MIYAVIインタビュー「僕ら音楽家にできることは、未来は明るいということを信じて、それを歌にして伝えること」

特集・インタビュー
2021年09月27日

先日、40歳の誕生日である9月14日にニューアルバム「Imaginary」をリリースしたMIYAVIさん。本作にはオリジナル曲に加え、カバー、コラボを含むバラエティに富んだ楽曲を収録。完成までの経緯や次々と新しいことに挑戦していく原動力などについてもお伺いしました。

◆ニューアルバム「Imaginary」ができるまでの経緯について、教えてください。

最初の予定では、去年の3月、4月には仕上げるつもりだったんです。でも、コロナ禍でツアーも延期になり、ロサンゼルスから自分のチームを呼ぶこともできなくなってしまった。それに、アルバムという作品はやっぱりオーディエンス、ファンの皆さんの前で演奏して初めて完成形になるもの。ツアーができないまま「Holy Nights」と立て続けにアルバムを2枚出すというのは、自分としてもあまり納得できなかったので一度寝かせることにして。今年に入って、もう一度具体的な作業を再開させました。

◆コンセプトが先か、それとも、1曲1曲作り上げていき、まとめたものなのかというと?

最初はもっとコンセプチュアルな1枚にしようと思っていたので、実はこのアルバムに入れようと思っていて入れなかった楽曲もたくさんあるんです。逆に、ECCのプロジェクトテーマ曲「Are You With Me?」など、別の企画として書いたものなど、当初は入れようと思っていなかった曲も入っています。まず何よりも、今回は暗い歌を入れたくなかった。コロナの状況下で、ちょっと無理してでも元気が出るようなアルバムにしたかった。それもあって、バリエーション豊かな感じに仕上がったのかなと。今、アルバム聴きする人より曲単体で聴く人が多いから、1つひとつのメッセージや明度、ポジティブさを重視しました。一貫して伝えたかったのは、“未来を感じること”そして“自分を開放する”ということ。未来を感じられて、自分を開放することができれば、何だってできる。このアルバム自体、最初から思い描いていたものではなく、環境が変わっていく中でいろんなトライをしてたどり着いたものなんです。

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