豊崎愛生、全4公演完走!「またみんなと笑顔で歌ったり、一緒に音楽に包まれる空間を作れるように」『豊崎愛生 コンサート2021〜Camel Back hall〜』レポート&インタビュー

特集・インタビュー
2021年07月26日

声優・アーティストの豊崎愛生さんが、ニューアルバム『caravan!』を引っ提げて約2年半ぶりの有観客コンサート『LAWSON presents 豊崎愛生 コンサート2021Camel Back hall〜』を開催。その最終日となった725日(日)、東京・中野サンプラザホールで行われた昼公演は、彼女らしい温かくてハッピーな2時間となった。

ソロアーティストデビューから12年。もともと豊崎さんのコンサートは、激しく盛り上がる演出や観客の一糸乱れぬコールなどはなく、生バンドとボーカルが紡ぎ出す音楽の魅力と、彼女のキャラクターから生まれるリラックスした雰囲気が持ち味。この日も観客数は収容定員の50%、声出し禁止という感染症対策の中、いつもと変わらぬほのぼのとした空間を作っていった。

舞台セットには、アルバム&コンサートのテーマを基にした、かわいらしい砂漠とラクダのモチーフ。ステージ中央にはエキゾチックなペルシャ絨毯が敷かれ、“キャラバン感”を盛り上げる。バンドがオープニング曲「walk on Believer♪」のイントロを奏で始めると、パッチワークによる遊牧民風のワンピースをまとった豊崎さんがステージに登場! 笑顔で客席に手を振りながら、独特な癒やし系ボーカルで観客を引き込んでいく。続く「music」はリリース当初からクラップ必須の軽快なナンバーだけに、観客全員が立ち上がってクラップでリズムを奏でる。さらに、歪んだギターが印象的なノスタルジックなポップロック「リンゴのせい」を続けると、客席の空気がどんどん熱を帯びていくのが感じられた。

「ラクダの背中のこぶ(Camel Back)には栄養分が入っています。今日のコンサートの思い出が、みんなの心の栄養分になったらうれしいです」と、今回のコンサートのテーマを話してから、マーチング風のサウンドが楽しい「TONE」、ウッドベースなどアコースティック要素を取り入れた雰囲気満点の「ランドネ」、跳ねるようなリズムが心地いい「さすらいの迷える仔猫」と、引き続きミドルテンポのナンバーを披露。彼女らしい音楽で、彼女にしか作れない世界観を着実に具現化していった。

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