劇団PatchのLIFE GOES ON【Web出張連載 vol.10】三好大貴「いろんなジャンルで必要とされるようになりたい」

特集・インタビュー
劇団PatchのLIFE GOES ON
2021年06月30日

関西を拠点に活動する“ちょうどいい”イケメン演劇集団・劇団Patchの連載「劇団PatchのLIFE GOES ON」がWebで出張連載! 誌面では語り切れなかったはみ出しトークを紹介しちゃいます!

7月から『家庭教師ヒットマンREBORN!』the STAGEに出演予定の三好大貴さんに、舞台の見どころや今後の目標などについて聞きました。

◆『家庭教師ヒットマンREBORN!』the STAGEは、大ヒット漫画が原作の2.5次元舞台です。

はい、僕個人としては「刀剣乱舞 維伝 朧の志士たち」(2019~2020年)に続く2作目の2.5次元舞台になります。「家庭教師ヒットマンREBORN!」は、もともと原作漫画を週刊少年ジャンプでずっと読んでいて、単行本も買うほど大好きだったんです。でも、今回僕が演じることになったグロ・キシニアというのが、原作の中で一番嫌いなキャラクターでして(笑)。まさか、当時一番嫌いだったキャラクターを自分がこうして演じることになるとは。他に推しキャラもいっぱいいるのに!(笑)

◆大好きな作品の一番嫌いなキャラクターなんですね! 何という巡り合わせ…。

そうなんですよ。他の出演者の方との顔合わせの時にも、今と同じようなことを言ったら、皆さんすごく笑ってました(笑)。

◆三好さんが演じるグロ・キシニアは敵側の役だそうですが、敵役にやりがいを感じますか?

そうですね。劇団Patchで9年、個人としてもいろいろな舞台に呼んでいただけるようになり、敵側の役もわりと多くやってきました。敵役にも“そいつ”なりのドラマや面白さがあるのが分かってきて。『家庭教師ヒットマンREBORN!』に関しては原作が大好きで、中でも今回の「-episode of FUTURE-」は、原作では「未来編」のお話になり、舞台ではこれが最終章なんです。本当に大好きなストーリーなので、出演できるのがとても光栄ですし、グロ・キシニアという役を頂いたからには「ちゃんとひどいヤツでいよう」と思っています。僕がひどく演じれば演じるほど主人公たちの成長が際立って、作品としてより良いものになると思っています。

それから、キャラクタービジュアルが公開された時、僕のグロ・キシニアに対して原作ファンの皆さんがとてもいい反応をくださったんです。原作者の天野明さんも制作チームの方々も「まさかグロ・キシニアにこんな反響があるとは」とおっしゃっていました。それがとてもうれしくて、ありがたいなと思っています。

◆すごくインパクトのあるビジュアルです。そして三好さん的にはまた眼鏡なんですね。

確かに、眼鏡をかけたり本を持ったりしている役が多いですね(笑)。今回の役はなかなかのビジュアルですが、これも2.5次元舞台ならでは。また新しい一面を見せられたらと思います。

◆稽古中のエピソードなどがあれば教えてください。

初共演の方が多いのですが、今回のカンパニーは、スタッフさんも含めて劇団Patchのことを知ってくれている方が多くて。皆さん、劇団Patchに対してとてもいい感想を持ってくれているなと感じています。松井勇歩君や近藤頌利、納谷健だったりが、それぞれの現場でちゃんと頑張ってきたからだなと実感します。

稽古に関しては、今はこのコロナ禍なので、極力人数を減らしてやっています。そのような状況なので、自分の役以外にも立候補して、主人公チームの3役ほど代役もやらせてもらっています。せりふも含めて一週間ぐらいの稽古でついた流れを通しでやったんですが、出ずっぱりでした(笑)。劇団Patchではよくやることなんですけど、「さすがPatch!」と言われると、やっぱりうれしいですね。

他のメンバーもこのTV LIFEのインタビューで話していたと思うのですが、劇団として何から何まで自分たちでやってきて、そういうところが他の現場では驚かれるのかもしれないですね。いわゆる叩き上げというか、脚本・演出の末満健一さんに劇団の旗揚げからお世話になって、鍛えていただいたおかげだと思います。

◆三好さんの悪役ぶりが楽しみです。他にも見どころはありますか?

