【M-1ファイナリストカウントダウン(1)】さや香/5年ぶりの決勝進出!「声の大きさ、デシベル勝負なら優勝間違いなし!」

特集・インタビュー
2022年12月09日
さや香(左から新山、石井)©M-1グランプリ事務局

漫才日本一を決める「M-1グランプリ」が今年も開催される。昨年は“2人合わせて93歳”のコンビ・錦鯉が優勝という驚きをもたらし、その後のテレビ出演も激増。この1年で大きく躍進し、日本中に大きな笑いと希望を振りまいた。また、昨年のファイナリストからはランジャタイやモグライダーなど、何組もの芸人が飛躍を遂げた。

今年のファイナリスト9組はいわゆる“常連組”がおらず、決勝初進出が5組、2度目の決勝進出が4組のフレッシュな顔ぶれ。TV LIFE webでは、本日より毎日1組ずつファイナリストのインタビューをお届けしていく。

1組目は、5年ぶりに決勝進出を果たした「さや香」。2017年に決勝まで進出するも、その後は3年連続で準々決勝敗退。昨年、自身初の敗者復活戦に出場すると、「からあげ4(よん)!」と絶叫するインパクト大の漫才で決勝常連芸人などと並んでツイッターのトレンド入り。記録よりも記憶に残った2021年を経て、今年はいよいよ決勝の舞台に返り咲いた。


◆決勝進出、おめでとうございます。まずは今のお気持ちを聞かせてください。

石井:2017年の決勝初進出から負け続けて芸歴も重ねてきた中で、「絶対に決勝に行ったるぞ!」という気負いより、「僕らにできることを全力でやりきったら結果はついてくる」という感覚でここまできた感じです。決勝進出者発表でコンビ名を呼ばれたときは「よしっ!」とガッツポーズも出たんですが、うれしさ以上に“選んでもらえた”という自信につながったことのほうが大きかったですね。

新山:発表直後に、密着してくださっているスタッフさんから「もっと喜んで!」と言われたんですが(笑)、ここからやなという気持ちのほうが強いです。

◆今年の準決勝までを振り返ってみると、いかがでしたか?

新山:今年は最初からずっとレベルが高くて。準々決勝の時点ですでに決勝戦ができるようなメンバーで、もうあちこちで拍手笑いが起きていて「どこかでレベル下げなアカンやろ」と感じたほどでした。面白さでの勝ち負けというより、(自分たちの)良いところを出すことのほうが大事やと考えていたので、準決勝に残ったときは「自分、ようやった」と思いました。

石井:個人的には前回までとは感覚が違いました。今年はひたすらにM-1を意識して舞台に立っていたし、ネタもたくさんやってきて。ちょっと自分で混乱してしまったこともあったんですが、勝ち進むたびにうれしさ以上に安心感のほうが強かったです。

新山:勝ち進んだときに手応えもないような感覚やったね。どのコンビも面白いので、笑いの量やウケで勝ち抜けようという考えがなかった。なので、とにかく「自分たちのネタをやろう」という気持ちが強かったです。

さや香(左から新山、石井)©M-1グランプリ事務局

◆優勝すると賞金1000万円です。どう使いますか?

新山:中古のポルシェを買いたいです。「お客さん、笑かしたい」という芯から湧いてくる感情と同じで、「ポルシェ、乗りたい」も芯から湧いてきているので。色はやっぱり白ですね。白の中古のポルシェで。

石井:今年、80万円くらいかけて歯の治療をしたんですが、調子が悪くて治療が追いつかないんです。あと、顎の調子も悪いので、優勝したら賞金で下顎部分を全部取り替えたいです。

新山:500万円で全部取り替えるのはムリちゃうか?

石井:500万円でできるところまで取り替えます。全部が無理ならせめて下顎の右半分だけでも!

◆優勝後にM-1チャンピオンとして冠番組を持てるとしたら、どんな番組にしたい?

