吉澤嘉代子インタビュー「“恋人”という二人きりのテーマを描こうと思った」

特集・インタビュー
2021年03月17日

ファンの切望に応え音源化されたのちロングヒットを記録した「残ってる」や、2021年1月に草刈正雄主演ドラマ『おじさまと猫』の主題歌「刺繍」をリリースした吉澤嘉代子さん。3月17日(水)には、「刺繍」を含む全10曲を収録したアルバム「赤星青星」をリリースする。そんな吉澤さんに、楽曲制作への思いやツアーへの意気込みなどを聞きました。

「刺繍」のMV、すごくすてきでした。吉澤さんのたばこを吸う姿がMV公開と同時に話題になっていましたね。

ありがとうございます。たばこ、練習したんです(笑)。今回の映像は、以前からご一緒したいと思っていた山岸聖太監督にお願いしたんですが、山岸さんの「少しお芝居をしてもらうのはどうでしょう」という提案に乗らせていただく形で、私も“カヨコさん”として出演しました。

吉澤さんの普段のイメージからは、なかなか想像しづらい組み合わせだったので驚きました。

私自身もドキドキでした。映像では、もう戻ってこない彼の帰りを彼がかつて愛していたものをまねしながら待ち続ける“カヨコさん”の姿が描かれています。ドキドキしながら完成した映像を見てみたら、画面の中の私を私だと認識せずに見れたというか。“カヨコさん”という架空の人がいて、その人が誰かを待っている物語なんだなというふうに客観的に見ることができたので安心しました。

この楽曲は、草刈正雄さん主演のドラマ『おじさまと猫』(テレビ東京ほか)のために書き下ろしされたんですよね。

はい。「おじさまや猫といった登場人物のモチーフはむしろ入れず、温かさや優しさが伝わる歌にしてほしい」というオーダーを頂いたので、作品自体が持つ優しさの部分を抽出して、思いのまま書かせていただきました。

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