石川恋インタビュー「“嫌な女だな”って思ってもらえるのが手応え。凛花を楽しく演じてます」『ユニコーンに乗って』

特集・インタビュー
2022年08月16日

『ユニコーンに乗って』

現在放送中の火曜ドラマ『ユニコーンに乗って』(TBS系 毎週火曜 午後10時~10時57分)に出演中の石川恋さんにインタビュー。共演者の印象や撮影エピソード、ヒロインの恋敵という役どころについて率直な思いを聞きました。

本作は、教育系スタートアップ企業「ドリームポニー」の若き女性CEOの元に、ある日突然会社の雰囲気とは全く異なるおじさんサラリーマンが部下として転職してきたことで、仕事に恋に奮闘しながら、夢に向かって真っすぐ生きる主人公たちが成長していく姿を描く“大人の青春”ドラマ。

石川さんが演じるのは、美容系インフルエンサーの倉田凛花。幼なじみの須崎功(杉野遥亮)にいまだ思いを寄せていて、佐奈(永野芽郁)の恋敵でもある。

◆このドラマはどんなところが魅力だと思いますか?

すごく勇気がもらえる作品だなと感じています。新しい挑戦をするって勇気がいることだと思うんですけど、そういう人の背中を押してくれるような作品ですよね。あと、青春をすごく感じられる物語で、台本を読んでいるときからワクワクしました。「どんなふうに撮影が進んでいくんだろう」という期待感がありましたし。お仕事ではあるんですけど、私もこの作品を通して青春を味わえたらいいなという思いで撮影に入りました。

◆一視聴者として、個人的に気になる部分はありますか?

ドリームポニーがどういうふうに成長していくのかが気になります。あとは視聴者の皆さんと一緒だと思うんですけど、佐奈(永野芽郁)と功(杉野遥亮)の関係。小鳥さん(西島秀俊)の存在もありますけど、最終的に佐奈と功がどうなるのかなっていうのが一番ですね。

◆ご自身が演じる凛花に共感する部分は?

実は共感する部分はあまりないんです(笑)。凛花はお嬢様ですけど、私はそうじゃないですし。お嬢様育ちだから、佐奈の置かれている環境や気持ちが分からなくて佐奈の立場に立って考えることがなかなかできないし、ちょっと空気の読めないひと言を言っちゃったりするじゃないですか。自分は人の顔色とかを見てしまうタイプなので、自分で演じていて「凛花、今すごいこと言ってるな」って思ったりします。ただ凛花は、功を佐奈に取られてしまったと思ったり、自分は敷かれたレールからはみ出せないというコンプレックスを持っていて。そこから生まれた思いが、美容系インフルエンサーとしての活動にもつながっていると思うんです。強いて言うなら、そういうコンプレックスを自分の力で他のことで昇華していくっていう部分は私の中にもあるのかなと思います。

『ユニコーンに乗って』

◆ヒロインの恋敵というポジションを演じていて、周囲からの反響はいかがですか?

とても楽しいですよ! 自分が出ているドラマの反響ってやっぱり気になるんですけど、“石川恋って、ザ・当て馬顔”って書いてあったりして(笑)。「面白い! 当て馬顔ってどういう顔なんだろう?(笑)」って思いつつ、そういうポジションもいいな~って思ってます。昨年も元カレに執着する役をやったんですけど、それも楽しかったですし。普通は理性で抑えるじゃないですか。お芝居だとそれを超えて表現できるのが面白いなと思うし、それが“ずうずうしいな”“嫌な女だな”って視聴者の皆さまに届いてるのが手応えになっています。SNSのコメントで“嫌な役をやってて疲れませんか?”って心配してくださる方もいるんですが、私自身、楽しんでやっています。

◆永野芽郁さんの印象をお聞かせください。

芽郁ちゃんは年下ではあるんですけど、すごく頼もしい存在です。佐奈の真っすぐさや芯の強さが、芽郁ちゃんと共通していると思います。そんな芽郁ちゃんが演じる佐奈がいるから、私も凛花として存在できるというか。2人はキャラクターとして真逆の存在だと思うし、凛花はどこかで佐奈に憧れている部分があるからライバル視してるんだと思うんです。そういう芽郁ちゃんが佐奈でいてくれるから、凛花を演じる上で負けたくないって気持ちでお芝居できているのかなと思います。

◆西島秀俊さんの印象はいかがですか?

今はまだ同じシーンを1回しかやってないんですけど。その時初めてドリームポニーのセットに行って、その時西島さんとも少しお話しをさせていただきました。西島さんがドリポニのメンバーと話しているところを見ていると、皆さんの支柱みたいな存在だなと感じましたね。みんなどこかで西島さんを頼りにしていて、西島さんもそれを温かく受け入れてアドバイスされているのがすごくすてきだなと思いましたし、西島さんがいることで、皆さんのお芝居もよくなっているんじゃないかなって思うんです。自然とそういう雰囲気が出来上がっていて、すごく頼もしい先輩です。

『ユニコーンに乗って』

◆現場で刺激や影響を受けたことはありますか?

