『ブルーバースデー』石川恋インタビュー「鶴房汐恩さんの真っすぐなお芝居に気持ちが揺らぎそうになりました」

特集・インタビュー
2023年03月24日

現在放送中のドラマ『ブルーバースデー』(カンテレほか)で、蒼馬准(鶴房汐恩)の姉・咲を演じる石川恋さん。第8話(3/21OA)では、木村(兵頭功海)、そして准を殺した犯人が咲だということが明らかになり、衝撃の展開を迎えました。石川さんが「これまで演じたことのない役」だという咲を演じているときの心境や、鶴房汐恩さん、松井愛莉さんをはじめとしたキャストとの現場の様子などをお聞きしました。


◆オファーを受けたときのお気持ちは?

二面性がある役というのはこれまであまりやってきていないので、挑戦的な作品になるだろうなと思いましたし、2023年1本目の作品でもあったのですごく楽しみにしていました。物語としても、“写真を燃やすと過去に戻る”という設定が新しくて面白いなと。

◆10年前と現在を行き来する物語ですが、撮影の順番は?

撮影も10年前のシーンを撮って、現在を撮って、また10年前を撮って…とバラバラで。さらに物語の中では何回もタイムリープしているので、学生時代の中でも今どこの世界線にいるのか混乱してしまって。キャストのみんなと相談をして、なるべく自分たちがクリアになった状態で撮影に臨むっていうのを目指していました。「ここはこうだったからこうだよね」っていう話はかなりしていましたね。

◆二面性がある咲という役を演じてみていかがでしたか?

すごく難しかったですね。咲のように人を殺したいと思うまで誰かを憎んだことはないですし、理解し切れない部分が多かったです。監督と話す時間が必要でしたし、その時間を大切にしていました。後半の猟奇的な部分が際立つように、前半は過剰なくらいおしとやかに、穏やかで優しいお姉さんを演じるようにしていました。

◆弟役の鶴房汐恩さんとの共演はいかがでしたか?

アーティストの一面はダンスも歌もキレキレですごくクールなイメージだったんですけど、今回“准”として対峙している中で、役と一緒で鶴房さん自身もすごくピュアで真っすぐな方なんだろうなと思う瞬間がたくさんありました。准はなんとか私を止めてくれようとするのですが、咲としては何を言われても「准が死んだら全部うまくいく」っていう気持ちを強く持っていなきゃいけなくて。でも咲から一歩離れると、准の言葉一つひとつが自分に刺さってきて、それがすごくしんどかったですね。鶴房さんのお芝居を受けていると気持ちが揺らぎそうになっちゃって、ぶれないようにずっと気を張っていました。

◆撮影の合間はどんな雰囲気でしたか?

すごくみんな明るくて、本当に学校みたいな雰囲気でした。まゆき役の小島梨里杏ちゃんとは同じシーンはあまりなかったのですが、学校で同じ現場にいるときはいっぱいいろんな話をしたり、花鈴役の愛莉ちゃんもすごく気さくな方で明るくて。私が血まみれ姿でスタンバイの部屋に戻ってきたら、「わぁ、怖っ」ってみんなに言われて(笑)。血を落とした後に、一緒に写真に交ぜてもらったりとか。重いシーンが多い中で、みんなにはとても救われていましたね。

◆原作は韓国のWEBドラマですが、韓国ドラマは見られますか?

話題の作品は見ますね。ラブストーリーよりもSFっぽい作品や復讐系の作品が好きなので、『梨泰院クラス』や『マイネーム: 偽りと復讐』などが好きです!

◆ということは、この猟奇的な役を演じるのは楽しかったのでは?

演じる前は二面性があって楽しいだろうなと思っていたんですけど、実際に現場に入ってみると後半の本気で准を殺そうとするシーンなどはしんどかったですね。咲はどこで人と向き合っていれば、こんなふうにはならなかったんだろう…と毎日考えていて。視聴者の方からしたら一番憎たらしい存在ではあると思うんですけど、それが分かっているから自分が咲を救いたくなっちゃったりとか…。でも、やり切りました!

