翻弄される大泉洋の“タジタジ顔”を捉えた場面写真が公開 吉永小百合主演×山田洋次監督作「こんにちは、母さん」

映画
2023年08月24日
「こんにちは、母さん」©2023「こんにちは、母さん」製作委員会

吉永小百合主演×山田洋次監督による映画「こんにちは、母さん」(9月1日(金)全国公開)より、吉永の息子役で出演する大泉洋を中心とした場面写真が到着した。

山田洋次監督作90本目となる記念すべき本作の主演に迎えたのは、共に映画界を牽引し続けてきた吉永小百合。共演には、大泉洋のほか、永野芽郁、寺尾聰、宮藤官九郎、田中泯、YOU、枝元萌ら豪華俳優陣が集結し、「母べえ」「母と暮せば」に続く「母」3部作として、日本を代表する名女優・吉永小百合の集大成ともいえる作品が誕生した。

本作で描かれるのは、東京の下町でいまこの令和を生きる、“等身大の家族”の姿。大企業の人事部長として神経をすり減らす毎日を送る神崎昭夫(大泉洋)。職場でのトラブルに加え家庭での問題にも頭を悩ませる中、久しぶりに母・福江(吉永小百合)が暮らす東京下町の実家を訪ねると、そこには艶やかなファッションに身を包み、イキイキと暮らす母の姿が。

おまけに母の恋愛事情まで耳にし、久々の実家にも居場所がなく戸惑う昭夫だったが、お節介が過ぎるほどに温かい下町の住民や、これまでとは違う“母”と新たに出会い、次第に見失っていたことに気づかされていく。

「こんにちは、母さん」©2023「こんにちは、母さん」製作委員会

そんな本作より、仕事にプライベートに悩みが尽きない昭夫の苦悩(!?)が感じられる、大泉の“タジタジ顔”を収めた場面写真が一挙公開。うろたえているような表情で天を仰ぐ姿や、苦悶の表情を浮かべながらソファーに倒れ込む姿など、山積みだらけの問題に動揺しきりの昭夫の様子がうかがえる計4点の新カットとなっている。

中には、ただならぬ剣幕で昭夫に詰め寄る同僚・木部(宮藤官九郎)に、戸惑いの表情を浮かべながら母・福江を盾にする昭夫のどこか情けない姿も。そんな昭夫の“タジタジ顔”が詰め込まれたカットからは、仕事では木部をはじめとする社員のリストラ問題、家庭では妻との離婚問題やうまくいかない娘との関係に加え、母親の“恋愛問題”も重なり、翻弄されっぱなしの昭夫の苦悩が伝わってくる。

そんな昭夫のキャラクターについて、大泉は「末っ子っぽいような、母親に対して甘えているところもある男」と表現。「母親には多少理不尽な態度を取ってもいいと思っているところがあるんだと思います。いろんなつらい目に遭っているんだけれども、母親には愚痴を話したりして楽になりたいんでしょうね」と語り、同世代の男性としても重なる部分もあった様子。

「それが突然、母親ですら自分が見たことのない姿を見せてくる。突然好きな人がいて、という話になって、さらに昭夫が追い込まれていくというか。監督もおっしゃっていましたが、昭夫という人物がどんどんいろいろなことで追い込まれていく物語でもあるんだなと思いながら演じていました」と撮影を振り返った。

「こんにちは、母さん」©2023「こんにちは、母さん」製作委員会

大泉の好演もあり、人間味あふれる魅力的なキャラクターに仕上がっているが、そのように役を膨らませていけたのは、山田監督との対話の時間が大いに影響しているという。

撮影現場では監督と話をする機会も多かったそうで、「例えば、僕が演じる昭夫は人事部長という立場なので、仕方なく“肩たたき”をしなきゃいけないだとか。いかに会社勤めが厳しいのか、リストラをさせる時の会社員の心情みたいなものまで、丁寧に伝えてくださいました」と明かしている。

監督の丁寧な演出に、大泉は「やっぱり監督が語ると非常に高尚で大変アカデミックな説明なんですよね。ここまで雄弁に、シーンや役の心情・背景というものを語ってくれた監督を僕は知らないです」と感銘を受けた様子で振り返り、そんな大泉を監督は 「大泉さんは、相手の役者が発散するものをちゃんと受け止めて引き立てることができる、天性の才能を持った人だと思う」 と手放しで賞賛している。

自分らしくイキイキと生きる福江や下町の人々との交流の中で、昭夫は一体どのように変化していくのか。吉永演じる恋する母の姿はもちろん、“昭夫の物語”もまた一つの見どころだ。

作品情報

「こんにちは、母さん」
2023年9月1日(金)全国公開

監督:山田洋次
脚本:山田洋次、朝原雄三
原作:永井愛

出演:吉永小百合、大泉洋、永野芽郁、寺尾聰、宮藤官九郎、田中泯、YOU、枝元萌
加藤ローサ、田口浩正、北山雅康、松野太紀、広岡由里子、シルクロード(フィッシャーズ)、明生(立浪部屋)、名塚佳織、神戸浩

©2023「こんにちは、母さん」製作委員会