“歌うことが楽しくなってきた”趣里に父役の柳葉敏郎から「“紅白”狙ってるんでしょ?」のツッコミも『ブギウギ』会見

ドラマ
2023年09月08日
左から)柳葉敏郎、澤井梨丘、趣里、足立紳、服部隆之

10月2日(月)スタートの連続テレビ小説『ブギウギ』(NHK総合ほか 午前8時~ほか)の会見が開催され、ヒロイン・花田鈴子役の趣里、鈴子の父・梅吉役の柳葉敏郎、鈴子の少女時代を演じる澤井梨丘、脚本を手掛ける足立紳、音楽を手掛ける服部隆之が登壇した。

連続テレビ小説第109作『ブギウギ』は、戦後の大スター・笠置シヅ子をモデルに、足立紳が描くオリジナル作品。ブギウギは陽気で踊り出したくなるような音楽リズムの一種で、“ブギウギのように多くの人を明るく元気にしたい”という思いが込められている。

そんな本作の会見に、ヒロイン・花田鈴子役の趣里、鈴子の父・梅吉役の柳葉敏郎、鈴子の少女時代を演じる澤井梨丘、脚本を手掛ける足立紳、音楽を手掛ける服部隆之が登壇。まず趣里は、10月2日(月)にスタートする第1週について「鈴子の原点が詰まっていて、テンポも良く、『ブギウギ』というタイトルがぴったりな始まりになっていると思います」と太鼓判を押す。

第1週では主に澤井演じる少女時代の鈴子の物語が描かれるが、澤井は本作がドラマ初出演とのこと。「(撮影は)緊張しましたが、ワンシーンワンシーン撮っていって、つながっているのを初めて見た時はとても感動しました。見ているとニヤニヤが止まらなくて、気づいたら笑顔になっていて、鈴子が泣くシーンではまた一緒に泣いて…と感情が揺さぶられました」と初々しくその喜びを明かす。

いっぽう、30年以上ぶりの朝ドラ出演となる柳葉は「意気込んで撮影に入りましたが、いやー…キツかった(笑)。でも、そのキツさがあって皆さんに楽しんでいただけるのかな」と。娘役の趣里と澤井についても、「2人はとてもハードなスケジュールの中でやっていたのですが、画面上ではもちろん、裏でもそんなことを微塵も見せない2人で。今思い出しても目頭が熱くなるぐらい、“この子たちのためだったらなんでもやろう”と思っていました。2人の芝居に対する情熱というのを、皆さんにも直接見てもらいたいほど」と称賛。

そんな柳葉に対し、座長を務める趣里は「スタッフさん方が休みなく動いてくださっているのを見ると、私も頑張ろうと思うんです。座長なので本当はもっと引っ張っていかなきゃいけないとは思うのですが、みんなで一緒に頑張っていけたらいいのかなと。お父ちゃん(柳葉)にもたくさん支えてもらいましたし、思い出すと泣けてきちゃうシーンがたくさんあって…。こうしてお父ちゃんと会うと“ずっとここにいてほしいな”と思います」としみじみ語った。

趣里

なお、今回鈴子のモデルとなっている笠置に感じる魅力について、足立は「笠置さんは人生において厳しい局面が相当あり、大切な人もどんどん失ってしまうのですが、自伝やご本人の表現においても根底にずっと明るさがあるなと感じていました。そういった彼女のエネルギーみたいなものを描けたらと思っています」と。

趣里もそれに同意し、「笠置さんからいただけるエネルギーや明るさというのは、今の自分にとってもとても大切ものだなと。つらいことがあっても前を向いて明るく生きていこう、人生は楽しいよ、ということを、音楽を通して教えてくれている気がしています」と思いを口にした。

なお、笠置を演じるに当たって、今年に入ってすぐにボイストレーニングを始めたという趣里。「素晴らしい歌手である笠置さんを演じさせていただくということで、まずは歌を頑張らなきゃいけないというのは当初から思っており、ボイトレの先生と二人三脚で、普段の呼吸や発声の仕方から学んでいます。劇中で歌うシーンもたくさんあり、その都度細かくレッスンを受けているのですが、歌うことが楽しくなってきました」と前を見据える。

趣里は中納良恵、さかいゆうと共に本作の主題歌も歌唱しているが、服部は「素晴らしいボーカリストである2人(中納、さかい)に負けないぐらい、趣里さんも個性的でパワフル。もはや1人の歌手として戦力になりますし、鈴子としての歌い方で『ハッピー☆ブギ』という主題歌に参加していただけ、お願いして本当によかった」とコメント。

趣里も「中納さんとさかいさんの歌声を聞きつつ、服部さんにディレクションをしていただき、とても楽しくレコーディングができたので、それが音楽に乗って皆さんに届けばいいなと思っております。まだ実感はないのですが、すごく貴重な経験でした」と振り返ると、すかさず柳葉から「“紅白”狙ってるんでしょ?」とツッコミが。趣里は思いもよらない発言に焦りつつ、「まずは撮影頑張ります!」と意気込んだ。

左から)柳葉敏郎、澤井梨丘、趣里

なお、本作は趣里をはじめとするキャストの大阪弁も見どころのひとつ。テンポの早いやりとりをどのように感じているか問われ、「難しくて葛藤した」と苦悩を明かした柳葉に対し、趣里は「めちゃめちゃ楽しいで!」と大阪弁で回答。

続けて「大阪弁がだんだん染み込んできていて、逆に方言指導の先生から“そこで巻き舌はやめよう”“品がなくなってきた”などと言われています(笑)。東京でナレーションの仕事があった時に、ちょっと大阪弁が出てしまうほど」と笑顔を浮かべた。

番組情報

2023年度後期 連続テレビ小説『ブギウギ』
NHK総合ほか
2023年10月2日(月)スタート

番組公式HP:https://nhk.jp/boogie