織田裕二「新たな超人が生まれる大会に」『世界陸上2019ドーハ』9・27開幕

エンタメ総合
2019年09月26日
『世界陸上2019ドーハ』

 9月27日(金)から10月6日(日)まで、10日間にわたってTBS系で陸上世界一決定戦を生中継する『世界陸上2019ドーハ』。開幕に先駆け、メインキャスターの織田裕二と中井美穂、スペシャルキャスターの高橋尚子が会見に臨み、注目の選手や見どころを語った。

 12大会連続でメインキャスターとして大会を見守ってきた織田は「選手たちがすごくガラッと変わりました。本来でしたら、オリンピックの前の年は、ベテランが活躍するというのが通常。オリンピックを境に新人が次の年に出てくるという今までのパターンがありましたが、今回は全く違います。新たな超人が生まれる大会になるんじゃないかと思ってます。僕の中では21歳を中心としたゴールデンエイジがどんなふうに大会を引っかき回すのかっていうのが楽しみでなりません。とにかく何が起こるか分かりませんが、僕たちもその過酷な暑いカタールのドーハで最後まで放送したいと思いますので、ぜひ長い時間になりますが、10日間お付き合いいただければと思います」と語った。

 織田と同じく12大会連続でメインキャスターを務める中井も「(ウサイン・)ボルトというスーパースターがいなくなって、みんなが新しいスタートラインについている、そういうフレッシュな大会になるんじゃないかなと思っています。もちろん、走りとか、跳ぶとか技術もそうなんですけど、出てきたときの選手の雰囲気ですとか、スタートラインに立つ前のしぐさ、それからヘアスタイルや髪の色とか、アクセサリーの付け方といった、私はこういう人間です、こういうパフォーマンスをしますっていうのを、躍動する肉体とともに、すごく表現しているんですね。選手の個性が際立っている大会になっていると思いますので、そのあたりも放送時間が長いことを利用して、じっくり選手1人ひとりのプロフィールですとか、キャラクターを見ていただいて、その中で気になる選手が絶対出てくるはずですので、その選手を視聴者の方には見つけてほしいと思います。そうやって見つけることによって、来年のオリンピック、パラリンピックにもつながってくると思います」と番組を楽しむ術をアドバイスした。

 さらに、中井は「日本選手の皆さんですけども、数えてみると、10名も日本記録を持っている選手が世界陸上に登場してきます。10名も出るということは、なかなかないことではないかと思いますので、今非常に波に乗っている、日本新記録を出した選手たちがいるというのはすごく心強いことだと思いますので、そんな日本人選手の活躍にも期待してほしいと思っています」とチームジャパンへの期待を寄せた。

 この大会で女子マラソンの解説や注目選手のリポートを担当するスペシャルキャスターの高橋は「日本陸上界は、今年9秒台が立て続けに出たり、中井さんがおっしゃったように日本新記録もたくさん出てまいりました。そして先日終わったMGCでも盛り上がっている。この熱というのをしっかりとドーハに持って行って、皆さんの夏はまだまだ続いているんだっていうような、そんな時間を過ごしてもらいたいなと。気温だけでなく、選手の戦いも熱い、このポスターのように織田さんも熱いということで、その熱さをテレビを通じて1人ひとりの皆さんの心に火を灯せるような、そんなテレビになるのかなって私は思ってます。またこのオリンピックの前年度の世界陸上というのは、とてもやはり大切で、その活躍している選手がオリンピックに活躍することが非常に多いんです。なので、来年を考えてしっかりとこの世界陸上というところに集中して、来年につなげてもらいたいなっていう思いでいっぱいですね。もちろんこの世界陸上で世界1位が決まるんですけども、世界1が来年の東京にしっかりとつながるような大会になると思います」と語った。

 また100mで9秒台の記録を持つサニブラウン・A・ハキーム選手、小池祐貴選手、桐生祥秀選手からメッセージが届くと織田は「こんなに楽しみなことはない。ここまで9秒台の選手が3人もそろっていることがうれしいですし、この流れを続けて欲しい。そして夢の100m決勝の舞台に立ってもらいたい。さらにメダルを狙える可能性が高い男子4×100mリレーがどんなメンバーで挑むのかに注目したい。金メダルも夢じゃないです」とチームジャパンへの期待を寄せた。

 中井が「3人そろって、まずこの世界陸上に出られるということがうれしいことだなと思う。どういう戦い方をしていくかも、経験だと思うので、そこを最初から見ることでストーリーを追うことができるので、この3人はタイプもそれぞれ違うので、見ていて本当に楽しいですし、ファイナルに残ってほしいっていう気持ちがあります」と語ると、織田も「夢の決勝の舞台に日本人が立っているところを見たいよね」と相づち。高橋も「多くの先輩たちの時代から目指してきた悲願の決勝進出。ようやく実現する時がくるのかなと思いますね」と語った。

 記者から「100mや男子4×100mリレー以外で、注目している種目はありますか」と質問されると、織田は「いっぱいあります!全部言っていると時間が足らなくなってしまうので…、中でも女子の400mハードルは外せないかな」と。

 また、ドーハの暑さについて織田は「史上初の中東開催で現在でも気温が42度と、ほぼサウナ状態。時期をずらしたはずなのに…って。来年、東京でもやりますけど、すごくいい参考になるんじゃないかなっていう気がしてます」と語り「何かいい暑さ対策ありますかね?」と困った表情を見せるひと幕も。

 そんな織田に高橋が「私は走るような形で、帽子とサングラス、保冷剤のような冷たくなるようなものとか、小道具を準備しようと思ってます。あとは、手のひらを冷やすことで体温を下げることができるので、水に10~15分ほどつけると暑さ対策になりますよ」とアドバイス。織田は「やってみましょう!」と中井を誘った。

 「お2人にとって世界陸上とは何か」という質問には、中井は「シンプルだから奥が深いですよね、陸上って。さまざまな競技があるので、その競技の特性にあった選手がいて。バリエーションがあって、より楽しめる。世界新や日本人選手がメダルを取る瞬間を目の当たりにできて、自分も励まされる」と。

 織田は「始めた当初はこんなに長く続くとは夢にも思ってなかった。あんなにシンプルに見える100mが、テクニックが9割と聞いて、そんなに奥深いものだったのかって。陸上っていう競技そのものの魅力と、選手の魅力がある。僕らの仕事にも通ずることが多々あって、今や選手たちは年下になっちゃいましたけど、学ぶことがたくさんあります」と語った。