風間俊介インタビュー「戻ってくることができてすごく幸せ」『カムカムエヴリバディ』

特集・インタビュー
2021年12月27日

現在放送中の連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』(NHK総合ほか)で、片桐春彦役を演じる風間俊介さん。

春彦は弁護士の卵で、ヒロイン・るい(深津絵里)が働いているクリーニング店に時々訪れる客の1人。とある出来事をきっかけに、るいとの距離が縮まっていく。

そんな春彦を演じる風間さんに、作品や初代ヒロイン・上白石萌音さん、2代目ヒロイン・深津絵里さんに対して感じている印象、そして“朝ドラ”出演への思いを聞きました。

風間俊介 インタビュー

◆出演が決まったときの気持ちを教えてください。

僕の中で“朝ドラ”というのは、多くの方に見ていただいていろいろなお声をいただいたすごく大事な作品です。なんていうか、ターニングポイントというか、分岐点となった作品に再び戻ってくることができてすごく幸せだなと思いました。

◆作品について、どんな印象を感じましたか。

親子3世代の流れをドラマで見ることができるって、なかなかありませんよね。物語ってやっぱり、主人公は「主人公」で、その周りをとりまく人たちは、その主人公の「周囲の人たち」…つまり「主人公」と「周囲の人たち」という見方がよくあることだと思います。
でも、この作品では、安子もヒロインであり、るいもヒロインであり、最後にひなたの物語になった時に、すでに(視聴者は)安子とるいに思い入れがある上でひなたを見る。だから、ひなたの物語が最初から楽しみなわけです。
ヒロインが入れ替わっていく。だから、るいにはるいの気持ちがあるんですけど、見ている人たちは「るいの言うこともわかるんだけど、安子には安子の事情があって…」っていう気持ちになると思うんです。
例えば、母娘でどこか少し意見が違っている人たちがこのドラマに触れる機会があったときに、もしかしたら母には母のつらさがあったのかなぁと思ってくださる方もいらっしゃるのかなと思っています。

◆初代ヒロイン・上白石萌音さんや2代目ヒロイン・深津絵里さんにはどんな印象をお持ちですか。

上白石萌音さんは、“朝ドラ”のヒロインをやるべくして女優として生きている存在だと思っているので、「満を持して感」が僕にはあります。初めて萌音ちゃんに会った瞬間から、この子は“朝ドラ”のヒロインをやるべきだ! という子だったので。すこやかさのなかに、臨機応変なしなやかさみたいなものを持っています。まっすぐなんだけど、ちゃんとしなることができる。
深津絵里さんは、ほとんどの人がそうだと思うんですが、僕も大好きな女優さんなので、気持ちがはしゃいでしまっていますよね。撮影で深津さん演じるるいが僕のところにかけよってくれるシーンがあるんですが、そのときのるいは、これ以上ない! と思うぐらいかわいかったです(笑)。

◆視聴者の方々へのメッセージをお願いします。

世代を超えたこの物語は、親には親の物語があり、祖父母には祖父母の物語があるということを目の当たりにできるドラマです。そして、自分もいずれ、親になり祖父母になっていく。子どもがいなかったとしても次の世代になっていきますよね。
子どもがおじいちゃんおばあちゃんを見たときに、「この人にも子ども時代があったんだな」と思って、その子どもも、きっと、歳を重ねるとまた「この人にも子ども時代があったんだな」と思われる。この繰り返しだと思うんです。
その尊さといったものを感じることができるので、それが最高にたまらない気持ちになると思うんです。きっと、いとおしさみたいなものがあるはずです。そんなところを見ていただけるとうれしいです。

番組情報

連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』
NHK総合ほか
毎週月~土曜日 前8・00~8・15ほか

©NHK