朝倉あきを三浦貴大、中川龍太郎監督が絶賛!映画「四月の永い夢」初日舞台挨拶

映画
2018年05月14日

映画「四月の永い夢」初日舞台挨拶 映画「四月の永い夢」の初日舞台あいさつが行われ、主演の朝倉あき、三浦貴大、中川龍太郎監督が登壇した。

 本作は、3年前に恋人を亡くした27歳の主人公、滝本初海(朝倉)の穏やかな日常が、亡くなった彼からの手紙や、元教え子との再会、染物工場で働く青年(三浦)からの思いがけない告白などをきっかけにゆるやかに動き出し、喪失感から解放されていく様を優しく繊細に描いた作品。モスクワ国際映画祭で国際映画批評家連盟賞とロシア映画批評家連盟特別表彰をダブル受賞している。

 本作製作のきっかけについて、中川監督は「以前ネパールを旅していて、広がるライ麦畑に沈む夕日を見ながら、手紙を書きたいなと思ったんです。亡くなった友人に。そのとき、届かないかもしれない手紙を書くということについての映画を作りたいと考えました。また、僕は『かぐや姫の物語』でかぐや姫の声を演じた朝倉さんのことをずっと素晴らしいなと思っていて、そのインスピレーションが重なって、ネパールから帰って一気に1週間で書き上げました」と。MCから、朝倉さんのあてがきですか?と聞かれると、「はい!バキバキのあてがきです!」と熱く回答した。

 それを受けて、朝倉は「そういう経験が初めてだったので、とても光栄に思っています。中川監督の生み出された言葉はとても丁寧で、また言葉以外のことでも優しいものが現れている脚本だったので、ぜひその世界の中でやってみたいな、と思いました」と笑顔。

 中川監督から「朝倉さんの声を軸にして他のキャストを考えたのですが、三浦さんの声って低くてかっこいいですよね。存在感もあり古風な男らしさのある方なので、ぜひ出演してほしかったが、最初は出てもらえないんじゃないかと思っていました」と言われた三浦は「でも、すぐ出ますって言っちゃいました(笑)」と返しつつ、「脚本も素敵で、(監督の)オリジナルというのも大きかった。それに自分よりも年下の監督はなかなかいない!楽しみな要素しかなかったので絶対にやりたいと思いました」と語った。

 今回が2度目の共演となる朝倉と三浦。お互いの印象について、朝倉は「三浦さんはいつも自然体なので、私が現場でどんなヘマをしても受けとめてくれるような安心感があるんです!」と話し、三浦は「朝倉あきを褒める会だったら、5時間はいけます!今回の現場では(役柄もあって)朝倉さんは静かにしていたけれど、近くに朝倉あきがいたら話しかけたくなるじゃないですか。役に便乗して、ずっとジロジロ見てました」と意外な答えで会場を笑わせた。

 本作は冒頭、満開の桜と菜の花を背に主人公・初海がたたずむ印象的な場面から始まるが、朝倉いわく「あのシーンが撮影初日」だったそうで、「夢のように美しい場所でした。あの場所に立って、この映画がどんな風になっていくのか、中川監督がどういうものを描きたいのか一瞬で分かって、すごく感動しました」と中川監督の現場作りの印象を語った。

 三浦は「(中川監督は)セリフを言っていない佇まいとか、言葉で語らないところを丁寧に作品にのせていくところがとても魅力的。新しい作品なのに昔の日本映画を見ているような気持ちさせてくれる。撮影現場もずっと映画の世界にいさせてくれるような感じでした。ぜひまたご一緒させてください」とラブコールを送り、中川監督は照れながら「ぜひ!」と即答した。

映画「四月の永い夢」
新宿武蔵野館ほか全国順次公開中

<ストーリー>
3年前に恋人を亡くした27歳の滝本初海。音楽教師を辞めたままの穏やかな日常は、亡くなった彼からの手紙をきっかけに動き出す。元教え子との遭遇、染物工場で働く青年からの思いがけない告白。そして心の奥の小さな秘密。――喪失感から緩やかに解放されていく初海の日々が紡がれる。

出演:朝倉あき 三浦貴大
川崎ゆり子 高橋由美子 青柳文子 森次晃嗣/志賀廣太郎 高橋惠子

監督・脚本:中川龍太郎『走れ、絶望に追いつかれない速さで』
製作総指揮:石川俊一郎/木ノ内輝
チーフプロデューサー:和田丈嗣
プロデューサー:藤村駿
撮影監督:平野礼 照明:稲葉俊充 編集:丹羽真結子
録音:伊豆田廉明 メイク・衣装:タカダヒカル ラインプロデューサー:佐藤宏 音楽:加藤久貴 挿入歌:赤い靴「書を持ち僕は旅に出る」

製作:WIT STUDIO
制作:Tokyo New Cinema
配給:ギャガ・プラス

公式サイト:http://tokyonewcinema.com/works/summer-blooms/

©WIT STUDIO / Tokyo New Cinema