清水くるみ×山谷花純インタビュー「ラストシーンでは目で殺されるって思いました」『親友は悪女』

特集・インタビュー
2023年01月29日
『親友は悪女』
『親友は悪女』出演する清水くるみ、山谷花純

対照的な二人の女同士の友情と刺激的な恋愛模様を描くドラマ『親友は悪女』(BSテレ東 毎週日曜 午後11時30分)で、W主演を務める清水くるみさんと山谷花純さん。純粋で控えめな主人公・堀江真奈を清水さん、真奈の親友でありながら、真奈と周囲の男性たちを翻弄する“悪女”高遠妃乃を山谷さんが演じる。本作が連続ドラマ初主演となるおふたりに、出演についてのお話や“親友”にまつわるエピソードを聞きました。

◆W主演を聞いたときの心境はいかがでしたか。

清水:最近は舞台作品への出演が多かったので、久々のドラマでW主演というお話を頂けたのはびっくりしました。花純ちゃんとは10代のころからオーディションで会ったり、一方的に作品を見てすてきな女優さんだなと思っていたので、一緒に主演ができるのはうれしかったです。

山谷:私もくるみちゃんとW主演で共演できることがすごくうれしくて。単独主演とは違う難しさや楽しさがあって、撮影中は勉強になる時間になるんだろうなとクランクインが楽しみでした。

◆原作や台本を読んだ印象は?

山谷:私は妃乃の行動がまったく理解できなくて。どちらかというと真奈目線で読ませていただきました。

清水:私は逆に妃乃目線で読みました。真奈の純粋さに対して、裏切られてるのになんで気がつかないんだろう?とイライラしちゃう部分があって。だけど、演じる上では私と同じように捉える人もいるから、そう思われないようにということを意識しました。表情ひとつでも受け取り方も変わってきちゃうなと思ったので気をつけたいなと。

山谷:私は妃乃の行動に共感を抱くことが難しかったので、自分の中では高校時代のシーンをベースに物語を組み立てていきました。

◆今回はお二人でのシーンが多いと思いますが、お互いが演じる真奈と妃乃はどんなところが魅力でしょうか。

山谷:真奈は受けの芝居が多く、感情を自分の中でフツフツとためてゆっくり消化していくような役どころだったので、感情の出し方が難しかったと思います。だけどくるみちゃんはその感情のにじませ方が上手で。眼鏡のレンズ越しに見える目の表情からもしっかり感情を伝えようとしてくれたので、私自身は真奈に共感しながら、でも妃乃という役の感情ではそんな真奈の表情にイラっとしながら演じていました。

清水:うれしいですね(笑)。花純ちゃんが演じる妃乃もすごく魅力的でした。真奈が妃乃のことを許しちゃうのって、やっぱり妃乃がかわいいからだと思うんです。悪いことをしてもチャーミングに見せるのって難しいけど、花純ちゃんがやる妃乃には許しちゃいたくなる魅力がありました。だけど、最後に妃乃が真奈の前でも完全悪女になるシーンがあるんですけど、そのときの目が本当に怖くて。目で殺されるって思いました(笑)。そのシーンの迫力は本当にすごかったです。

山谷:泣いちゃってたもんね(笑)。

◆今回、共演した印象はいかがでしたか。

清水:花純ちゃんとはお芝居の共通言語みたいなものが一緒だったので「こうするね」とか「こうしたいんだけどいいかな?」など思ったことが全部言えました。演技についていろいろ相談できたので、納得のいくレベルに到達するまでの速度が速かったです。

山谷:私はくるみちゃんってこんなに素のまま現場にいる女優さんなんだと驚きました。

◆共演する前はどんな印象だったんですか。

山谷:我関せずのタイプでどちらかというと物静かな方なのかなと思っていました。だけど現場では常に輪の中心にいて、スタッフさんとも距離が縮まっていたので印象が変わりました。

清水:おしゃべりなので(笑)。小学生のときにしゃべりすぎて廊下に立たされたことがあるくらい子供の頃からおしゃべりが好きです(笑)。花純ちゃんは妃乃に近い役を演じているイメージが強かったので、妃乃役を花純ちゃんが演じると聞いたときはぴったりだなと思いました。だけど実際現場でお会いしたら、花純ちゃん自身は妃乃のような小悪魔的要素はゼロでした。

