筧美和子、重ねてきた10年の経験から得られたもの「心から女優業が“楽しい”と言えるようになった」 映画「幕が下りたら会いましょう」

特集・インタビュー
2021年11月23日

筧美和子「幕が下りたら会いましょう」インタビュー

女優として活躍の場を広げている筧美和子さんが、11月26日(金)より公開される映画「幕が下りたら会いましょう」に、松井玲奈さん演じる麻奈美の妹・尚役で出演。麻奈美との複雑な姉妹関係は、どのように作り上げられたのか。役作りの裏側や、共演を楽しみにしていたという松井さんの印象、そして女優業の楽しさを語ってくれました。

 

◆本作出演の話があった時、どのようなことを考えましたか?

主演の松井玲奈さんは個人的にご一緒したかった方で、監督の前田聖来さんとは同世代で、しかも役者もやられているということで、すごく興味がわきました。ありがたいお話だったのはもちろん、お2人とご一緒するのが楽しみでしたし、台本を読んで作品にとても惹かれるものもありましたね。

「幕が下りたら会いましょう」©︎avex entertainment Inc
©︎avex entertainment Inc

◆松井玲奈さんとは、以前から共演してみたかったんですか?

私が高校生ぐらいの時にSKE48などで活躍されているのを見ていたんですが、今は役者として幅広い役を演じられていて。個人的に松井さんが持っている空気感にすごく惹かれていて、ご一緒したいとずっと思っていました。

◆実際に会った松井さんの印象は?

クールな雰囲気なんですが、本とかアニメなど、好きなもののお話をされている時はすごく楽しそうで(笑)。ご一緒できる時間はそれほどなかったんですが、お話できてうれしかったです。

筧美和子「幕が下りたら会いましょう」インタビュー

◆台本を読んだ時は、どんな感想を持ちましたか?

直接的なメッセージがあるわけではないんですが、全体的に寂しさのようなものが漂っていて、“何か感じ取ったぞ”という感覚がありました。それは、のちのち監督とお話していく中で徐々に形になっていった気がします。

◆尚を演じるに当たって、どのような役作りを?

尚は常に寂しさを抱えている人だなと思ったので、目に見える部分での役作りというよりは、心情の部分を大事にしようと。松井さんが演じられた姉の麻奈美との関係性についても、事前に一緒に本読みをさせていただいたことで、お互いに感じ取れた部分があったかなと思います。前田監督も登場人物たちの繊細な心の機微みたいなものを大事にされていたので、みんなが共通認識を持てていたと思いますし、私自身も作品の世界に入りやすかったです。

「幕が下りたら会いましょう」©︎avex entertainment Inc
©︎avex entertainment Inc

◆同世代の前田監督から刺激を受けた部分はありますか?

前田監督は、撮影中も尚の繊細な心情をその都度話してくださって。完成した映画にも監督が大事にされていた部分がすごく反映されていました。

◆筧さんから見て、演じられた尚はどのような女性ですか?

実家を出て東京に行くことは、家族との関係も含めて、尚にとってすごく覚悟が必要だったと思うんです。その分、東京に行ってからはがむしゃらに自分の人生と向き合っていた。もちろん寂しさもあったと思いますけど、そうした感情を押し殺しながら必死に生きていたんじゃないかなと。

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