今まで年上の俳優さんや女優さんと共演する機会が多かったんですけど、今回(佐奈の妹の)依里ちゃん(武山瑠香)っていう16歳の存在がいることで、すごく刺激になってます。たわいない雑談でもいろんなことを教えてもらえますし。瑠香ちゃんが監督とお芝居について話してたときも「すごく緊張してる」って言っていて、自分が若いときに同じような気持ちでいた現場で、いろんな先輩たちが助けてくださったことを思い出して初心に帰れました。瑠香ちゃんが自然体で現場にいられるようにしてあげたいなって思うようになっていて、「私も大人になったな」みたいな新しい感覚がありましたね(笑)。瑠香ちゃんの存在が、私を成長させてくれているような感じがします。

◆ドラマに出てくるキャラクターで、石川さん自身が引かれるキャラクターは?

やっぱり、功じゃないですか? ずっと一途に佐奈を思っていて、でもドリームポニーの“社内恋愛禁止”っていう約束があるから、そこを超えないように葛藤してるところも引かれます。それでも小鳥さんに嫉妬しちゃってる表情を見ていると、幸せになってほしいなって。「功、頑張れ!」って思っちゃいますね。凛花的にはそれじゃダメだけど(笑)、視聴者目線でそう思います。

◆先日29歳になって、30代に向けて“チャレンジ”したいことはありますか?

もう一度舞台をやってみたいです。20代前半に経験したことがあるんですが、そこからずっとやってなかったので。プライベートでは毎年1つ新しいことに挑戦したいと思っています。昨年は富士山に登ったんですけど、今年はまだ何もできていないので。ダイビングのライセンスは持っているんですが、もう1段階上の“アドバンス”っていう深く潜れるライセンスを取りたいなって思っています。

『ユニコーンに乗って』

◆凛花は美容系のインフルエンサーですが、石川さん自身が美容で気をつけていることはありますか?

私は不器用なので、プライベートで落ち込むことがあると「プライベートと仕事は別」と思うようにしても、仕事中にどこか頭によぎっちゃったりするんです。だから、普段から精神的に安定していたいなって思ってます。何か起こってもできるだけ早く解決するようにしていますし、心の安定が体の健康につながると思うので。昔はがむしゃらに「自分を追い込んでやろう!」みたいな感じだったんですけど、最近は自分のことを甘やかすようにしています。頑張ったら好きなものを食べるとか、帰ったらビールを飲むとか、ちょっとしたことなんですけど(笑)。以前は自分のことをなかなか褒められなくて、「もっとこういうふうにできたのに…」ってばかり思ってたんです。でも、今は「ここは前より良くできたな」とポジティブに考えるように意識して、精神的な健康を保つようにしてます。

◆最後に、7話の見どころを教えてください。

佐奈と功、小鳥さんの関係が少しずつ変化していくのはもちろんですが、海斗(坂東龍汰)の行動でドリームポニーにも大きな変化があって、仲間の絆が再確認できるすてきな回になっていると思います。凛花も、依里ちゃんとこんなに仲良くなってたんだ!っていうシーンがありますし。ここからまだまだいろんな展開があって、本当に最後まで楽しんでいただけるドラマになっていると思うので、ぜひ最後まで見てほしいです!

PROFILE

●いしかわ・れん…1993年7月18日生まれ。栃木県出身。O型。

番組情報

火曜ドラマ『ユニコーンに乗って』
TBS系
毎週火曜 午後10時~10時57分

<第7話(8月16日放送)ストーリー>
順調に進んでいた「スタディーポニーキャンパス」の制作。しかし、永瀬(松尾貴史)率いるゲームアカデミアが、ドリポニの技術を横取りし、特許を出願していたことが発覚。なぜ技術が漏洩したのかと動揺する佐奈(永野芽郁)たちは、ここ最近海斗(坂東龍汰)が不審な行動を取っていたことに気づく。須崎(杉野遥亮)が海斗を問いただすも、海斗は黙ったまま会社を飛び出してしまう。
仲間の裏切りに落ち込む佐奈たち。そんな様子を見かねた早智(広末涼子)の計らいで佐奈たちはリフレッシュ合宿へ行くことに。各々が気持ちを切り替えて豊かな時間を過ごす中、偶然小鳥(西島秀俊)と2人きりになった佐奈は、小鳥といると心が穏やかになることに気がつき――。

番組HP:https://www.tbs.co.jp/unicorn_ni_notte_tbs/
番組公式Twitter:@unicorn_tbs
番組公式Instagram:@unicorn_tbs
番組公式Tiktok:@unicorn_tbs

©TBS/撮影:加藤春日

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