◆本作で特に印象に残っているシーンはありますか。

清水:二人がぶつかり合うラストのシーンは5時間くらいかけて撮影しました。本当に大変だったんですけど、思い入れのあるシーンです。

山谷:そうだね。あと、個人的には星空のシーンとかも注目してほしいです。

◆“親友”というワードがキーポイントとなる本作ですが、お二人にとって親友とはどんな存在でしょうか。

山谷:空気みたいな存在の人だと思います。何をしても肯定してくれるけど、道をそれそうなった時には風を吹かせて軌道修正してくれるような。親友と聞いてぱっと浮かんだ人たちは、自分を特別だとは思っていなくてフランクな時間を過ごせている人たちが多いです。

清水:私の親友は大学時代の友人なんですけど、今でも毎日連絡を取っています。大学を4年で卒業できたのはその子のおかげです。泊まり込みでレポートを手伝ってくれたりと大学のマネージャーのようにいろいろと助けてもらいました。だから彼女の幸せはすごく喜べるし、私の幸せもすごく喜んでくれる。そんなふうにいろんなことを共有している人です。

◆親友になるためにはどんなことが大切だと思いますか。

山谷:覚悟だと思う。私はこの人になら裏切られてもいいって思った人としか仲良くならないです。もし、その人に嫌われたとしても寄り添いたいって思える人が親友なのかなと思います。

清水:花純ちゃんは真奈タイプってことかな。私は信頼だと思います。ビビりなので裏切られたくないし、裏切りたくないです。裏切られたら、パって引いちゃうと思います。

◆学生時代、妃乃のような人が身近にいたら、お二人はどのように接していましたか。

清水:ほどよい距離感を保っていたと思います。普段はいい距離感で仲良くするけど、私の好きな人のこと狙っているなとかは分かるタイプなので、そうなったときはうまく離れてたんじゃないかと。

山谷:高校時代の妃乃は周りの子より一歩前にいて、生き急いでいたタイプの子だと思うんですけど、学生時代、私はそういうタイプの子には近づかないようにしてました。だから、関わらなかったと思います。

◆最後に本作の注目ポイントをお願い致します。

清水:この作品、実は本田(石川瑠華)さんがキーポイントだと思っていて。本田さんが妃乃を見つけなければ真奈は妃乃と会っていなかったかもしれないですし。妃乃の本性は本田さんの前でしか見られないので、完成したVTRで本田さんと妃乃のシーンを見て面白いなと思いました。

山谷:真奈が成長していくにつれて、妃乃がどんどん落ちていくんですけど、この二人にはなぜか切っても切れない縁があって。その二人が離れられない理由は全話通して見ないと分からないので、最後まで見てほしいです。

PROFILE

『親友は悪女』
『親友は悪女』出演する清水くるみ

清水くるみ
●しみず・くるみ…1994年7月16日生まれ。愛知県出身。A型。出演作にドラマ『持続可能な恋ですか?〜父と娘の結婚行進曲〜』(TBS)『平成物語 〜なんでもないけれど、かけがえのない瞬間〜』(フジテレビ)、映画「わたし達はおとな」、「Arc アーク」など。

『親友は悪女』
『親友は悪女』出演する山谷花純

山谷花純
●やまや・かすみ…1996年12月26日生まれ。宮城県出身。O型。出演作にドラマ『大河ドラマ 鎌倉殿の13人』(NHK)、『欠点だらけの刑事』(テレビ朝日)、映画「天間荘の三姉妹」など。

番組情報

『親友は悪女』
BSテレ東 BS⑦ch<全国無料放送>/BSテレ東4K 4K⑦ch<全国無料放送>
毎週日曜 午後11時30分~

原作:和田依子『親友は悪女』(DPNブックス)
主演:清水くるみ、山谷花純
出演:矢野聖人、石川瑠華、濱正悟、酒井大成、花山瑞貴/淵上泰史
監督:吉川鮎太、大内隆弘、井上雄介
脚本:本山久美子、岡庭ななみ
プロデューサー:小林教子(テレビ東京)、奥村麻美子(ホリプロ)
コンテンツプロデューサー:浅岡彩子(BSテレ東)、 髙橋一馬(BSテレ東)、川島啓資(BSテレ東)、渡辺瑞希(BSテレ東)
企画協力:33コレクティブ
制作:BSテレ東/ホリプロ
製作・著作:「親友は悪女」製作委員会2023

公式HP:https://www.bs-tvtokyo.co.jp/akujo_bs7ch/
公式Twitter:@akujo_bs7ch
公式Instagram:@akujo_bs7ch
公式アメーバブログ:https://ameblo.jp/shinyuu-akujyo-blog

©「親友は悪女」製作委員会 2023