松本潤、なにわ男子・長尾謙杜の好青年ぶりに危機感!?「彼と一緒にいると僕の好感度が…」『となりのチカラ』会見

ドラマ
2022年01月18日
松本潤 コメント

初めてテレビ朝日の連続ドラマに出させていただくことになり、ありがたく思っています。そして、こんなに豪華な皆さんとご一緒できることをとても光栄に思っています。遊川(和彦)さんが書かれたオリジナルのドラマなんですが、今まで自分がやったことのないキャラクターを演じているので、すごく刺激的ですね。オリジナルだからこそ、どういうふうにキャラクターを作っていくかということを、始まる前に遊川さんをはじめ、共演者の皆さんと本読みをする時間を作らせていただき、少しずつ役を作って、大切に演じさせていただいております。今回演じるのは、中越チカラという中途半端でダメな男の役ではあるんですが、そんな男が同じマンションの住人におせっかいを焼きながら過ごすことで、ちょっと心が温かくなるようなドラマになっています。見た方がもっている良心のようなものを刺激して、心が温かくなる…そんなドラマになっていると思います。
今、このタイミングでこういったドラマを作れることがうれしいですし、冬という時期でもありますので、見てくださった方の心が温まる、ホッとできるような作品になればいいな、と思います。遊川さんもおっしゃっていましたが、かなりいろいろな問題にも照準を当てているので、たくさんの人に響く作品になったら…と、思っております。どうぞよろしくお願いします!

◆“チカラの源”は?

これは…わりと真面目に答えてもいいんですか?(笑)やっぱり人の笑顔とか、人が明るくなる気持ちのようなものが源かな、と思いますね。それこそ、家族や友人など自分に近しい人はもちろん、今こうして一緒にドラマを撮影させていただいている皆さんや、ここにいないスタッフの皆さんがどういう顔をしているかというのを見て、笑顔の絶えない撮影現場である方が楽しいですよね。そして、視聴者の皆さんが、少しでも明るい表情でこのドラマを見てくださることを想像しながら作品を作っている、という感じですね。

◆上戸さんとは同じ学校の先輩、後輩とのことですが、ドラマ初共演で、夫婦役を演じられていかがですか?

バラエティ番組では、ご一緒したことがあるんですけど、芝居の現場は初めてなんですね。まぁ、よくできた方ですね!「上戸彩という人物はなぜこんなに好感度が高いのか」ということを現場で目の当たりにしました。ものすごくちゃんとしているし、明るいし、笑顔が絶えないし、本当に“アカリちゃん”という役にピッタリなんです。太陽のように人を照らす存在なので、僕はとても助けてもらっています。本当に毎日楽しく撮影させていただいていますね。
(夫婦役、「パパ」という言葉がとても新鮮だと言われ)僕も新鮮です。でも、2人でいて、そこに子供たちも加わると、あっという間にその空気になじみましたね。最初はちょっと恥ずかしかったですけど…。ちょっと尻に敷かれている感じも楽しいですね。上戸彩さんに敷かれることなんてなかなかないので、うれしいですよ(笑)。

◆事務所の後輩・長尾さんの印象はいかがですか?

とにかく僕の中では好青年というフレーズが浮かんできますね。「好青年=長尾」なんです。なぜかというと、朝、撮影現場に入って来た時のあいさつがものすごく爽やかなんです。なので、彼がスタジオに入ってくると、その声で「来たな」ってことがすぐ分かるんですよ。そういうのってすごく大事だなと思いますし、計算じゃなくて心からそれをやっているというのが、彼の魅力だと思いますね。彼と一緒に仕事すると、僕の好感度がどんどん下がっていくと思うので、これっきりにしたいと思います(笑)。

◆松嶋さんとは久しぶりの共演ですが、今回のお互いの役どころなど新鮮な部分や発見などはありますか?

3度目の共演ですね。姉ちゃん(『花より男子』)、社長(『ラッキーセブン』)、そして今回が隣人…です。当時は菜々子さんって、キリッとしていて、完璧でスマートという印象がすごく強かったんですよ。でも今回ご一緒して見ていると、役のせいもあると思うんですけど、ちょいちょいおっちょこちょいだったりするんですよね。(松嶋から「ちょっとかむと、すごいツッコんでくる」と言われて)かんだからじゃなくて、かんだ後に笑ってるからツッコむんですよ!(笑)僕の顔を撮っているから、そのまま続けてくれればいいのに、すごくニヤニヤしながら「私笑ったよね…?」みたいな顔をするから…そういうのやめてください(笑)。今回あらためて、そういうチャーミングな一面を発見しました。

