田中圭と中谷美紀がW主演する映画「総理の夫」（9月23日（木・祝）公開）の完成披露試写会が行われ、田中、中谷、貫地谷しほり、工藤阿須加、松井愛莉、嶋田久作、岸部一徳、片岡愛之助、そして河合勇人監督が舞台あいさつに登壇した。
本作は、原田マハの25万部超えベストセラー小説を原作に、この国の行く末を左右する、日本初の女性総理と前途多難な“総理の夫”といういまだかつてない世界を描くヒューマンコメディ。田中が大財閥生まれの世間知らずなお坊ちゃんにして鳥オタクのファーストジェントルマン・相馬日和、中谷がその妻で、才色兼備＆完全無欠なカリスマ女性総理・凛子を演じる。
オファーを受けた時のことを尋ねられ、田中が「中谷さんと夫婦役ということで緊張しました。ハラハラしましたよ」と話すと、中谷が「どういう意味ですか!?」とツッコみ、早速会場を沸かせた。続けて、田中は「“総理の夫”って最初はピンとこなくて、台本を読んで“総理の夫”って俺のこと!? みたいに理解しました」と最初の印象について語った。
中谷も「お話を頂いた当初は、日本で女性の総理って絶対無理でしょう？ って意地悪な気持ちで原作と脚本を読みました。でも、凛子が“働く女性が子供を産み、育てやすい世界にする”という理念を持っていて、そこを一人の女性としてとても共感して、演じさせていただきました」と語った。役づくりに関しては「監督と『ヒステリックに主義主張を叫ぶだけでは総理大臣って今の無理だよね』ということをお話ししまして、世界中の女性リーダーたちを参考にして、怒りをグッとこらえて穏やかな口調でお話しされているのを参考にさせていただきました」と話した。
田中は「何もしない主人公ってとても珍しくて、台本を読んだ時にとてもうれしかったんですね。ただ後悔していることがありまして、衣装合わせの時に監督に『脚本どうでした？』って言われて、僕としてはやりがいがあってうれしくてなんですが、『いや〜本当に何もしない主人公でうれしいです！』って言ってしまって、“やる気ないな”って思われていないかなって思ってました（笑）。ただ、いざ現場に入ると、何もしないと何もしないで不安になってしまってたんですが、なるべく田中圭を封じ込んで、なるべく全編日和でニュートラルになるようにしてました」と本作ならではの役づくりを明かした。
田中演じる日和と共に鳥類研究所で働くるいを演じた松井は、現場の雰囲気について「皆さん個性が強かったので、和気あいあいと現場では撮影していました。本物の鳥の剥製があったので、私は眺めていました（笑）」と。そんな松井の役づくりに関して田中も「オタクの空気を出してくれてとてもハマってましたね。皆さん見ていただいたら分かると思うのですが、オタク界イチで腕が長いです（笑）」と話した。
片岡は「怒ってばかりのシーンしかないんですよね。ちょうどこの撮影時に、某ドラマの金融庁のおネエの役をずっとやっていて、後半に差し掛かっていたので、怒るとそういうスイッチが入ってしまいそうになるので、そのスイッチを押し込めて、怒っていたのを覚えています」と撮影を振り返り、会場を盛り上げた。
怒られた田中も「日和としてはカルシウム足りていないんじゃんって思いますね（笑）。カットかかるとすごく気さくにお話ししていただけるので、そのギャップは楽しませていただきました」と仲良しぶりをアピールした。
中谷は「この作品は全ての、働く女性と、やむを得ず働くことができない女性、働くことを選ばなかった女性、そして、そうした女性を支える、ちょっと肩の荷を下ろしたいなという男性、全てを応援する作品です。皆さんを必ず笑顔にしてお返しすることを誓います！“総理の夫”、相馬政権に皆様の清き一票を頂戴できますよう、心よりお願い申し上げます！」とメッセージ。
田中も「楽しく見ていただける2時間になるんじゃないかなと思います。たくさん笑って、ほっこりして、心動かされて、ちょっと泣いて、最後には前向きになれるような本当にすてきな2時間を皆さんに共有できる映画になったと思います！ 次、鳥類研究所の役をやる時がくればインコに嫌われないようにします！」と語った。
作品情報
「総理の夫」
2021年9月23日（木・祝）公開
©2021「総理の夫」製作委員会
