名取裕子&宅麻伸が初対談!『法医学教室』シリーズで26年間夫婦を演じ続ける2人の本音

エンタメ総合
2018年11月16日
(C)テレビ朝日
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 テレビ朝日系の人気シリーズ『法医学教室の事件ファイル』で共演する名取裕子と宅麻伸が、初対談を行った。

 法医学者の二宮早紀(名取)と夫の刑事・一馬(宅麻)が衝突しながらも力を合わせて事件の謎に挑む物語。1992年と1993年の連ドラが好評を博し、1994年から2時間ドラマ化。『土曜ワイド劇場』枠を中心に歴史を重ね、11月18日(日)放送の最新作(後9・00)で第45弾。連ドラも含めると通算69本目を迎える。

 26年にわたり夫婦を演じ続ける名取と宅麻。互いについて、名取は「実はこのシリーズ以前にも共演していて、宅ちゃんのことは若いころから知っています。お葬式のときは受付もやってくれて、幼なじみの同級生のような、うーん、もう“身内”のような感覚かな」。宅麻も「もはや、“親戚の域”ですね(笑)。26年というと、結婚生活ならそろそろお互いが“空気”になるころかな。でも、人間にとって絶対に必要なものだからね、空気って!」と信頼を寄せる。

 今では視聴者から本物の夫婦と誤解されることもあるようで、名取は「先日、岐阜に行った際は“法医学”ファンのおばあちゃんと知り合ったのですが、『宅麻さんにも食べてもらってね』と枝豆を送ってきてくれたのよね。一緒に暮らしていると思われているのかも」と苦笑。宅麻は「枝豆は現場に持ってきてもらって、ちゃんといただきましたよ! おいしかった!」と明かした。

「26年の間でお互いに変わったなと思うところ」を聞かれると、宅麻は「名取は昔から生意気だった(笑)」としつつも「最初からお互い素直に自分を出していたから、変わっていないと思っています。俳優としても人間としても、ずっと信頼していますしね」。名取は「変わらないところのほうが多いけれど、宅ちゃんも冒険的な作品に出たりして、振り幅が大きくなってきて、すごくいい貫禄が出てきたなと思う。前作から髪もロマンスグレーにして、年相応の魅力がそのまま出せるようになってきた。ほんとカッコよく仕上がってきたよね!」とべた褒めした。

 最新作では、フレンチレストランのオーナーシェフ(星野真里)と事実婚関係にあったパートナー(中村俊介)が殺される事件が発生。一方で、二宮夫妻に熟年離婚の危機も訪れる。

 名取は「26年の歴史の中で、離婚届が登場するのは初めてです。七海おばさま(由紀さおり)が、2人の危機をすぐ煽るんですよねぇ…(笑)」と悩ましげ。宅麻は「あの衝撃シーンは内心、演じるのを楽しみにしていたんですよ。いったいどんなシーンに仕上がったのか、そして今回、早紀と一馬がどう離婚の危機を乗り越えるのか、ぜひ楽しみにご覧いただきたいですね!」とアピールしている。

――お2人は26年に渡って夫婦を演じてきましたが、お互いをどう思っていらっしゃいますか?
名取 実はこのシリーズ以前にも共演していて、宅ちゃんのことは若い頃から知っています。父のお葬式のときは受付もやってくれて、幼なじみの同級生のような、うーん、もう“身内”のような感覚かな。 
宅麻 もはや、“親戚の域”ですね(笑)。26年というと、結婚生活ならそろそろお互いが“空気”になる頃かな。でも、人間にとって絶対に必要なものだからね、空気って!
名取 26年も番組が続いていると視聴者の方も作品と現実がごっちゃになってしまうらしくて、宅ちゃんが私の舞台を観に来てくれたときに、見知らぬ方から「旦那さんがいらしてるわよ!」と声をかけられたことも…。先日、岐阜に行った際は“法医学”ファンのおばあちゃんと知り合ったのですが、「宅麻さんにも食べてもらってね」と枝豆を送ってきてくれたのよね。一緒に暮らしていると思われているのかも(笑)。
宅麻 枝豆は現場に持ってきてもらって、ちゃんといただきましたよ! おいしかった!