◆石川さんは昨年末に5年以上務めた「CanCam」の専属モデルを卒業されましたね。

みんなのインスタを見ていたりすると、「あぁそっか撮影ないのか」という気持ちにはなります。とはいえ、この前も「CanCam」で一緒だっためるる(生見愛瑠)さんと、宮本茉由さんと小室安未さんと4人でご飯を食べに行ったりとか、よく会うんですよ。スタッフさんとも仲良くて一緒に銭湯へ行ったりとか、ご飯もよく行ったりするので。雑誌自体は卒業したけど、あんまり人間関係的には卒業した感じはないですね。

◆では、最近ハマり始めたことを教えてください。

梅干しです! 湯豆腐に梅干しを入れたりとか、梅納豆ご飯も簡単でおいしくて。いつも現場の朝ごはんはセブン-イレブンの梅のおにぎりを買っていたり、ずっと梅干しは好きだったのですが。この前「TGC和歌山(TGC WAKAYAMA 2023 by TOKYO GIRLS COLLECTION)」に参加させていただいたときに、お土産でいっぱい梅干しを頂いて。いつも食べているのとは全然違って、種まで味が染み込んでいておいしいんですよ! いろんな種類があって、今日はどれを食べようかなって毎日の楽しみになりました。

◆本作のように過去に戻れるとしたら、どの瞬間に戻りたいですか?

本当にやり残したことはないから悩むな〜…一つ挙げるとしたら高校時代ですかね。チア部だったのですが、私たちの代のときは惜しくも甲子園に行けなくて。昨年37年ぶりに母校が夏の甲子園に出場したので応援に行ったら、本当に感動をもらいました。その甲子園のスタンドで踊っているチア部の子たちがキラキラしていて、すっごくうらやましくて。高校のとき、夢だったんですよ。なので、高校時代に戻って野球部のみんなと甲子園に行って、あのスタンドで踊りたいです!

◆これから挑戦したいことや目標はありますか?

役者のお仕事としては、この『ブルーバースデー』もそうですし、やったことのないような職業や役柄には挑戦していきたいですね。プライベートとしては、毎年何か一つ大きな挑戦はしたいなと思っていて。一昨年は富士山に登ったり、昨年はダイビングに行ったりしました。今年は今も回っている途中なのですが、全国の動物園を制覇するために動物園巡りをしたいです!

◆お薦めの動物園はどこですか?

山口県「秋吉台サファリランド」です。ホワイトタイガーの三つ子のバニラちゃん、メレンゲちゃん、ホイップちゃんがいて。生まれたときから見守っていて、すっごくかわいいんですよ! その子たちの成長を見守るのが楽しみなので、連休ができたら会いに行きたいと思っています。

◆最後に、これから放送される9話、10話の見どころを教えてください。

どうにかして自分の思いどおりに過去を変えて現在に戻りたいっていう咲と、それを必死に止めにくる准と花鈴のぶつかり合いに注目してください。今までのちょっと穏やかな雰囲気とは一変して、迫真のシーンがどんどん描かれていきます。そして、准と花鈴がハッピーエンドを迎えられるのかどうか。楽しみに見ていただけたらと思います。

PROFILE

石川恋
●いしかわ・れん…1993年7月18日生まれ。栃木県出身。O型。近作にはドラマ・木曜劇場『silent』(フジテレビ系)、火曜ドラマ『ユニコーンに乗って』(TBS系)、水曜ドラマ『悪女(わる)~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~』(日本テレビ系)などに出演。

●photo/YOSHIHITO_SASAKI

番組情報

『ブルーバースデー』
カンテレ(関西ローカル)
第9話 2023年3月28日(火)深夜0時55分〜
第10話 2023年3月28日(火)深夜1時25分〜

見逃し配信:カンテレドーガ・TVer・dTVにて独占配信

ホームページ:https://www.ktv.jp/bluebirthday/
公式Twitter:@bluebirthday_pr
公式TikTok:@bluebirthday_jp