上戸彩 コメント

灯は基本的には、お隣さんのことで頭がいっぱいで優柔不断な旦那さんをいとおしく思いながらも、常に不満を抱えています。灯はアパレルに勤めているということで、最近の取材インタビューでも「すごくオシャレなんですか?」「上戸さんの笑顔で明るく家族を照らしてくださるんですか?」と聞いていただくのですが、実は旦那さんにいつもイライラしていて、眉間にシワを寄せたり、怒ったり、笑顔の少ない奥さんを演じています。
遊川(和彦)さんとお仕事をさせていただくのは『さとうきび畑の唄』(2003)以来なのですが、監督さんとして演出していただくのは初めてで、コテンパンにやられております。ですが、遊川さんのおっしゃることはいつも重々理解できますし、遊川さんや松本さんにOKをもらうために、毎日必死に頑張っています(笑)。皆さん、ぜひオンエアを全て見てください。よろしくお願いします!

◆“チカラの源”は?

私も松本さんと結構一緒です。コロナ禍で人と一緒に何かができない中、今回は家族とマンションをテーマにしたドラマに出させていただいて…。撮影でこれだけたくさんの方にお会いすると、1日テンションが上がるし、皆さんからエネルギーをもらって帰ることができるし、人と触れ合うことってすごく大事だなぁって思います。なので、撮影が楽しいです。
(ソニンからクリスマスプレゼントとしてもらったキムチについて…)すごくおいしかったです! 辛さと甘さのバランスがちょうど良くて。中に入ってる大根もシャキシャキでした。清水君は『M-1グランプリ』が好きで、放送が終わった後にすごい笑顔で「今年の『M-1』はこうでしたね! もう2回見たんですけど、家に帰ったらもう1回見ます!」って。清水君の笑顔を見て「これだけ笑ってくれるんだ!」って、めちゃくちゃうれしかったです。

◆松本さんとは同じ学校の先輩、後輩とのことですが、ドラマ初共演で、夫婦役を演じられていかがですか?

私が16歳、高校1年生のときに、松本さんが高3だったんですけど、当時から3学年をまとめるリーダーだったんです。今も現場の座長として、皆さんを引っ張っていく感じは変わらないなぁと思っています。遊川さんも松本さんも心で考えていることを全部言葉にするタイプで、「さっきの方が面白かったな」とか「もう1回こっちでやってみて」とか、お芝居に関してもいろいろ言ってくださるんです。なので、本当にクオリティーが高い作品に仕上がってるな、と日々感じています。松本さんにはプライベートの話もしやすいですし、どんな私も受け止めてくださるので、現場にもいやすいです。プロ意識の高い方だな、と思います。

◆松本さんが持つチカラは、いかがですか?

すごいです! 以上です(笑)。(松本から「短いっ!」とツッコまれ…)演者さんとしてもそうですし、スタッフの皆さんの気持ちを全部くみ取って、現場に立っている感じなんです。スタッフ全員のお名前を覚えてらっしゃることも尊敬しますし、本当にパーフェクトだなって思います!「すごいな。こうなりたくても、才能がないとなれないな」って思います。

映美くらら コメント

私は小澤(征悦)さん演じる木次学の妻で、はたから見ると良き奥さんであり優しい母親なのですが、実はとても大きなものを抱えて苦悩しているという役です。チカラ君と出会ってから木次家がどのように変わっていくのかというところをぜひ見ていただきたいなと思っております。遊川さんとご一緒するは実は3作品目で、その3作品ともワケありの母という役を演じているのですが、まだおそらく遊川さんには合格を頂けてないと思うので、今回の役でワケありの母を極めたいと思っています(笑)。楽しみにしていてください。

◆“チカラの源”は?

今はときどきしか行けないのですが、宝塚歌劇の舞台を見ることです。私は15歳の時に宝塚歌劇のファンになったことをきっかけに入団したんです。退団してからもう17年くらいたつのですが、今は当時のファンだった頃に戻ってしまっています。なので舞台を見に行くと、「キラキラしてる!」とか、「昔頑張っていたから、また頑張ろう!」とか思えるので、宝塚歌劇の舞台を見ることがチカラの源になっています。

ソニン コメント

中越家の下の階の303号室に住む、ちょっと怪しげなサービスをしているんじゃないかという、ベトナム人女性の役を演じています。なまるように日本語のせりふを話しているので、普段もなまり始めていて、現場でも皆さん“カタコト”みたいなしゃべり方になってしまって、そんな現場の空気の中、毎日楽しく撮影しております。
遊川さんから、この役は泣いたと思ったら笑って、次は怒って…とアップダウンが激しく、視聴者の予想を裏切る展開にする役割といわれて、頑張っております。最近、舞台の仕事が多く、映像の仕事がすごく久しぶりで緊張していたのですが、皆さん本当に優しくてフレンドリーに話してくださるので、和気あいあいと撮影しています。マンションの物語ですので、皆さんがどんどん絆と関係性を作って物語が展開していくところが面白く出来上がっていますので、最後までぜひご覧ください!