――お互い、俳優としてここがスゴイなと思うところは?
名取 さっきもモニターを見ていて、やっぱり宅ちゃんってカッコいいなと思ったの。美しいって、それだけでも素晴らしいことよね。あと、宅ちゃんはお芝居が大好きで、あまり理屈は言わないけれど、いつも撮影のことをきちんと考えている。集中力も高い!
宅麻 いやいや、集中力がスゴイのは、名取さんの方ですよ(笑)。芝居に対しての集中力もスゴイけど、食べ物に対する集中力も、趣味に対する集中力もスゴイ! これだけ何もかもに集中して一気にできちゃうのは、たいしたものだなと常々感心しています。その上、スタッフの栄養のことまで気を配っているんですから。
名取 自分で言うのもナンだけど、私、差し入れを出すタイミングは抜群にうまいの(笑)。あとはメダカと犬の世話をして、セリフも覚えて…頑張ってます(笑)。
宅麻 本当に、名取裕子という人物が何人かいるのかなと思うぐらい、彼女は気が回るんですよ。かわいい部分もあれば、男っぽい一面もあるし、現場ではみんなのことを心配する“お母さん”的な立場でもある…。
名取 この現場では、特に“お母さん”としての感覚が強いですね。だってスタッフはこの作品を作るために、私たちよりも長い時間を費やして寒い中、頑張ってくれている。だから、やっぱりみんなのフォローをしてあげなきゃと思って、ついつい世話を焼いてしまうんですよね。

――早紀と一馬は、夫婦としてお互いにどう思っていると感じていますか?
名取 それこそ“空気”かな。相手のペースをそれとなく気遣うのが、当たり前のことになっている。夫婦ってカッコ悪いところを見ても好きでいられることが大事だと思うのですが、きっと早紀と一馬は、お互いイケてない姿を見ても、まったく動じない。そんな夫婦間の空気が、視聴者の方にも届けばいいなと思っています。
宅麻 早紀が危険なことをすると一馬は怒鳴ったりするけど、あれはあくまでも愛情表現のひとつ。一馬は愛情を表すのが下手なので、いつも心配して駆けつけるシーンで彼なりの“愛”を見せていたのですが、最新作では2人で協力して事件に立ち向かうこともあり、助けるシーンがなくて…。今回、愛情表現が足りてないかもね(笑)。でもやっぱり、一馬は心底、早紀のことがかわいいんだろうなと思う。そんな気持ちで、僕は演じています。
名取 それを言うなら、宅ちゃんの爽やかな笑顔は“千両”よ。きっと早紀は一馬の笑顔が好きで、たとえ一馬が背脂ギトギトのラーメンを食べて帰ってきても、ニコっとされたら、「まぁ、しょうがないか!」って許しちゃうんでしょうね(笑)。

――お2人はアドリブでのやり取りも多いとお聞きしましたが…?
名取 ラストシーンは、いつも監督から「1分40秒間、よろしくね」と言われて、2人のアドリブでやっていますね。
宅麻 僕らの間では「こんなことを言うから、こうリアクションしましょう」みたいなものはなく、自然に出てくるものを大事にしています。ずいぶん前だけど、早紀が後ろからパッと僕のお腹に手をやって、「あなた、太ったわね」って言うから、僕も手を後ろにやって「お前もな!」ってアドリブで言い合ったことがあったね(笑)。
名取 あったね~! 監督も笑ってたよね。でもなかなか言えないことよね、人のお腹を触って、「太った」なんて(笑)。
宅麻 確かに、美人女優のお腹を触って言うことじゃなかったね(笑)。

――26年の間に、お互いに変わったなと思うところはありますか?
宅麻 名取は昔から生意気だったし(笑)、最初からお互い素直に自分を出していたから、変わっていないと思っています。俳優としても人間としても、ずっと信頼していますしね。
名取 変わらないところのほうが多いけれど、宅ちゃんも冒険的な作品に出たりして、振り幅が大きくなってきて、すごくいい貫禄が出てきたなと思う。前作から髪もロマンスグレーにして、年相応の魅力がそのまま出せるようになってきた。ほんとカッコよく仕上がってきたよね!

――最新作のみどころを教えて下さい!
名取 今回も早紀の法医学と一馬の捜査という2人のコラボで事件を解決していきますが、最新作は特に夫婦のあり方や、夫婦間の秘密について問題を投げかけていきます。視聴者のみなさんにとっても「ウチの家庭も同じだわ」と思うようなエピソードが散りばめられていると思いますし、見終わったあと、パートナーにちょっぴりやさしくなれたり、明日からまた頑張ろうと思っていただけたりしたらうれしいですね。
宅麻 今回も事件はかなり複雑な謎が絡み合うのですが、見てくださった方々が最後は「夫婦っていいな」となんとなくほっこりしていただけたらいいですね。

――最新作ではなんと2人に離婚の危機が訪れるとのことなのですが…!?
名取 26年の歴史の中で、離婚届が登場するのは初めてです。七海おばさま(由紀さおり)が、2人の危機をすぐ煽るんですよねぇ…(笑)。
宅麻 あの衝撃シーンは内心、演じるのを楽しみにしていたんですよ。いったいどんなシーンに仕上がったのか、そして今回、早紀と一馬がどう離婚の危機を乗り越えるのか、ぜひ楽しみにご覧いただきたいですね!