『ザ・トラベルナース』菜々緒インタビュー「第4話では真都をメインに描きながら、裏には別のテーマが隠されています」

特集・インタビュー
2022年11月10日

スーツケースひとつで各地を渡り歩き看護に従事する、優れた資格を持ったフリーランスの看護師=トラベルナースの活躍を描く痛快医療ドラマ『ザ・トラベルナース』(テレビ朝日系 毎週木曜 午後9時~9時54分)。

岡田将生さん演じる、仕事はできるが態度が大きい意識高い系ナース・那須田歩と、中井貴一さん演じる、圧倒的なスキルを持つ謎のスーパーナース・九鬼静が、慣習にとらわれて凝り固まった病院を、患者ファーストで医療現場を改革していく。

TV LIFE webでは、そんな物語の舞台となる「天乃総合メディカルセンター」で働くナース・医師役を演じる女性キャスト5名にリレーインタビューを敢行。今回は、今夜放送の第4話でフォーカスが当たる、外科医・郡司真都役を演じる菜々緒さんが登場する。

周囲の男性医師から「女性だから」と下に見られ、意見も聞き入れてもらえず、医師としての自身を見失いながらも歩や静らとのやりとりを通して前に進む真都。そんなこれまでにない役どころに挑む心境や、作品への思いを聞きました。


◆まず、演じている真都のキャラクターを教えてください。

すごく真面目で患者さん思いの外科医なのですが、男性が権力を握っている劇中の病院の世界で、パワハラやセクハラを受け、女だからというだけで見下されてしまっています。でも、そういう逆境にありながらも、真摯に患者さんと向き合っている女性です。歩さんや静さんと一緒に働くようになってからは、2人の戦う姿勢とか、医療に対する情熱に刺激を受けて、真のプライドを取り戻していきます。外科医として新たな道を見つけ、成長していく真都に注目してもらえたらうれしいです。

◆真都の人物像について、菜々緒さんご自身はどうお感じになっていますか?

まだまだ男性社会が色濃く残っている劇中の病院で、必死に頑張っているのが真都。女性の代表として、みんなが応援したくなるようなキャラクターにしていきたいです。医療ドラマという枠にとらわれず、現実社会で理不尽な壁にぶつかっている女性であっても、前を向いて進んでいけるというところを丁寧に演じていきたいと思います。

◆これまで、どんな状況でも物怖じせず、自分の道を突き進むような役どころを多く演じてこられた印象ですが、今回は男性社会の中で思い通りの仕事ができない女性の役。イメージとは正反対の役ですが、オファーを受けたときは、どのようなお気持ちだったのでしょう。

強い女性を演じることが多かったので、こういう真逆の役をいただけたことが、すごくうれしかったです。私自身、物事をはっきり言うタイプなので、本来の自分とかけ離れた役をいただけたのは、すごく刺激的でチャレンジングなことでした。新たなお芝居をお届けできることに、ワクワクしながら演じています。

◆今回のような役どころを、実際に演じてみた感想は?

これまで“言う側”が多かったので、言われる側がこんなにつらいものだとは(笑)。世の働く女性たちの中には、こんな過酷な状況でも頑張っているんだなと、改めて感じました。いろいろな意味で、働く女性を応援できるような役であり、作品になったらいいなと思います。

◆医師役を演じられるのも初めてとのことですが、外科医としての所作や医療用語など、難しいところもあったのでは?

意外と、「やってみるとできるもんだ」という、ちょっとした自信がつきました(笑)。そのいっぽう、私はそれほどお医者さんならでは…という部分がなかったので、ホッとしている自分もいます(笑)。とはいえ、やはり言い慣れない医療用語は覚えるのが大変ですし、口が回らなかったりして、苦労する部分はあります。ですが、私なんかより、岡田さんや中井さんの方が断然せりふの分量が多いので、すごいなといつも感心していました。

◆歩と静は、仕事ができるナースという設定ですし、慌ただしく患者さんの処置をしながら、せりふの応酬を繰り広げるシーンも多いですよね。

私の場合、ひょっこり現れて、2人の様子を見守るというパターンが多かったですから(笑)。歩さんと静さんは、ナースでありながらお医者さんより動けてしまうという設定なので、岡田さんと中井さんは本当に大変だったと思います。真都は、まだ成長段階の医師なので、そこまで難しいせりふや所作がなくて助かりました。

◆岡田さんと中井さんのバディぶりについては、菜々緒さんの目にどう映っていますか?