◆“チカラの源”は?

私は自分が女優を始めたデビュー作で上戸彩ちゃんとご一緒し、今回が19年ぶりの再共演なんです。お互い大人になっていろいろ環境が変わってからの再会で、うれしくて涙が出そうでした。以来、毎回、メークルームでくだらないことから世間話まで、いろいろな話をしています。
実はクリスマスに撮影があったので、皆さんプレゼント交換の品を用意してくださったんです。松嶋さんなんて現場にいらっしゃらないのに、クリスマスプレゼントが現場に届いたんですよ! こんなにもおしゃれですてきなことがあるのかと感動した、愛にあふれたクリスマスだったのですが、私は気が利かなくてプレゼントを用意していかなかったんです。だからお返しにと思って、「キムチ漬けるけどいる?」って聞いて彩ちゃんにプレゼントしました。コロナ禍でヒマになった時間で、キムチを試作して上手になったので…。
そんなうれしい再会や新しい出会いがあり、長尾謙杜君の「おはようございます!」の笑顔と元気さに力をもらいつつ、皆さんとのちょっとしたお話を現場の“チカラの源”としていただいています。これからもよろしくお願いします。

清水尋也 コメント

上条知樹は、601号室に住んでいる連続殺人事件の犯人“少年A”なのではないか、とウワサされている疑惑のある人物です。遊川さん、松本さんをはじめ、素晴らしいスタッフ・キャストの皆さんに囲まれ、若造ながら日々勉強させていただき、奮闘しております。のんびりとした時間が流れていたり、ほっこりする場面もあるドラマの中で、知樹という存在をシリアスなスパイスとして生かせるように、試行錯誤しながら演じています。ぜひ楽しんで、オンエアをチェックしていただけたらと思います。

◆“チカラの源”は?

僕は“少年A”かもしれないという疑惑がある役なので、住人の皆さんと距離があるというか、「本当はどうなんだ!?」という視線を受けているスタートなんですよね。現場への合流がひと足遅かったり、お芝居をしていても皆さんと外れたところにいるという役どころなので、すごく緊張していたんですよ。僕のクランクインは全員がいるシーンだったんですけど、既に皆さんの空気感が出来上がっていたし、初めてご一緒させていただく方ばっかりだったので余計に緊張していたんです。でも、皆さん気さくで、空き時間に話し掛けてくださいました。また、松本さんのお芝居や、現場での立ち居振る舞いというのをそばで見せていただいて、役者としてもたくさん勉強させていただいています。精神的にも皆さんに助けられ、役者としても学ばせていただき、大先輩方に囲まれている中、唯一長尾君という年の近いキャストもいて、若さに元気をもらっています(笑)。本当に皆さんのおかげで日々楽しく撮影させていただいているな、と感じています。
あと、僕、お笑いがめちゃくちゃ好きで、『M-1』もYouTubeに上がっている1回戦の動画から全部見るんですよ。だから上戸さんと、その話ができて、すごくうれしかったです!

長尾謙杜(なにわ男子)コメント

託也は風吹ジュンさん演じる柏木清江さんの孫で、チカラ君と同じマンションの住人という役どころです。小さい頃に両親を亡くして、今はおばあちゃんと二人暮らしをしているのですが、受験生の大変な時期におばあちゃんに異変が起きてしまい、いっぱいいっぱいになってしまう姿が描かれています。
遊川さんとお仕事をさせていただくのは今回が初めてなのですが、僕は現場に入る時にすごい大きい声であいさつをしてしまって、現場でもその空気に引っ張られてしまうことが多く、遊川さんに「もっと静かに」とか、「真面目に」とよく注意されています。そんな毎日ですが、奮闘しながら頑張っています。事務所の大先輩である潤君とのシーンにも注目してくださったらうれしいです。よろしくお願いします。

◆“チカラの源”は?

