市川知宏、熱護(船越英一郎)のせりふに感動「俳優・市川知宏の心も鷲づかみにされてました(笑)」『テイオーの長い休日』第3話ゲスト出演

ドラマ
2023年06月12日
『テイオーの長い休日』©東海テレビ

6月17日(土)放送の『テイオーの長い休日』(東海テレビ/フジテレビ系 毎週土曜 午後11時40分〜深夜0時35分)第3話にゲスト出演する市川知宏よりコメントが到着した。

本作の主人公は、とにかく面倒くさい性格ゆえに、仕事のオファーが来なくなっている“崖っぷちの大御所俳優”熱護大五郎(船越英一郎)。元敏腕マネージャー・吉田ゆかり(戸田菜穂)と二人三脚で、ドラマ業界への返り咲きを目指す…かと思いきや、なかなか、ちっとも仕事をしてくれない。にもかかわらず、関わる人間の悩みを2サスで得た経験をもとになぜか解決してしまうのが見どころとなっている。

第2話では「闇の外科医・ジャック小笠原」としてなぜかドラマの台本打ち合わせに登場。「もう熱護大五郎が好きなのか、船越英一郎が好きなのか分からない!」「大御所っぷりがクセになる」と早くも船越の変身シーンを心待ちにするファンの声も。そんな中、経費削減のため台本をつまらなくしている制作陣に対し、熱護が「あなたたちはどこを向いて仕事をしているのだ!」と一喝したシーンには、SNSで「業界の裏話がリアルすぎる」、「『エルピス』の柔らかバージョン」、「とんでもなく攻めてて面白い」などとリアルな業界ものとしても評判を呼び始めている。

そんなリアルなテレビ業界にも一石を投じている『テイオーの長い休日』の第3話には、ドラマ志望なのにバラエティでくすぶっているディレクター役として市川知宏がゲスト出演。若手俳優の登竜門、ジュノン・スーパーボーイ・コンテストでグランプリを受賞して以来、俳優としてテレビや映画、舞台などで演技の幅を広げ続けてきた市川が、本作で「俳優に演技指導や指示を出す側」のディレクター役を演じる。役の上とはいえ、そうした制作スタッフの側に立ってみて市川はその大変さに気づいたという。

『テイオーの長い休日』©東海テレビ

市川は「今回演じる豆原は、バラエティ番組の再現ドラマの監督をするディレクターです。演じさせていただき気付いたのですが、監督業って本当に緻密で、大変な仕事なんですよね。監督って、現場の空気づくりに一番気を使われることが多いんですけど、そういうことを今まで知っていたようで、実は、ちゃんとは知らなかったなと。例えば、撮影の現場でカメラの回り始めに“スタート!”、カメラを止めるときに“カット!”と、監督が声をかけるんですが、このタイミングというのが、実はすごく繊細で難しい! そのことに今回、初めて気が付きました」と語る。

劇中にも登場する豆原が「スタート」をかけるシーンについては「“スタート!”は、俳優からしたらお芝居を始める合図です。俳優として現場に立っているときは、その掛け声に合わせて芝居を始めれば良いのですが、いざ監督としてその場に立った時、スタッフ各部署の空気感とか、演者さんのたたずまいを見て、『いま、ほんとにスタートかけていいものか?』と見極めたうえで声をかけなくちゃいけない。これが、かなり難しかったです…。いままでお仕事をご一緒した監督さんたちは、僕らキャスト・スタッフの空気感をすべて感じ取ったうえで、ここだ!というタイミングでGOサインを出してくださっていた。だから、芝居がやりやすかったんだとあらためて気付きました。そうやって現場全体の空気も作り出すのも『演出』ということなのかと思うと、もう尊敬しかないですよね」と。

そんな市川だが、今度はカットをかけるタイミングで、船越から「早い」と指摘を受けたという。「カットも、やはり役者さんが気持ちいいタイミングでかけないといけない。舞台と違って映像の場合、カット割り(監督が決める映像の構成)次第ではせりふの途中でカットをかけなきゃいけなかったりするんです。僕が一回、船越さん演じる熱護のシーンで、豆原ディレクターとしてカットをかける場面があったんです。でも、カットをかけた後で、僕として『あ、今、ちょっと早かったな』と思ったんですよ。そしたら、船越さんも『今の豆原君のカット、ちょっと早かったよ』と指摘してくださって…(苦笑)。あ、やっぱりそうだったんだ!と反省しました(笑)」と撮影エピソードを明かした。

『テイオーの長い休日』©東海テレビ

また、「僕が演じる豆原は、クリエイターとして自分がやりたい映像作品へのこだわりを持っている人間です。でも、テレビ局の中でそれがうまく実現できず、周囲のさまざまな人と衝突したり、やりたいことと出来ていることが乖離しているジレンマに陥ったりして、結果、いまや半分以上諦めながら、波風の立たない、当たり障りのない仕事をしているような役どころなんです。実は豆原の気持ちがものすごく理解できて…僕も20代の頃、お芝居をやっていて思うようにいかなかった時、極端な話、『自分は俳優には向いてないかも…』と悩んでしまうことがよくあったんです」と自身の経験を吐露。

