長谷川博己「僕の俳優人生のすべてが出る」20年大河『麒麟がくる』クランクイン

ドラマ
2019年06月04日

『麒麟がくる』 2020年の大河ドラマ『麒麟がくる』(NHK総合ほか)のクランクイン取材会が行われ、主演の長谷川博己のほか、門脇麦、西村まさ彦、沢尻エリカ、堺正章、本木雅弘が出席した。

 大河ドラマ59作目となる本作は、戦国武将・明智光秀を主人公に、戦国の英雄たちの運命の行く末を脚本・池端俊策のオリジナルストーリーで描く。戦国時代を描く大河として初の4Kフル撮影される。

 6月3日に長谷川、西村、沢尻、本木、6月4日に堺、6月中旬に門脇がクランクイン。制作チームと衣装デザインの黒澤和子が手掛けた、極彩色の世界を表した役衣装が初お披露目さら、道三が拠点としていた稲葉山城のセットで取材会が行われた。

 光秀の衣装をまとった長谷川は「馬子にも衣装の長谷川博己です。すてきな衣装を着させていただいて、大河ドラマのスケール感はちょっと違う。僕の心も躍動しています」と心境を明かした。

 さらに、「僕の俳優人生のすべてが出るんじゃないかな、と気を引き締めていこうと昨日思いました。今日はどう思うか分かりません」と初日の感想を語りつつ、笑いを誘った。

 最初の撮影については「本木さんと西村さんとの共演シーン。先輩方の演技を見つつ、自分も客観的な立場でいい緊張感を味わえました。(セットに入ると)自然に役に入れた気がします」と明かした。

 門脇は「私はまだ撮影が始まっていなくて、今日初めてセットを見て、いよいよ大河ドラマが始まるんだなって。まだ何も見えていないので、気持ちの居所が分からない状況を過ごしているんですが、撮影が始まるのが本当に楽しみですごくワクワクしています」と心境を語った。

 そして、役についても「駒は最初、15歳という設定。若さの力を借りて、肩の力を抜きながら、絡めるシーンが多い。いろんな人とおしゃべりできるのが楽しみです」と。さらに駒のテーマカラーがオレンジであると語り、「普段はこういった明るい色は着ないので、着てるだけで気持ちが上がります」と語った。

 西村は「みんなでいいものを作ろうという思いをひとつにすれば、とてつもなく素晴らしい作品ができると信じております」と。

 記者から『真田丸』で残した「黙れ小童(こわっぱ)」に続く名言は出てくるかと問われると「『あいつに吠えさせろ』と強くリクエストしていただけたら」と、再びの名言を懇願した。

 沢尻は「頭を作っていただいて、衣装を着て、昨日初めてセットに入ったら、自分の中でも感情が高ぶって、すごく気が引き締まる思いです。すごく皆さんの熱量がすごくて、ワクワクしています」と笑顔。

 さらに「映像を見て、すごくきれいだなっていう印象で、衣装も映えていて。昨日は本木さんとのシーンだったんですけど、とにかくかっこよすぎて。皆さんの芝居の熱量が素晴らしくて、この現場に一緒にいられて光栄です」と印象を語ると、本木が「芝居の熱量という意味では、沢尻さんがギラギラしていてピカイチでした。初日の緊張感を含め、今しかないという輝きを放っていました」と称賛した。

 堺は「夕べ、首をひねりまして、医者に行ってきた、医者役の堺正章でございます」と笑いを交えてあいさつ。衣装で気に入っているところを問われると、「2つポイントがあるんです」と、衣装の背中に描かれた絵を見せ「背後にうさぎの巻物のような小粋な派手さがあるんです」と説明。さらに、首に巻いている赤い布を触りながら「巻いているものがあるので、このへんもちょっと感じいいな。戦国時代の中尾彬です(笑)」と笑いを誘った。

 本木は「このような主張の強い衣装を着ておりますが、オドオドしながら初日を迎えました。あぐらがつらい、ひげがかゆい、空調は止めなきゃいけないから撮影現場は熱帯雨林っていう三重苦をどういうふうに乗り切っていくか考えています」と冗談交じりに愚痴をこぼした。

 長谷川との共演については「とても新鮮。まだ役の関係上でも役者としても、お互いを探り合いながら関係を詰めていくという感じで進めております」と説明した。

 衣装についても「道三が非常に“波”というものにこだわっておりまして、自ら考案したとされている“二頭立浪”という紋があるんですけど、この先、その二頭立浪の紋が入って羽織を着ることになると思います」と。「現代的なモダンなかたちで仕上がっていると思います。でも、黒澤さん曰く田舎大名ということで、あわせを外して、少しがちゃがちゃにしていくという道三らしさだとおっしゃっていました」と明かした。

大河ドラマ『麒麟がくる』
NHK総合ほか
2020年1月スタート