THE PRIMALSが鳴らす音に世界中が熱狂した『FFXIVファンフェス』2日目レポート

音楽
2021年05月22日

続けて披露された「目覚めの御使い 〜ティターニア討滅戦〜」は、3拍子が軽やかな印象を与える幻想的な楽曲なのだが、ちょっぴり甘酸っぱさのある4拍子のガレージロックに新解釈。

前述の「FINAL FANTASY XIV Stratocaster(R)」を奏でる祖堅とGUNNの2人が交互にマイクを取りつつ、各パートのソロ回しも披露。最後に出番がまわってきた祖堅は、FFシリーズのバトル終了時に流れる「ファンファーレ」をギターで高鳴らし、視聴者を喜ばせていた。

この日のライブは、視聴者が楽しめるように「いろんなギミックを用意してきた」と祖堅が話していた通り、とにかく見せ場の多いステージになっていた。躍動感溢れるイワイのベースで幕を切るダンサブルなギターロック「ロングフォール 〜異界遺構 シルクス・ツイニング〜」では、ステージに4人のダンサーが登場。

この曲は、同曲にあわせてプレイヤーが作ったミーム動画に触発されたTHE PRIMALSが、逆にそれをカバーしてミュージックビデオに取り入れてしまったというユニークな経緯があるのだが、この日のダンサーを務めた全員が、なんと『FFXIV』の開発/運営スタッフ! ライブに向けてかなりの練習を積んできたそうだ。

また、「過重圧殺! 〜蛮神タイタン討滅戦〜」では、地を揺るがすダイナミックなアンサンブルで攻め立てていると、ステージにプロデューサー兼ディレクターの吉田直樹が登場。コージと激しくラップを掛け合い、視聴者の興奮を延々と煽り続けていく。

他にも、祖堅がトランペットを吹き鳴らした「メタル:ブルートジャスティスモード 〜機工城アレキサンダー:律動編〜」に、90年代のミクスチャーロックをアップデートしたかのようなアッパーなサウンドが身も心も揺さぶる「ライズ 〜機工城アレキサンダー:天動編〜」では突如、演者が全員ストップ。ゲーム内に登場する「時間停止」の演出を組み込んだパフォーマンスを見せつける。

そして、ダンスビートが生み出す多幸感が全身を突き抜けていていく「ローカス 〜機工城アレキサンダー:起動編〜」で、ライブは終了……したかと思いきや、『FFXIV』の名シーン&名セリフを用いたアンコール演出から、「Shadowbringers」になだれ込むという、実にエモーショナルなエンディングとなった。

ライブを通して改めて感じさせられたのは、『FFXIV』の音楽であり、THE PRIMALSが鳴らすサウンドは、ゲーム音楽ファンだけでなく、ロックファンにも激しく突き刺さるものになっているということ。

THE PRIMALSは、2021年11月23日(火)発売予定の拡張パッケージ『ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ』のメインテーマを担当することも決定している。

ARCHITECTSで活躍中のサム・カーターをメインボーカルに迎えた彼らの音楽は、現在公開されている『暁月のフィナーレ』のトレーラーで視聴可能。『FFXIV』はもちろん、その音楽に触れることで、期待がさらに高まることだろう。

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