僕のチカラの源は、なにわ男子のメンバーですね。グループを結成してから、悔しい思いだったり、うれしい思いだったり、これまでいろいろなことを一緒に経験してきたのがメンバーで、ずっと隣にいたので。そして、もちろんファンの皆さんも僕のチカラの源ですし、今ここにいるキャストの皆さんもチカラの源です。メンバー、キャスト、ファンの皆さんが僕の「となりのチカラ」です。
あとは、そうですね…最近おにぎりを食べることが多くて、おにぎりもチカラの源ですし、おいなりさんも好きなので、“いなりのチカラ”をもらってやっています!

◆事務所の先輩でもある松本さんの現場での姿はいかがですか? 何かリクエストしたいことなどはありますか?

(松本さんの背中は)ビックリするくらい大きいです。ドラマで共演させていただく前は少し怖い方なのかなっていうイメージはあったんです。でも、いざ共演させていただくと本当に優しい方で。僕は関西人なので、標準語ができない時にはとても優しく教えてくださったりだとか、何もかもサポートしてくださるんです。また、スタッフさんへの気遣いや、皆さんへのお話の仕方など、すごく勉強になっています。撮影の合間には演出のお話をうかがったり、僕はなにわ男子のグループの衣装を作っているんですけど、そのお話を少しさせていただいたりして、ドラマに関することに限らず、潤君から学べるものを全て吸収して、またグループに帰りたいなと思っています。

浅野和之 コメント

ここの住民たちは、いろいろな悩みや問題を抱えておりまして、非常に面倒な方たちです。とにかく「早く出て行ってくれないかなぁ」「困ったなぁ」が私の口癖で…しかし私も、皆さんと同じように心に闇と問題を抱えているひとりであります。ストーリーとしては笑いあり涙ありといったものなんですが、社会問題もしっかり詰め込んだ、遊川さんらしい大人の作品になっていると思います。最終話までご覧いただけますとありがたいです。

◆“チカラの源”は?

何年か前に舞台をやっていた時に、もうヘトヘトで…。朝11時から、すごいテンションを上げて芝居をしなければならなかったんですよ。だけど、ふと見るとお客さんがすごい喜んで、笑顔で…。あれがなかったら、持たなかったかもと思えるくらいでした。もちろん、シリアスな芝居でニコニコしているお客さんはいないんですけど、エネルギッシュにやっている舞台で、お客さんがすごく喜んでくれたりっていうのがあったから、支えられたんだなと思えました。舞台をやっている時のお客さんの反応とか笑顔とかが、一番大きいですね。

風吹ジュン コメント

長尾謙杜君と私のパートは“ヤングケアラー”ということで、皆さんもちょっと想像がつくかと思うのですが、そういう問題や闇を抱えた503号室の住人を演じさせていただきます。震災で孫を引き取って、7歳から今まで10年間ずっと大切に育ててきたのですが、私の方に問題が出てくるということで、孫には大変苦労を掛けることになります。でも、チカラとの出会いによって、私たち2人が成長していく物語になっておりますので、ぜひ楽しみに見ていただきたいと思います。
撮影では皆さんが勢ぞろいすることがとっても多くて、共有する時間がとても長いのですが、今のところ和やかに進んでおります。きっといい仕上がりになると信じております。

◆“チカラの源”は?

チカラ(松本)君とは4分の1世紀ぶりの再会になるのですが、前回共演したときは謙杜君よりずっと若かったんですよ。だから、久しぶりにお会いした最初の日は「どうやって会ったらいいんだろう!?」とちょっと緊張しつつ、感動もありました。この25年の間に道端で偶然会ったこともあったんですけど、やはり今回は一緒にお仕事をするということで、本当に大人になった松本さんの仕切りや立ち居振る舞いを見ていて、ちょっと感動するものがあります。
で、『M-1グランプリ』の話をさせていただきますと、私は敗者復活戦から見てます(笑)。質問は、チカラの源ということですが、実はコロナ禍になる前までは山に登ることをモチベーションにしていたんです。結構大変なんですけど、下山するとすごく自信がつく! 実は今回の作品は、遊川さんには申し訳ないんですけど、私の遺作になるかもしれない…と思いながらやっているんです。元気の源というよりは自分自身がチカラを付けなきゃいけない年代に入ってきたので、普段から歩くようにしたりしています。