「台本を読んで、役をこなして、監督さんからもOKも頂いているんですけど、実際出来上がった作品をオンエアで見た時も『わ、これ、全然できてないな。作品の世界に入れていないな』とか感じてしまうことがあって…。周りの人がその世界にしっかりと立っている分、違いを直に感じてしまうんですよ。やりたいことが出来ていない自分に気付くのはメンタル的にはしんどいです。でもその悔しさがあったから、反骨精神で『だったらもっと頑張んなきゃ』と思えて…そこが成長のきっかけにはなったかな、と思っています」と振り返る。

そして今回演じた豆原に対して船越演じる熱護がかけた「熱い言葉」が、ものすごく響いたという市川。「豆原は、テレビ局の軋轢のなかで、ほんとに“完全に諦めてしまう一歩手前”まで行ってしまっている状態なんです。そんな豆原を熱護さんがわざわざ呼びつけてこう言うんです。『スタッフは自分たちの本気を引っ張り出してくれる演出家を常に求めている』。これを言われた豆原は、自分がすべきことにあらためて気が付く…という展開なのですが、この言葉って、僕が俳優・市川知宏として聞いても、まさにその通りだと思ったんです。俳優としての自分の本気を引き出してくれる演出家さんってすごく貴重で、その熱量は僕自身を俳優として引っ張ってくれるものなので…。撮影では豆原として実際に心に響いたんですが、こういう言葉を演出家にかけられる熱護は、役者の大先輩として、かっこよすぎる!と俳優・市川知宏の心も鷲づかみにされてました(笑)」。

さらに「あと、船越さんの存在感がすごいです。いるだけで、その場の空気が変わって、良い“締まり方”がするんです。ピリピリする、という締まり方ではなくて、チームのみんながぎゅっと一つになる…チーム感が強くなる感じで…。本番前、『よしっ、本番いこうか!』と、船越さんがひとことサラッと言うだけで、みんなきっちりと気合が入る感じがするんです。その圧倒的存在感は、簡単に作れるものではないと思いますが、自分も船越さんくらいの年齢になったときに、そういう空気感を出せる俳優になれていたらいいなと思いました。自分の中での大きな目標です!」と語った。

『テイオーの長い休日』©東海テレビ

本作については「『テイオーの長い休日』という作品は、熱護大五郎という一人の人間が周囲に“影響”を及ぼして、みんなが成長して、みんながいい方向に進んでいくという、『希望』がテーマだと僕は思っています。とくに、今回、僕が出演する第3話は、熱護自身も崖っぷちに立っているし、僕が演じる豆原も崖っぷち。同じ『崖っぷち』という境遇に立たされた二人なんですが、心折れた豆原と違って、熱護は希望を持って生きているんです。同じ崖っぷちでも、その時にどう立ち回るか。そのやり方で人生が変わってくるというのが、テーマじゃないかと感じています。少なくとも、豆原の人生は熱護との出会いで変わっていきますから」と。

続けて「ドラマを見てくださる方にも、人生で“うまくいかないとき”というのがあるでしょうし、そういうときに『自分を勇気づけてくれる人や元気づけてくれるような人との出会い』を大事にしてほしいと思います。また、今、悪くはない状態にある人は、周りにそういう『ちょっとうまくいけてなくて折れかけている人』がいたら、その人を引っ張ってあげる側になってみようか、という気持ちになってもらえたらいいな、と思って、この第3話を演じていました。人生に『希望』を見出し、そこに向かって進んでいくストーリーとなっています。視聴者の皆さんにも、ぜひこの第3話を見て、それぞれの“希望”を見つけていただけたらうれしいです」とメッセージを寄せた。

第3話(6月17日放送)あらすじ

『テイオーの長い休日』©東海テレビ

せっかくの人気ドラマ出演をふいにした熱護(船越英一郎)。相変わらず仕事はなく、バラエティNGのため、ゆかり(戸田菜穂)は営業にも困り始めていた。そんな中、再現ドラマの仕事を取ってくるゆかり。バラエティとはいえ芝居の仕事! これなら熱護もOKするのではないか!? しかし、熱護が興味を持ったのは別のことだった。ドラマ志望でくすぶっているディレクター・豆原(市川知宏)に才能の片鱗を見出した熱護は、豆原とある特訓を始める。そんな中、ゆかりの長女・陽向(宮下結衣)が友人関係で悩んでいることが分かり…。「自分のやり方を貫くには強さが必要だ」妥協しない元2サスの帝王は再現ドラマで輝けるのか。

番組情報

『テイオーの長い休日』
東海テレビ/フジテレビ系
毎週土曜 午後11時40分~深夜0時35分
※『FNS27時間テレビ』のため7月22日(土)は休止

出演:船越英一郎、戸田菜穂、今井悠貴、宮下結衣、石原颯也、平野絢規/白石隼也、久保田磨希、前川泰之、木場勝己
企画:市野直親(東海テレビ)
脚本:入江信吾、川﨑いづみ、諸橋隼人
音楽:仲西匡(カレント)
主題歌:「素顔」上野大樹(cutting edge)
OPテーマ:「Bumpy」Beverly(avex trax)
ナレーション:大和田伸也
演出:吉川鮎太(ホリプロ)、白川士
企画:市野直親(東海テレビ)
プロデューサー:松本圭右(東海テレビ)、井上竜太(ホリプロ)
制作協力:キャンター
制作:東海テレビ、ホリプロ

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