笑福亭笑瓶インタビュー「気を遣いながら図々しい演技をしています(笑)」『カムカムエヴリバディ』

特集・インタビュー
2022年01月15日

現在放送中の連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』(NHK総合ほか)で、西山太役を演じる笑福亭笑瓶さん。

西山は、竹村クリーニング店の近所にある映画館の館主で町内会長。「竹村クリーニング店」の店主平助(村田雄浩)とともに時代劇談義に花を咲かせているが、東京オリンピックが近づく中でテレビがますます普及。映画館の客入りが減るにつれ、小言が増えてくる。

初の“朝ドラ”への出演が決まり「うれしかったと同時に、びっくりしました」と話す笑瓶さん。出演への思いや役柄への印象、演じるうえで意識していることについてお話しいただきました。

笑福亭笑瓶 インタビュー

◆出演が決まったときの気持ちを教えてください。

うれしかったと同時に、びっくりしました。“朝ドラ”は初出演になりますが、今までのお芝居はわりと標準語の役をいただくことが多かったんです。ちゃきちゃきの江戸っ子とか。それが大阪ことばの役柄で声をかけていただいて、こうしてお芝居をさせていただけるのは本当に光栄です。

◆西山に対してどんな印象を持っていますか?

るいが働くクリーニング店がある商店街の映画館の館主の役なんですが、西山は初めに登場するシーンから図々しいんですよ(笑)。急にクリーニング店に入ってきて、断りもなく店先に「貼らしてもらうで」と勝手にポスター貼るような男なんです。
その当時の商店街は皆が仲が良かったという環境だったとしても、あまりにも図々しい。ぼく自身は気配りをするタイプなので、気を遣いながら図々しい演技をしています(笑)。

◆演じるうえでどんなことを意識されましたか。

僕はお笑いの人間なので、あまりにもデフォルメしたセリフ回しとか表情を作るとコントみたいになってしまうんですよね。自分のなかでもそういう怖さがあるので、内からにじみ出てくる演技だったり、性格俳優的な微妙なタッチを出そうとは努力したんです。演出の方からダメ出しされなかったので大丈夫かなと思いながら、皆さんに助けていただきながらシーンを重ねてきました。どうにかこうにかOKをいただいているのかなという感じです。
ただ、ぼくは映画館の館主なのに、映画館のセットに入ったこともないんです。ほとんどのシーンは竹村クリーニング店で平助と和子とおしゃべりしているか、割引券を配っているかで。割引券を配る演技も苦労してます。演出の方から「割引券を2束持ってください」と言われるんですが、ポケットがパンパンで出しづらいんですよ(笑)。

◆視聴者の方々に向けてメッセージをお願いします。

朝はいろいろ忙しいこともありますが、時間が来たらちゃんとチャンネルを合わせていただいて、その時間帯はご家族で楽しんでいただきたいです。僕は西山として登場しますが、るいを見守るという立場だったというのを撮影終盤で知りました(笑)。「おれ、見守ってたんかー」と気がついた次第です。演技のダメ出しもしていただいて結構なのでご覧ください(笑)。

番組情報

連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』
NHK総合ほか
毎週月~土曜日 前8・00~8・15ほか

©NHK