松嶋菜々子 コメント

4階に住んでいる道尾頼子を演じています。遊川さんとご一緒させていただくのは5作目になりますが、まず脚本を頂いたとき、「なぜこの役を私に!?」とビックリするような役柄でした。この髪形を見て皆さん、疑問を抱かれるかと思うのですが、監督のリクエストをなるべく再現しようと頑張った結果、こういう役作りになっております。
今までやってきた役とは違う役が見たい、という期待に応えようと頑張っておりまして、「自分に役を寄せないでください」「真逆をやってください」というリクエストに日々悩みながらも楽しく演じさせていただいております。頼子さんはここ近年、よく耳にする“毒親タイプ”で、それによって自分の家庭がうまくいっていない、家族とのつながりが希薄になっている人間です。遊川さんの脚本はリアリティーがありつつ、物語でもあり…という部分が魅力的な作品が多いと思いますが、今回もにっちもさっちもいかない中、チカラ君の言葉やいろいろな人の刺激を受けて停滞している状況から、自分がどう変わっていくのか、どうやって一歩前に進みだすのか。そういうものをマンションみんなで描いていく作品になっていると思います。
第1話を拝見して、こういう世界観なんだなと新鮮でしたし、すごく面白いなと思いました。次が楽しみだと思える作品ですので、ぜひ続けて見ていただきたいなと思います。

◆“チカラの源”は?

10代で仕事をはじめてから、まったく右も左も分からず自信もない中で、監督にOKといわれることだけを信じてただただ前に進むしかない、自分で絶対に納得することがない世界の中で生きてきました。監督のOKを頼りに次に進み、それでも落ち込んだらあとはもう寝るしかないと考えて、今も変わらず進んでいます。だから、“監督のOKの言葉”と、あとは“寝ること”。そして“考え事は夜にしない”が鉄則。…ということで、私のチカラの源は“睡眠”でしょうか。
あとは、風吹さんがおっしゃっていたように、自分の身体を鍛えてより動ける体を作るのは自分の自信になるので、それもチカラの源でもありますね。

◆松本さんとは久しぶりの共演ですが、今回のお互いの役どころなど新鮮な部分や新しい発見などはありますか?

松本君はちょっとかんだだけで「なんで今、かんだんですか?」ってすごくツッコんでくるんです(笑)。膨大な量のせりふがあるのに現場の細かいところまで見ていて、カメラチェンジになるとカメラのサイズまで把握して言ってくるんです。すごく大人になったなと思います。
昔もおそらく気づいてはいたのでしょうが、そこまで口に出していなかったと思います。自信がついてきたんだなと親心のように感じていますが、でも見たままなんでも口に出し過ぎると、女の子にモテないじゃないですか。だから出会いはあるのかな、本当に結婚できるのかなと老婆心ながら心配しています(笑)。女心は分かっていると思うのですが、あんまりいろいろ見えすぎるとね…。目をつぶるところもたくさん必要じゃないですか! 松本君はかっこいいし頭も切れるし、チカラとは真逆だと思うのですが、実は私はチカラ君の役柄は松本さんにピッタリだと思っていて、遊川さんのキャスティング力に脱帽しています。

脚本家・遊川和彦 コメント

今日はありがとうございます。撮影が始まって以来、ずっと誰か言ってくれないかなって言葉がひとつありまして…。キャストでもスタッフでもいいんですけど、俺はこう思ってるんだけど、誰か言ってくれないかなぁって…言うと引くかなぁ、今日、ここで言っていいのかなぁって思いながら、言いますが、僕的には『となりのチカラ』は、30何年脚本家をやっておりますが、自分の中では最高傑作だと思っております。こういうこともなかなかないんですけども、それぐらい、脚本を書いた時には満足感がすごくありました。
昔、隣にいる方(松嶋菜々子)が主演のドラマの時に、ほかの方が言ってくれたことがあるんですけれど、「これは遊川さんの最高傑作かもしれませんね」って。その時はぜんぜん思わなかったんですが、結果的にはああいうことになって。今回は本当に自分のなかでそういうふうに思っています。
この歳ですから、いつもこれが遺作になるかもしれないと思いながら頑張って書こうと思っている中で、とても自分でも満足しています。しかも、今回こういったキャストの方々、無理難題も聞いてもらえるし、チャンレンジもすっとんきょうなこともしてもらえるし(笑)、このすてきなキャストが集まって、本当にいい作品になっていると思います。だけどこれは主観ですから。見ていただいた方が面白いと、ちょっとチカラ君が隣にいてくれたらいいな、明日から頑張れるなと、そんな気持ちになってくれるドラマになっていればいいなと願っております。

◆“チカラの源”は?

僕も基本的には皆さんと一緒で、簡単に言えば、面白いと言われることです。逆のことを言われると死にたくなるので(笑)。面白いと言われると、お金を貸すことと離婚以外はなんでもやります。

『となりのチカラ』
テレビ朝日系
2022年1月20日スタート
毎週(木)後9・00~9・54※初回拡大

©テレビ朝日

この記事の写真

  1. 1
  2. 2