「フェスはいろんな音楽に触れられるいい機会」谷原章介インタビュー

特集・インタビュー
2015年08月12日

WOWOWが現地から生放送する「SUMMER SONIC 2015」。昨年の「SUMMER SONIC 2014」にゲスト出演し、音楽への熱い思いを語った谷原章介さんが今年はMCとして出演することが決定。現在の心境をお伺いしました。

音楽の仕事ができるのが楽しみです

――MCとして出演することが決定しましたが、今のお気持ちを聞かせてください。

昨年は好き勝手やらせていただいて、大人げないなっていうくらいはしゃいじゃいました(笑)。そして今年はMCですよ。こんな夢のようなお話をいただけるなんて思ってもいませんでした。昨年の反響を受けてMCにつながったんだとしたら、本当にうれしいです。昨年はスラッシュメタルの話ばかりしちゃいましたが、基本的には洋楽も邦楽も、ジャンル問わずいろんな音楽が好きなので、音楽に関する仕事ができるのがすごく楽しみです。

――普段テレビ番組で司会やMCをされている谷原さん。音楽に特化した番組ということで、いつもとは違うモードに?

そうですね。音楽番組の司会は何度かありますが、フェス番組は初めてなんです。フェスなので、いろんなアーティストがライブをやっている会場にいられるという喜びもありますよね。でも今回はMCということで、特設スタジオにベタ付きですから、いろんな会場を歩いて移動して観て回ることができないんです。それでも「どっかで音が鳴ってるんだな」っていう場所にいられることがうれしいですね。とはいえ、ちょっと歩いて行ったらMARILYN MANSONがライブをやってるんですよ! どうやって観に行こうかな…(笑)。

――音楽を好きになったきっかけは何ですか?

中学1年生の時に、Stingの「Englishman in New York」が入っているアルバム「…Nothing Like the Sun」を買ったんです。それで音楽にハマって、中学時代にいろいろ聴きました。高校に入る頃にMETALLICAの「…And Justice for All(メタル・ジャスティス)」をレンタルCD屋さんで借りて衝撃を受けて。「スラッシュメタルってすごいな」と思って、ExodusとかSlayerとかメタル系のバンドを聴きまくりました。それと同時にニューヨーク・パンクも好きになって、Lou Reedが好きになり、ガレージ・パンクを聴き、サイケデリックを聴き、ソウル、ファンク、ヒップホップも聴いて、どんどん聴くジャンルが広がっていきました。ロックだとGUNS N’ ROSESがめちゃくちゃかっこよかったなぁ。日本のバンドだとZIGGYとかが好きでした。音楽好きな人に、ネオアコ系のバンドやTracey ThornやFairground Attractionとか、いろいろ教えてもらって聴いてたりしていました。

フェスはいろんな音楽に触れられるいい機会です

――フェスといってもいろいろありますが、「SUMMER SONIC」の魅力は何ですか?

“都市型フェス”というところですね。住んでいるところから離れていて、「ここまで来ちゃったからには楽しむぞ!」っていうフェスも楽しいんですけど、幕張は東京からも近いですし、アクセスしやすいっていうのがやっぱり大きいと思います。あとはステージの数。ロックに特化したステージもあれば、ビーチステージのようなR&Bとかファンク、ヒップホップが楽しめるステージがあったり。都市にあって、なおかついろんなものがミックスされている。それが「SUMMER SONIC」の魅力ですね。

――今年の「SUMMER SONIC 2015」で注目しているアーティストは?

