ゆりあ(菅野美穂)が紡ぐ運命の赤い糸はどこにつながるのか…“家族”たちがそれぞれの未来へ『ゆりあ先生の赤い糸』最終話

ドラマ
2023年12月14日
『ゆりあ先生の赤い糸』菅野美穂©テレビ朝日

菅野美穂が主演を務める木曜ドラマ『ゆりあ先生の赤い糸』(テレビ朝日系 午後9時~9時54分)の最終回が12月14日(木)に放送。ひと足先に試写レビューを送る。(※ネタバレを含む)

今年の「第27回手塚治虫文化賞」で頂点となる「マンガ大賞」に輝いた入江喜和の「ゆりあ先生の赤い糸」(講談社)を、菅野美穂主演で連続ドラマ化した本作。かつてない地味でタフで明るい“踏ん張るおっさん主婦”ヒロインが、目の前に突然現れた夫の彼氏、彼女、隠し子と奇妙な同居生活を開始。時にぶつかり合い、時に手を取り合い、みんなで意識不明状態となった夫の介護にいそしみながら、数奇な人生と血のつながりを越えた“家族”の絆を編み上げてきた。

先週放送の第8話では、昏睡状態から目覚めた吾良(田中哲司)が快方に向かう中、乳がんに罹患していることが発覚したゆりあ(菅野)。優弥(木戸大聖)からもプロポーズされ、幸せな日々を送っていたが、ゆりあが選んだ道は彼との別離だった。病気のことは隠し、優弥とその妻子の幸せを願って悪役となり、そして優弥も自身の気持ちを押し殺してそんなゆりあを受け止めた。あまりに切なすぎる別れのシーンに、涙した視聴者も多いのではないだろうか。

『ゆりあ先生の赤い糸』左から)菅野美穂、鈴鹿央士©テレビ朝日

そんな中迎える今夜の最終回では、序盤から衝撃の展開が待ち受ける。ある夜、吾良とゆりあが眠っていると、そこには黒ずくめの侵入者が。吾良のうなり声でゆりあが目を覚ますと、吾良に覆い被さっていたのは金髪姿に変貌した稟久(鈴鹿央士)だった。稟久を自由にすべく発した、「みのん(田村海夏)の父親は俺だ」という吾良の発言にショックを受け、伊沢家を出て新たなパートナーと暮らしていた稟久。

これまで見せていたクールながらも優しい表情とは一変し、まるで別人のように冷たく鋭い表情でゆりあへとナイフを向ける。そして、志生里(宮澤エマ)に聞いたと、がんに罹患したゆりあをあざ笑ったかと思えば、ゆりあが稟久から奪ったナイフを自身に向け「もう未練はない」と涙を浮かべて激しく怒りをぶつけ…。愛憎の狭間で激しく揺れ動き、おそらく自分でもどうにもできない稟久の葛藤を鈴鹿が見事に体現しており、一気に引き込まれてしまう。

さらには、吾良が稟久に初めてこれまでの思いを告げる。稟久に対し、謝罪とともに「気持ちをぶつけに来てくれてうれしい」とこれまでの感謝や愛を真っすぐに伝える吾良。これまでは見えなかった稟久への吾良の本心を、最終回で初めて知ることに…。また、みちる(松岡茉優)も稟久にみのんの出生の真実を打ち明け、心を通わせ合い、バラバラになった“家族”が再びつながっていく。

『ゆりあ先生の赤い糸』左から)菅野美穂、木戸大聖©テレビ朝日

その後、ゆりあは別れを告げた優弥の元へ。そこで、以前別れた際に伝えることができなかった優弥への本当の思いやの病気ことを全て打ち明け、優弥も温かくそれを受け入れ、めでたく復縁…となるかと思えばそうはいかない。迷わず「手術が終わったら会いに行く」と言う優弥に対し、ゆりあは「会えたら会おう」と約束をせず、涙ながらに再び別れを告げ、今度こそ本当に2人は別々の道を歩むことに。

愛しているからこそ待たせたくない、幸せになってほしいというゆりあの思いに対し、どれだけ待ってもゆりあと共に幸せになることを望んでいた優弥の思い…。これまでのイメージを覆すやんちゃな青年役に挑み、話題を呼んでいる木戸が見せる愛しさとさみしさがあふれるその表情にも、胸がギュッと締め付けられること必至だ。

果たして、この後にゆりあやその“家族”たちがそれぞれに下す決断と待ち受ける未来は…。そして、ゆりあが紡ぐ運命の赤い糸はどこに、そしてどのようにつながっていくのか。最後の最後まで、予想だにしない展開が待ち受ける。

『ゆりあ先生の赤い糸』左から)田中哲司、菅野美穂©テレビ朝日

番組情報

『ゆりあ先生の赤い糸』
テレビ朝日系
最終回:2023年12月14日(木)午後9時~9時54分

組公式HP:https://www.tv-asahi.co.jp/yuriasensei/