公開中の映画「CUBE 一度入ったら、最後」初日舞台あいさつが行われ、菅田将暉、杏、岡田将生、田代輝、斎藤工、清水康彦監督が登壇した。
密室サスペンスの先駆けとして、1997年に公開されたヴィンチェンゾ・ナタリ監督による映画「CUBE」。世界中でカルト的人気を誇るこの作品のナタリ初公認リメイクに、主演の菅田をはじめ日本を代表する実力派俳優が集結。謎の立方体「CUBE」を舞台に全世界を巻き込む2021年一番”ヤバい”劇薬系密室エンターテインメントが、ついに公開を迎えた。
映画の見どころや撮影時のプチ情報を聞かれた一同。菅田は「田代君は映画の撮影時から10センチ以上背が伸びたんですよ。撮影時はまだ子供だったんですけど、今日あったら全然大人になっていて驚きました」と、成長期真っただ中である田代の身長の伸びにびっくり。杏も「このあと映画を見ると、その成長ぶりがよく分かると思います」と語った。
そんな杏は「衣装の囚人服には尻尾がついてる。なんだろうって思ったら、囚人服のシステムで、拘束するときに両手と尻尾をつなげると自動的に拘束できるっていう機能らしくて。劇中では使われてないけど、すごいリアルに作られている」と衣装に対するこだわりに驚いたことを明かした。
岡田と斎藤は「CUBE」そのものを見どころに挙げた。岡田は「キャラクターの心情に合わせてCUBEの色が変わっていく。お芝居してても面白くて、それを知った上で映画を見ると、より深くお芝居に引き込まれると思います」、斎藤は「オリジナル版よりもCUBEが大きめ。閉鎖的だけど、どこか開放感があって、日本独特の空間になっている」と精巧に作り込まれたセットのすごさに言及した。
そして、田代が「この映画は全年齢対象作品なので、ご家族や友達で見ていただきたいです！」とコメントすると、登壇者と会場からは大きな拍手が。これについて菅田も「これはいい情報！ 田代君が友達と見に行くこともできるもんね」とアピールした。
イベントでは、現在アメリカで撮影をしているヴィンチェンゾ・ナタリ監督が中継でサプライズ登場。まず日本語で「こんにちは。まるでCUBEマスターになった気分です」とあいさつ。菅田が「閉じ込めないでください！」と言うと、ナタリ監督が「もう手遅れさ！ 既にみんなCUBEの中だよ！」と軽快なやりとりを披露した。
日本リメイク版の話を聞いた時の感想を求められたナタリ監督は「アメリカでもリメイクの企画案が出てたんですけど、日本の企画の方がワクワクした。自分が作ったものと違うものを作ってくれると思ったし、実際にオリジナル版とはまた違った作品になっていて、清水監督は本当に素晴らしい作品を作ったと思います」とコメント。称賛を受けた清水監督は感激した様子を見せていた。
さらに、本作の中で印象に残ったシーンに聞かれると「ネタバレになってしまうので言えませんが、一つ言えるのでいうと、本当に素晴らしいオープニングが皆さんを待っています！」とメッセージ。また日本版のキャストについては「本当に今回のキャスト皆さん素晴らしくて、この作品に関わってくれて心から感謝してます」とその演技を絶賛した。
ここからナタリ監督への質問タイムがスタート。菅田は「いつか日本で映画を撮ってくれますか？」と聞くと、ナタリ監督は「日本で撮影することが大きな夢の一つなんです！」と日本を舞台にした作品への意欲を笑顔で語った。
杏は本作の出演にあたり「私が母として、女性としてこの作品に参加する意義をビデオメッセージで送ってくれたんです」というエピソードを披露。語学が堪能な杏は、その後もしばしば通訳を介さずに直接ナタリ監督とコミュニケーションを取るひと幕も。
斎藤は以前トロントでの映画祭でナタリ監督と対面したことを明かし「日本のカルチャーに精通されている。こんな形で再会できるとは思っていなかった」と再会の喜びを語った。また、ナタリ監督自身、かなり日本の映画が好きで、実はオリジナル版の「CUBE」は日本の映画に影響を受けているという。また、CUBEの部屋の一つを「“小津キューブ”と呼んでいたんだよ！ 他にも黒澤明は好きだし、『パプリカ』などを監督した今敏にも大きな影響を受けているんだ」と熱く語った。
最後に菅田が「今日はありがとうございました！ この映画撮ってる時は1年前、コロナ禍真っただ中で、撮影の時にしか人と会わない、そんな時でした。そこから1本映画が完成して、今日公開を迎えられたことが本当にうれしいです。ぜひ楽しんでください！」と観客に向けてメッセージを送った。
作品情報
「CUBE 一度入ったら、最後」
公開中
公式サイト：https://movies.shochiku.co.jp/cube/
公式Twitter：@cube_m0vie
公式TikTok：@cube_m0vie
©2021「CUBE」製作委員会
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