立ち回りとか、とにかく動き回っていると思うので見ていただきたいですね。

◆ところで本作は三好さんにとって、2021年に入ってから6作目の舞台です。その中には主演作もありました。本当にお忙しいですね。

今年の上半期はすごかったですね。ありがたいことに気づいたらもう6月っていう感じで。劇団Patchのメンバーもそうですけど、周りの役者仲間も出演作の中止や延期が相次ぐ中、僕は奇跡的に全部できたんです。

◆NHKの連続テレビ小説『おちょやん』にも出演されました。

本当にありがたいです。裏話になるのですが、以前に僕が出演した『まんぷく』で助監督をされていた方が『おちょやん』で監督になられて、今回わざわざ名指しでオファーしていただいたんです。大阪キャストが多い中、東京で舞台の稽古に入っていた僕をわざわざ呼んでいただいて。めちゃくちゃうれしかったですね。

最終週あたりで、突然出てくる男の役でしたが、すごくいいポジションで、正直ビビりながらやってました(笑)。そうそう、『おちょやん』で僕が抱っこした男の子は、『まんぷく』の主人公夫妻の子供役をやっていた子役さんなんです。縁というかつながりを感じました。

◆『おちょやん』に福助役として出演されたメンバーの井上拓哉さんとは何かお話しはされましたか?

もちろん。拓哉が演じた福助は出兵したまま帰ってこないんですよね。で、時代が流れて僕が劇中のラジオドラマで演じた役は、出兵してもう帰ってこないと思われていた中、帰ってくるという役で。分かりやすくではないですが、福助の存在を示唆する役でした。そんな関係性の2人を、同じ劇団メンバーが演じさせていただくという、なんとも粋な演出でした。

◆さまざまな現場で劇団Patchメンバーとのつながりを感じられているようですが、近藤頌利さん、星璃さんが出演されている「舞台『刀剣乱舞』无伝 夕紅の士 -大坂夏の陣-」を観に行かれたそうですね。

メンバーのことを褒めるのは後に置いておいて(笑)、まずはこのコロナ禍で、あの大劇場を半年間も回すというのはすごいことだなとあらためて思いました。(前述の)末満さんを筆頭にスタッフ陣の覚悟を感じました。僕が過去作に出演した時に共演した仲間もいますし、この半年間、あのカンパニーの姿に何度も勇気をもらっています。

うちの近藤と星璃に関しては、いいところでしっかり締めているなと素直に思ったので、ちょっと照れくさいんですけど2人にもそれは直接伝えました。僕はメンバーの事も知っているし、『刀剣乱舞』の裏のことも知っているので、「ここは結構頑張らなあかんけど、それでも苦しいやろな」とかいうのが、見て取れるんです。そういう一瞬のところでも2人は手を抜かないんですよ。ほとんどのお客さんが見ないであろうはけ際まで全力で演じている姿を見て、さすがだなと思いました。

三好大貴

◆それは役回りではなく姿勢ということでしょうか?

そうですね。当たり前のことですが、あれだけの公演数をやっても、一切手を抜かずにやり続けるのがすごい。星璃は近藤と比べるとド真ん中にいる時間は少ないですが、暗がりの中でもしっかり構え直して、すごくしんどい姿勢で牽制していたり。そういうの、なんかいいですよね。僕もそういう役者でありたいし、憧れます。

◆それが劇団メンバーだと感動しますね。メンバーの作品は隅々まで見るものなんですね。

そうですね。僕も自分が出ている舞台をメンバーが見に来ると、変な緊張感がありますね。もちろんうれしいんですけど、みんな簡単には褒めないので(笑)。

◆なるほど。それでも今回は褒めざるを得ないと(笑)。

そうですね。ラストシーンでもないところで、何度もスタンディングオベーションを送ってました。

◆星璃さんとは劇団内ユニット「三ツ星」としても活動されていますね。

「三ツ星」は劇団でも個人でもできないようなことをやろうと、今年の2月ごろに結成しました。星璃は同じ1期生で、劇団内でもバディ役やコンビ役をやることが多くて、一番近い存在なんです。彼は裏方をはじめ、多方面にいろいろな事をやりたいという欲があるんですけど、僕にも似たところがあるんです。例えば、プロデュース公演を過去に3本やりましたし、作・演出もやりました。そんな2人の「思い立ったらすぐ動ける」「ガンガン失敗できる場」って感じですね。

◆それでは三好さんご自身の今後の目標を聞かせてください。

どんな場にも呼んでもらえるような、何でもできる人。いわゆる“カメレオン俳優”に近いんでしょうか。2.5次元、それ以外の舞台にかかわらず、どんな役も演じてみたいです。どんな役にも説得力を持たせてしっかり演じ切るためには高度なスキルが必要になりますが、そのために自分の苦手なところをどんどん克服していきたいです。お芝居としては演劇が一番好きなので、演劇を軸にしつつ、いろんなジャンルで必要とされるようになりたいです。

