中井貴一の直談判で立川志の輔の創作落語「大河への道」映画化決定 共演に松山ケンイチ&北川景子

映画
2021年11月09日
©2022「大河への道」フィルムパートナーズ
©2022「大河への道」フィルムパートナーズ

立川志の輔の創作落語を原作とした中井貴一主演の映画「大河への道」が、2022年5月20日(金)に公開されることが決定した。

原作は立川志の輔の創作落語「伊能忠敬物語-大河への道-」。その画期的な“伊能忠敬が出てこない伊能忠敬物語”は、2011年の初演以来、「落語を超えた究極の話芸」と評され再演を繰り返す、最もチケットが取れない演目の一つとなっている。本作は、中井が原作となる落語を観劇し、感動のあまり自ら志の輔に映画化の直談判をしたことをきっかけに始動した。

志の輔はその時の様子を「中井貴一さんから『この落語、映画化したら面白いと思うんです。ぜひやらせてもらえませんか』とずいぶん熱いお電話を頂いて、『いやそんな、落語だから適当にやってますけど、映画だったら本当にいろんな事が厳密になって大変ですよ!』と言ったら、『もちろん、適当過ぎるところは、埋めて参ります!(笑)別に私が主演という事でなくても、プロデューサーでもスタッフでもいいから作りたい! というくらいの気持ちでおります』とおっしゃっていただいて。どんな形であれ中井さんが関わってくださるなんて最高の喜びです」と語っている。

時は現代。千葉県香取市では地元を盛り上げるために、郷土の偉人「伊能忠敬」を主役にした大河ドラマの開発が進むが、驚くべき新事実が発見される。それは1821年に史上初の日本地図を作ったのは、あの伊能忠敬ではなかった、ということ。では一体、初の日本地図は誰が、どのように作ったのか。舞台は一転、200年前の江戸時代へとさかのぼる。そこには、歴史に埋もれてしまった、涙なしには語れない秘密の物語が隠されていた。

前途多難な大河ドラマ実現を描く現代の喜劇と、200年前の日本地図完成に隠された感動秘話を描く時代ミステリーの二つのドラマが描かれる本作。その二つの時代の登場人物は、中井、松山ケンイチ、北川景子が一人二役によって演じる。中井と松山は大河ドラマ『平清盛』以来、中井と北川は、本作が初共演となる。

あわせて発表された3種類のティザー・ビジュアルでは、秘密を知ってしまった現代の登場人物と、その秘密を隠そうとする江戸時代の登場人物との関係性が、一人二役を演じる俳優たちによって表現されている。

主演・中井貴一 コメント

この数年、数少なくなった時代劇を、日本の文化、伝統として残したいと思って参りました。容易ではないことは百も承知。
交通の発達により、海外が近くなり、より海外の影響を受けやすくなった今だからこそ、日本の真の美しさ、日本人としての心の在り方を、もう一度考え直したい。そんな思いでいた時、出会ったのが志の輔さんの落語でした。肩肘張った時代劇を作っても、見ていただける可能性は低い。でも、この落語を映像化したなら、現代も過去も、喜劇も、悲劇も無理なく、観やすく描くことができる。そんな思いから、志の輔さんにご無理を申し上げたのでした。気楽に観れる、時代劇。でも、その中には、我々が教科書で習わなかった、驚くべき真実が…。必死で生きる人間たちの、大いなるロマン。ぜひ、お楽しみになさってください。

松山ケンイチ コメント

貴一さんとは久しぶりにご一緒させていただきましたが、前の現場でも待ち時間に話をさせていただいてる間いつも笑っていたのを覚えていました。
今回はその普段笑いながら話していた雰囲気のままでできたような気がします。
景子さんも久しぶりでしたが、貴一さんの演技で笑いを堪えている表情を見ていて幸せな現場だなと思いました。
僕自身楽しんで遊びつくしたような現場でした。

北川景子 コメント

中井貴一さん主演の時代劇コメディとお聞きして、絶対に面白い作品になると確信しました。
時代劇がどんどん減ってしまっている現在、京都で映画を作れるということはどれほどぜいたくなことか。
この作品に参加できとても光栄です。
撮影では中井貴一さんと松山ケンイチさんの掛け合いを見ているだけで何度も吹き出してしまいました!
中井さんとは初めて共演させていただきましたが、中井さんの懐の広さや温かさを間近で感じ、言葉の選び方や人との接し方、現場での佇まいなど、人間として多くのことを学ばせていただきました。この映画では「ピラミッド」と同じくらい、どうやったら人間にこんなにすごいことができるのか、という驚きの物語が隠されています。
私も一人二役を、振り切って楽しくやらせていただきました。
時代劇だからとあまり敷居の高さを感じず、ぜひお気軽に楽しんでいただければ幸いです。

原作・立川志の輔 コメント

伊能忠敬記念館で見たあまりにも正確な伊能忠敬の日本地図に感動し、これをなんとか落語に、と思い拵えたのがPARCO劇場で上演した「伊能忠敬物語−大河への道−」でした。落語を映画にするのは大変なことだと思いますが、脚本家の方が何度もチャレンジをして、ここまで世界を広げるのかと驚きました。俳優の方々が一人二役で現代と江戸時代を行き来する不思議な設定や斬新な映像表現など、ひょっとすると今までになかったような映画になるかもしれません。世界中が驚くべき伊能忠敬の偉業を、映画を通して感じていただければと思います。

作品情報

「大河への道」
2022年5月20日(金)全国公開

出演:中井貴一 松山ケンイチ 北川景子
原作:立川志の輔「伊能忠敬物語−大河への道−」(2022年1月5日よりPARCO劇場にて再演/漫画版:小学館ビッグコミックオリジナル増刊号にて連載中)
脚本:森下佳子
音楽:安川午朗
監督:中西健二

製作幹事:木下グループ
製作プロダクション:デスティニー
配給:松竹

©2022「大河への道」フィルムパートナーズ

この記事の写真