井手上漠、ジェンダーレスなトップモデル役を「私だから分かる感情もあるし、ルカとは違う部分も楽しみながら演じてます」『セレブ男子は手に負えません』

『セレブ男子は手に負えません』はWEBTOONとの連動で、マンガ連載とともに物語が展開する新感覚のドラマ。ある大事件から立ち直るため“二度と恋はしない”と誓ったヒロインが、ひょんなことから誰もがうらやむセレブ男子たちと高級ペントハウスで共同生活をすることになるシンデレラストーリーだ。

そんなヒロイン・百瀬ひかる役を地上波連ドラ初主演を務める若月佑美が演じるほか、個性あふれるセレブ男子役を鈴木康介、本田響矢、井手上漠、中尾暢樹という若手実力派俳優陣が体現する。

TV LIFE webでは、4人のセレブ男子メンバーへのインタビューを敢行。今回はSNSフォロワー50万人超えのファッションモデル・ルカ役の井手上漠さんを迎え、役柄についてやヒロインに感じる魅力、共演キャスト陣との関係性やドラマの見どころなどを聞きました。

◆今回、演じたルカをどのような人物だと捉えていますか？

ルカはモデルらしく、自分にストイック。食事面や美容面へのこだわりは私と似ているところだと思います。愛があるところも一緒かな。表面的にはあまり出してはいないのですが、ルカって愛がある人だなと感じることが多々あって。私と違うところは、ルカは誰に対しても愛を振りまく人なのですが、私は特定の人にしか愛を与えないんです。八方美人に接していると、自分自身がすり減ってしまう気がして。ジェンダーレスな部分など、実体験として分かる感情もあり、自分と似ている部分や違う部分を楽しみながら演じていました。

◆状況を説明する場面の多い役柄のため、せりふ量的には大変だったのでは…？

そうですね。第1話では、ルカがひかる（若月）のことをずっと案内し続けていました。メンズしかいないコミュニティに初めて管理人として女の子が入るということで、ルカも内心、対応に困っているとは思うんですよ。でも、プライドの高いルカは強がって、あえてあんなふうに“私は大丈夫だけどね”みたいな態度で接しているのだと思います。

◆若月さんとひかる、重なる部分はありますか？

いい意味で真逆な気がします。若月さんは物事に流されないし、動じなくて。すごく姉御な感じなので、いつもいろいろ相談させていただいていました。でもひかるはいつも何か不安そうで、どちらかと言うとルカのほうがお姉さんな感じですよね。

◆そんなひかるにセレブ男子たちが惹かれていく感じは分かるところも…？

分かりますね。メンズって、ああいう子好きですし（笑）。ひかるって、右も左もよく分かってないけどすごく頑張り屋さんで。最初は否定的に感じていても、知れば知るほど魅力的な部分が見えてくる。そりゃ、モテるよなって思います（笑）。

◆もしひかるみたいな人が身近にいたら、どのような関係性になりそうですか？

友だちになる、という感じではないかもしれないです。ひかると私、全然違うタイプだなと思っていて。よく「類は友を呼ぶ」と言いますが、私が仲良くなる人ってだいたい、自分とどこか似た人が多いんです。ただ、違うタイプな分、お話ししてみたいな、関わってみたいなとは思ったりします。

◆既に撮影を終えられたとのことですが、現場の雰囲気はいかがでしたか？

私は一番年下ですし、年も皆さんとちょっと離れているので、最初は心配だったんです。でも皆さん、すごく優しくて。ここまでキャストの皆さんと仲良くなれることはなかったので、毎日本当に楽しかったです。

◆井手上さんを除く、セレブ男子メンバー3人はそれぞれどのような人ですか？

鈴木（康介）さんとは性格診断をしたら相性が良くて。2人ともお洋服が好きという共通の趣味もあり、撮影の合間はずっとその話をしていました。服の好みも何となく似ている気がしますね。鈴木さんが撮影中に誕生日を迎えたので、スニーカーをプレゼントしました。感想はまだ聞いていないのですが、喜んでくれていると信じています（笑）。

本田さんとは先ほど言った性格診断の結果が同じとあって、似たものを感じました。鈴木さんからも似ていると言われましたし、話し方や人への接し方が一緒なのかなと。年齢的には私のほうが3学年下なのですが、本田さんは「漠ちゃんのほうが年上に思える、そう思ったほうが楽」と言って接してくれていました（笑）。でもやっぱり年上らしく、頼りになることが多かったです。

中尾（暢樹）さんは大人ですね。人って苦手なタイプがあるものですが、中尾さんはどんな方でも対応できて、落ち着いている人に対しては物静かに、私みたいなグイグイいくタイプもうまく受け止めてくれるんです。なので、親しみを込めて「パパ」と呼ばせてもらっていました。

◆物語前半、ルカとして注目してほしいシーンはありますか？

ルカは人に対して愛情にあふれているのですが、その表現が下手なんです。なので思わずシオン（鈴木）や律（本田）にキツい言い方をしちゃって、取り返しのつかないことになってしまう。そんなルカにイライラするかもしれないのですが、単に人への対応が不器用過ぎるだけなので、温かく見守ってくださったらいいなと。前半、ひかるのことを内面的にも外面的にも、変えていくのはルカだったりするので。“いい魔法使い”だと思っていただけたらうれしいです。

ANOTHER TALK

Q. 井手上さんの生活の“セレブ”な瞬間は？

A. ちょっとお高めのフルーツ大福を自分用に買ったとき。私、フルーツも、もちもちしたものも大好きなんです。そう考えると、フルーツ大福って最高のものじゃないかなと。こういうものってだいたい手土産などで買っていくことが多いと思うのですが、それを自分用のおやつとして大人買いして、スナック菓子のようにパクパク食べる、みたいなことをしているときはセレブ気分かもしれないです。

PROFILE

井手上漠
●いでがみ・ばく…2003年1月20日生まれ。島根県出身。B型。ドラマ『僕らのミクロな終末』などに出演するほか、ジェンダーレスファッションブランド「BAAKU」のプロデュースや、ハリウッド国際メイクアップアーティスト検定1級取得など多彩なフィールドで注目を浴びている。現在、『超無敵クラス』（日本テレビ系）にレギュラー出演中。