◆前回の近藤頌利さんからのメッセージです。

「らんくんに曲作って欲しいな。僕のテーマソング。『持ち歌あります』ってカッコいいじゃないですか。曲調は…、らんくんのフィーリングで。でもテーマソングとなるとポップな感じがいいか。締めに歌うならバラード。2曲必要ですね(笑)。詞は僕も入ります!」

まさかこんなところで仕事の依頼があるとは! オープニングとエンディングって、細かいこと要求してきますね(笑)。メンバーの曲なんて作ったことないですよ。あ、でも三ツ星の配信イベントで星璃に曲作ってますね。じゃあ第2弾は、こんちゃん(近藤)のために作ろっかな。

初舞台のころのこんちゃんのことは結構鮮明に覚えてます。劇団Patchの作品か何かでアンサンブルをやってたんですよね。その時、すごくガッツがある子だなと思って。多分もっとせりふを言いたくて仕方ないんだろうなというのを感じたので、初めて僕が作・演出をした舞台で、3人芝居の重要な役をこんちゃんにやってもらったんです。僕は他の誰よりも早く彼の才能を知っていたってことになりますね(笑)。彼はとても愛らしいキャラクターで、コミュニケーション能力も高い。そして陰でめちゃくちゃ努力できる子なんです。かつ、今どきの若者らしからぬ根性の持ち主。じゃあそのあたりを曲にしましょうか(笑)。

◆近藤さんは、三好さんも以前出演された『はい!丸尾不動産です。』の第3作となる「~本日、家で再会します~」に出演予定です。主演の兵動大樹さんと桂吉弥さんと仲良くなる方法など、何かアドバイスはありますか?

いろいろ言おうと思いましたけど、近藤頌利、多分大丈夫です。あまりやったことのないところで悩んだりはするとは思いますが、木村淳さんの演出にもしっかりしがみついていくでしょう。兵動さんと吉弥さんは、稽古序盤でまだ台本を手に持っている状態でも、「もうこのまま本番なんちゃうか?」っていう存在感でそこにいらっしゃる。近藤自身もちゃんとそこに存在しないといけないという部分で、お2人の人間力とは闘うことになると思います。それでも近藤なら面白がって食らいついていくでしょうし、きっと兵動さんも吉弥さんも、そういう人間のことを好きなんじゃないかなって。

僕が出た第1弾のメンバーとは今でも仲がいいですし、みんなで都合をつけて絶対に観に行こうと思ってます。本もめちゃくちゃ面白いだろうし、単純に近藤がうらやましい! 若手はみんな出たい作品だと思います。

◆それでは次回の吉本考志さんにメッセージをお願いします。

考志は劇団Patchの現メンバーで唯一の同い年なんです。ちょいちょい2人でご飯に行ったり、マメに連絡を取り合ったりしながらも、劇団内で一番真逆の存在っていう。話すたびに全部違うなって思います(笑)。僕にないものは考志が全部持ってるし、逆に考志にないものは僕が持ってるっていう自負があって。同い年、同じ関西出身、しかも同じ劇団で活動してるのに、本当に真逆って面白いですよね。だからこそ、これからの考志の目標とか、今考える面白いことを聞きたいです。あと、もし僕と2人で何かするなら、どんなアイデアがあるんやろ。絶対に面白い発想があると思うから、実現不可能なことでもいいから教えてほしいですね。

PROFILE

「演劇で大阪を元気にしたい!」という志の下、関西を拠点としたさまざまなエンターテインメントを発信する演劇集団。中山義紘、井上拓哉、松井勇歩、竹下健人、三好大貴、星璃、吉本考志、近藤頌利、田中亨、納谷健の10人で構成。三好が『家庭教師ヒットマンREBORN!』the STAGE(東京公演:7/16~22、大阪公演:8/6~8)に出演。近藤&星璃が「舞台『刀剣乱舞』无伝 夕紅の士-大坂夏の陣-」に出演中。近藤が舞台『はい!丸尾不動産です。~本日、家で再会します~』(大阪公演:9/4~7 姫路公演:10/3)に出演。「カンテレ×劇団Patchプロジェクト『マインド・リマインド~I am…~」のDVDがワタナベ商店(https://7net.omni7.jp/fair/patch)でオンライン販売中。

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