THE CHEMICAL BROTHERSは外せないですよね。MARILYN MANSONとMANIC STREET PREACHERSもたまらないです。去年、久しぶりにアルバムをリリースしたD’ANGELO AND THE VANGUARDも来てくれます! 超うれしいですね。あと、今年もBABYMETALが出演しますよね。彼女たちはアイドル的な感じだと思いますが、メタルって“楽器が弾ける”とか、“どれだけメタルのバンドを知っているか”とか、そういうことではないと思うんです。メタルを愛していればそれでいいんですよ。詳しくなくても「メタルってなんか好き!」っていう感じで十分なんです。その“なんか”をBABYMETALの3人は持ってくれているんじゃないか、と思うので、すごく楽しみです。他にも加山雄三さんが中心となったTHE King ALL STARS、ZAPP、THE ORIGINAL JAMES BROWN BANDといったベテラン勢。名前を挙げていくとキリがないくらいです。斉藤和義さんやCharさんも好きですし、BOMIさんのライブも興味ありますね。和義さんのライブの時間は特設スタジオを抜け出して観に行きたいくらいです(笑)。出演アーティストのラインナップを見ると、まだまだ勉強不足なところがあって、全部のアーティストを知っているわけではないんですよ。でもこのフェスをきっかけに、またいろんな音楽に触れられるというのはすごくいい機会だと思っています。

――アーティストや音楽との出会い、これもフェスの楽しみのひとつですね。

フェスでライブを観てファンになったりしますからね。「よく知らないんだけど、興味はあるんだ」ってところからでもどんどん入っていけばいいと思うんです。僕もCARLY RAE JEPSENのようなポップスターって普段はあまり聴かないんですけど、こういう機会に聴いてみようかなって思っています。そういう意味では昨年のTOKIOさんがそうでした。TOKIOさんのライブに行く機会ってなかなかないんですけど、フェスで観たことによって、SUMMER SONICに来てるコアな音楽ファンにも“TOKIOはバンドなんだ”というのを見せつけることができたと思います。どのジャンルの音楽もそうですけど、作っている方と演奏している方が愛を持って、想いを持ってやっている音楽にだめな音楽ってないと思うんです。愛があれば素晴らしいと感じられますし、音楽に関する仕事ができることはすごく幸せだなって思います。

僕が最前線に行って、会場の空気をお伝えします!

――一緒にMCを務めるホラン千秋さんの印象は?

昨年、僕がゲストとして出演させていただき、話をして分かったんですけど、ホランちゃんもいろんな音楽を聴いていて、詳しいんですよ。なので、番組の進行はホランちゃんにおんぶに抱っこで(笑)。ホランちゃんが「いいよ」って言ってくれるんだったら、3組、いや2組でもいいので、スタジオを抜け出してライブを観に行っちゃおうかなって思っています。「ホランちゃん、ケミカルだけは観させて!」って(笑)。

――MCを務めるにあたって、気をつけたいことはありますか?

“趣味全開ではしゃぎ過ぎないこと”と、“熱をちゃんと伝える”ということ。ホランちゃんは3年目で慣れていらっしゃるので、進行とかをきっちりやってくださると思います。その分、音楽に対する熱の部分を僕がどれだけ伝えて盛り上げていけるのか。そんなことを考えています。ホランちゃんが司会進行担当だとしたら、僕は“愛”担当です。

――最後に視聴者の方にメッセージをお願いします

さっき“やり過ぎちゃいけない”って言いましたけど、こっちが楽しんでいるのを伝えるのも大事なのかな、と思うんです。ひとりよがりで楽しんではいけないんですけど、まずは僕自身が楽しんで、ホランちゃんやゲストで来られるアーティストの方たちともその楽しさを共有して、視聴者の方にも“音楽っていいよね”っていうことが伝わったらいいなぁと思っています。テレビで楽しもうと思っている皆さん、僕が皆さんの分まで最前線に行って、会場の空気を感じながらお伝えしますので、熱い夏にしましょう!

 

PROFILE

谷原章介●たにはら・しょうすけ…1972年7月8日生まれ。A型。神奈川県出身。
映画「花より男子」の道明寺司役として俳優デビュー。以後、多数のドラマや映画に出演。2007年から、TBS「王様のブランチ」の司会を、さらに2015年4月からはテレビ朝日系の老舗クイズ番組「パネルクイズ アタック25」第3代総合司会者を務めるなど、司会者としても活躍している。


番組情報

『現地より生放送!SUMMER SONIC 2015』
WOWOWライブ
8月15日(土)、16日(日)後3・00~

MC:谷原章介、ホラン千秋

特設サイト(http://www.wowow.co.jp/music/ss15/

 

●取材/田代良恵