お2人の息の合わせ方、コミュケーションの取り方、現場での在り方など、本当に学ぶところだらけで、いつも勉強させていただいています。撮影が終わってしまうのが残念なくらい、もっとご一緒したかったという気持ちが強いです。

◆第4話では真都にフォーカスが当たりますが、どのような回になりましたか?

第4話での真都は、病院の方針もあり、上司たちに無理難題を押しつけられるのですが、真都自身には、患者さんに寄り添った医療を届けたいという思いがある。板挟みという状況の中、もがきながら必死に頑張る姿は、世の働く女性にすごく共感してもらえる部分じゃないかと思います。

◆真都の医師としての正念場が描かれるわけですね。

そんな真都を、奮い立たせてくれるのが、歩さんであり、静さんの存在。真都が忘れかけていたものを、2人が思い出させてくれる。その背中を追い掛けることで、1人の医師として成長していきます。ただ、4話は真都をメインに描かれたお話ではありますが、その裏に、別のテーマが隠されているんです。仕事であったり、自分が向き合っているものであったり、それぞれが今、取り組んでいることにどう向き合うべきか、普遍的なことが描かれています。このお話を見ることで、視野が変わったり、気持ちや意識が変わったりするかもしれない。皆さんが、いろいろな刺激を受け取ってくれたらうれしいです。

◆菜々緒さんご自身は、この作品のどんなところに魅力や面白さを感じていらっしゃいますか?

中園(ミホ)さんの脚本って、普段、縁の下の力持ちとして頑張っているような方々に、スポットライトをあててくれるイメージで、この作品の魅力もそこにあると思います。今なおコロナ禍が続く中、必死に頑張っている医療従事者の皆さんの見えない部分を描くことで、どんな思いで働かれているか、その気持ちが少しでも感じられるはず。医療ドラマではあるのですが、どういう思いで物事に取り組むかという姿勢は、どんな仕事にも共通して言えること。人と人とのつながりや、人間の深い部分を描いたこの作品を、1人でも多くの方にご覧いただけたらと思います。

SPECIAL TOPIC

Q.作品名の“トラベル”にちなみ、共演者の皆さんと“女子旅”に行くとしたら、どこに行って、どんなことをしたいですか?

私自身、食べることが好きですし、皆さんも美味しい物が好きとおっしゃっていたので、一緒に食べ歩きの旅がしたいです。秋ということで、旬の食材がたくさん出てくる季節ですから、それをみんなで満喫したい! 旬のものを食べると元気になるイメージがあるんです。その土地ならではの食材も魅力的ですね。今パッと頭に思い浮かんだのは、まつたけの土瓶蒸し。みんなと一緒に温泉につかってのんびりしつつ、ブラブラ観光しつつ、旬の食材をいただいたら、めちゃくちゃ楽しいだろうなと思います。

PROFILE

菜々緒
●ななお…1988年10月28日生まれ。埼玉県出身。O型。近年の主な出演作は、『七人の秘書』、『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』、『TOKYO MER~走る緊急救命室~』ほか。出演映画「七人の秘書 THE MOVIE」が公開中。「劇場版TOKYO MER~走る緊急救命室」は2023年公開予定。

●photo/徳永徹 text/海老原誠二 stylist/野村昌司 hair & make/稲月聖菜(MARVEE)

番組情報

『ザ・トラベルナース』
テレビ朝日系
毎週木曜 午後9時~9時54分

公式HP:https://www.tv-asahi.co.jp/the_travelnurse/
公式Twitter:https://twitter.com/the_travelnurse
公式Instagram:https://www.instagram.com/thetravelnurse_ex/

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