新山:マジで答えていいですか? 『さや香の3分クッキング』です。ヘンにトークするのも自信ないですし、それならばM-1のネタ時間よりも短い3分間で料理をする番組をやってみたいです。めちゃくちゃハイテンションでクッキングして、美味しく料理を食べる番組がいいですね。

石井:料理番組をすることになったら“からあげ”が絡んでくるやん。絶対に“からあげ”が求められるで。

新山:それは別にエエやろ! 僕らだけで料理をするのではなくて、ちゃんと料理の先生を呼んで、僕らがアシスタントをしながらハイテンションで話すスタイル。毎週、石井に「最近どう?」って聞いて。

石井:確かに、筋肉がつく料理とか作るのもいいなあ。

◆お2人の強み、「ファイナリストの中で自分たちが一番○○だ!」と言えるものは何でしょうか?

新山:間違いなく「一番声がデカい」です。今年はロートーンのファイナリストが多い印象なので、声の大きさ……デシベルで点数をつけるのであれば、優勝は僕らで間違いないです。

石井:デシベル勝負ならどっからでもかかってこい! です。デシベル勝負なら(笑)。

さや香(左から新山、石井)©M-1グランプリ事務局

◆ほかのファイナリストの中で意識しているコンビはいますか?

新山:ダイヤモンドさんちゃう? NSC(養成所)を卒業したてのとき、石井が組んでいた「ハナガタ」というコンビが同期の中でも圧倒的な人気だったんです。石井が踊りながらボケるっていうコンビでした。

石井:(遠い目をしながら)せやったな……。

新山:その「ハナガタ」と、ダイヤモンドの小野(竜輔)さんがいた「アルドルフ」という超人気コンビ、さらに「しゃかりき」を合わせた若手コンビ3組で「ジャンピング☆ブラザーズ」というユニットライブをやっていたんです。お客さんが毎回パンパンに入っていて、他の芸人たちは「こいつらほんまにおもろいんか? ワーキャー言われてるだけちゃうんか!?」と悔しがっていた。当時の「ジャンピング☆ブラザーズ」ライブは、M-1の舞台の比にならないくらい“ワーキャー”がすごかったよな。

石井:(顔を赤らめて)もうえぇて!

新山:あのときの2人がね。紆余曲折を経てM-1グランプリ決勝という最高峰の舞台で会するという奇跡を見るわけです。なので、僕らとダイヤモンドさんが最終決戦に一緒に残ることができた暁には、石井と小野さんが2人でジャンプする姿を見たいですね。

石井:確かに、あのときの2人がよくぞここまで来たと思います。

◆敗者復活で勝ち上がってきたら脅威になると感じるコンビは?

新山:全員が脅威です。ただ、僕らの強みであるデシベル(声の大きさ)勝負なら、ハイテンション系のコンビは特に脅威になると思います。

石井:ハイテンション系は意識してしまいますね。ただでさえ敗者復活からで空気感が変わるのに、勢いをつけて出てきたら雰囲気ごともっていかれてしまう可能性もありますから。

新山:なので、敗者復活は……今年はなしでお願いします!

◆最後に決勝へ向けた意気込みを!

新山:今、体重が77キロくらいなんです。ベストが72〜73キロなので、決勝に向けて絞ります!

石井:今、体重が65キロくらいなんです。決勝に向けてパンプアップして、ベストの69キロに仕上げます!

●text/松田優子

さや香(左から新山、石井)©M-1グランプリ事務局

番組情報

『M-1グランプリ2022』
ABC・テレビ朝日系列全国ネット ※生放送
2022年12月18日(日)午後6時34分〜10時10分

『M-1グランプリ2022 敗者復活戦』
ABC・テレビ朝日系列全国ネット
2022年12月18日(日)午後2時55分〜5時25分 ※一部地域を除く

『来週はM-1グランプリ 超お宝映像で振り返る!M-1衝撃の瞬間SP』
ABC・テレビ朝日系列全国ネット ※生放送
2022年12月11日(日)午後0時55分〜1時55分

番組公式HP:https://www.m-1gp.com/

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