは大事にしていきたいと考えています。

◆京都での撮影はいかがですか?

小芝:セットは豪華ですし、本当のお寺をお借りしての撮影もあったりして。お着物も豪華絢爛ですし、ぜいたくな時間を過ごさせていただいてるなと感じています。

亀梨:確かに、時代劇を撮るってぜいたくなことなんだなと思いますね。現代劇よりも圧倒的に撮影の労力もかかっているし、そういうものに参加できてることの幸せも感じてます。ただ、想像以上に寒いです(笑)。

◆現場や取材での姿から見えてきた、お互いの意外な一面はありますか?

小芝:亀梨さんってお仕事のときはクールで大人なんですけど、意外とかわいらしい一面があって。先ほど寒いってお話がありましたけど、現場でプルプル震えてたことがあったんです。なのに、強がっていて。

亀梨:なんか、寒くて震えているというより、自然と震えちゃう。

小芝:いや、寒いんですよ(笑)。だって手、めっちゃ冷たかったですもん。そういう姿を見て、かわいらしいなと。「ストーブ持って来てもらいますか」って言っても、いや大丈夫って言いながら、手を握り締めてました。

亀梨 筋トレ、筋トレ(笑)。小芝さんは本当にしっかりされていて、場を華やかに彩りながらも、座長として立派に立ってくださっているなと。何でも聞き入れるのではなく、こう思いますと、筋も通されるし。今回、僕はそんな小芝さんをしっかりサポートしようと思っていたんですが、ガタガタ震えて、逆に気を使わせてしまって申し訳ないです。

小芝:でも、癒やされました。

亀梨:今回、癒やし系の亀梨でお送りしようと思います(笑)。

◆撮影の合間によくされていることはありますか?

亀梨:本当に予想以上の寒さだったから、ちょっと京都で買い物しましたね。

小芝:今日買ってきたって、分厚いズボンを見せてくれました(笑)。私は撮影終わったら旅行したいなと思い、いろいろ調べてますね。

亀梨:ずっと見てるよね?

小芝:はい(笑)。ご飯屋さんや洋服屋さんをピックアップして、印を付けて。国内と海外、両方行きたいんですけど、まずは日本全国行きたいなというのがあって、真っ白の日本地図を買いました。

亀梨:今からスタートするの?

小芝:これからです。お仕事はカウントせず、ちゃんとノルマもあって。郷土料理を食べる、地酒を飲む、お寺や神社に行って御朱印集めて。写真をたくさん撮って、ちゃんとアルバムを作ったらコンプで色を塗れるんです。そうやって全国の思い出を作りたいなと。

亀梨:何年越しのプランなんですか?

小芝:でも今年、5県ぐらいは行けたらいいなと。2日オフがあったら、もう飛行機乗ろうと思って…る、所存です(笑)。

亀梨:よき、よき(笑)。実現することを願ってます。

◆京都ならではの息抜きはされていますか?

小芝:私も先日、お買い物に行ったんです。寺町という有名な商店街があって。

亀梨:生地、買ったの?

小芝:買いました。劇中に登場する返し入れに使われていた金襴布がすごくきれいで、打ってる場所を聞いて。何枚か買って、台本カバー作りました。

亀梨:もう作ったの? すごい。今度、見せてください。

小芝:ちょっとまだ雑なんですけど、それで良ければぜひ。

亀梨:僕は中空きのとき、ギョーザ屋さんに行きました。ぱっと目に入って、食べたいとなって。その後もシーンがあったんですけど、ほかの方と距離がある感じだったから、行っちゃおうと思って。YouTubeも撮ったので、ぜひご覧ください(笑)。

◆現場全体の雰囲気はいかがでしょう?

亀梨:やっぱりこういう作品ですし、気づけば男は僕だけってことが多い気がしますね。

小芝:ハーレム状態ですね、ずっと。

亀梨:いや…いや! やっぱね、圧はすごいですよ。女性のみの世界で。

小芝:バチバチしてますからね。

亀梨:逆に言うと、女性も普段の現場とちょっと違う気がします。力の入れ方抜き方がある種、女子高あるあるみたいな。あとはやっぱり着物で正座だから、カットがかかった瞬間、まず足を少しずつほぐしていくんですよね。その過程が見ていて面白くて(笑)。

小芝:身分の違いもあってか人物同士の距離感が結構あるし、しかも着物だから動きにくくて。なかなかその場で談笑とかはしにくかったりしますよね。

亀梨:意外と長回しでのやりとりもないし、カット割りが細かかったりもするから。僕は意外と周りに誰もいない中、1人で撮ってたりします(笑)。

小芝:私はその点、付き人のお品役の西野七瀬さんとは一緒のことが多くて。同じ大阪出身ということもあり、関西弁でいろいろしゃべってます。

亀梨:見てて、すごくほほ笑ましいなと思ってます。2人とも関西弁で、「何とかやな」「そうやな」って、かわいらしくて。なかなか見られない光景だと思いますね。

◆最後に、1話の推しシーンをお願いします。

小芝:手紙を破った後の、上様と田沼(安田顕)さんの会話ですね。何を考えているか分からない、蛇のような目に見えていた上様の、ちょっと印象がふわっと変わるシーンで。個人的にも好きなシーンだったりします。

亀梨:実は定信(宮舘涼太)が…あ、めちゃくちゃネタバレでした(笑)。僕が1話を見て思ったのが、意外と倫子さんってたくましいんです。そこが家治と彼女の関係性の肝だったりするし、それこそ手紙を破くシーンのくだりが、その始まりというか。人としての強さを感じる、倫子の在り方は見どころだと思います。

第1話あらすじ

公家の姫である五十宮倫子(小芝風花)は、徳川家治(亀梨和也)との婚儀を控え、付き人のお品(西野七瀬)と支度に追われていた。倫子は幼い頃に一度だけ会ったことのある家治が「蛇のように冷たい目をしていた」とお品に話し、婚儀に気乗りしない。準備が整うと、大奥総取締役・松島の局(栗山千明)に導かれ、倫子たちは婚儀の間へ。居並ぶ重鎮の幕臣や奥女中たちが一斉に自分に平伏する様に驚く倫子。そこへ家治が威風を帯び、現れる。だが、家治の目がやはり冷酷に見える倫子は目を合わせることができない。

その頃、家治の父で第9代将軍・徳川家重(高橋克典)は家治の婚儀に顔を出すこともなく、女中を侍らせて酒を飲んでいた。挙げ句の果てには寝だした家重を見て、側用人・田沼意次(安田顕)は「悪人には、いずれ天罰が下る」と口にする。

一方、家治と倫子の婚儀には田安宗武(陣内孝則)と松平定信(宮舘涼太)が顔を出す。定信は倫子に、これから暮らす大奥は、その地位をねたみ追い落とそうとする者もいると忠告し…。また、京の頃より倫子に仕えるお品がいるにもかかわらず、松島は倫子の付き人にお知保(森川葵)をつけると言いだし――。

番組情報

木曜劇場『大奥』
フジテレビ系
2024年1月18日(木)スタート
毎週木曜 午後10時~10時54分
※初回75分スペシャル

出演:小芝風花、亀梨和也、西野七瀬、森川葵、宮舘涼太/栗山千明、安田顕 ほか

脚本:大北はるか
音楽:桶狭間ありさ
企画:安永英樹
プロデュース:和佐野健一、清家優輝、出井龍之介、庄島智之
演出:兼﨑涼介、林徹、二宮崇、柏木宏紀
制作協力:ファインエンターテイメント
制作著作:フジテレビジョン 東映

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