

11月13日(木)放送の『プレバト!!』(MBS/TBS系 午後7時~9時)より、「消しゴムはんこ」の才能ランキングに参加する田中道子と辻元舞のインタビューが到着した。
「消しゴムはんこコンクール サンリオ杯」「ヘアフラワーアート ゼクシィ杯」「俳句チャンピオン決定戦 はとバス杯」の豪華コラボ3本立てで送る今回の2時間スペシャル。サンリオキャラクターとの夢のコラボとなった「消しゴムはんこ」では、キティちゃん、クロミちゃん、シナモロールをテーマに、アート自慢の名人・特待生たちが激突する。
そんな「消しゴムはんこ」に挑んだのが、田中さんと辻元さん。数々の芸術査定で活躍する一方、“ママ”でもある2人が、制作エピソードや創作の苦労、そして楽しさについて語ってくれました。
◆サンリオと「消しゴムはんこ」のコラボと聞いたときの感想は?
田中:絶対に出たいと思いました。でも実際やってみたら、難しかったです。みんなが大好きなサンリオのイメージと合うかどうか、アイデアの段階から悩んで。コラボだから何となく添えたみたいな中途半端なことはできないと思ったし、またサンリオのキャラクターって黒く縁取りされているので、工夫しないと周囲から浮いちゃうんです。
辻元:私はアイデア自体は割とすぐ「これしかない!」というのが思いついたんです。でもはんこを作る上では、アウトラインを付けるかどうかで手間が全然変わるんですよね。ほかの登場人物にもアウトラインを付ければなじむんですけど、そうすると1つの絵に対して「塗り」と「アウトライン」の2つはんこが必要になるんです。必然的に作業時間も増えるので、どこまでこだわるか、常に自分との葛藤がありました。
田中:できれば子供が起きている間に帰りたいな、なんてことが頭をよぎって(笑)。
辻元:(笑)。「消しゴムはんこ」は彫って終わりじゃないんです。それまで全部完璧でも、押し方を失敗したら、最初からやり直しなんです。
田中:普通のはんこを押すとき、ちょっとかすれたりするじゃないですか。そういうとき二度押ししちゃうけど、「消しゴムはんこ」では絶対にダメなので。
辻元:二度押ししたら、絶対ズレるよね。
◆逆に「消しゴムはんこ」ならではの面白さや魅力はありますか?
辻元:作ったはんこはただ押すだけでなく、グラデーションを付けたり、色の付き方を変えられるんです。そうやって1つのはんこで見え方を変えられるのが面白いところですね。
田中:1つの作品を作るためにたくさんはんこを作るんですけど、それを押すたびに達成感があるんです。色がきれいに乗るとテンションが上がって、パーツを30個作れば、30回の達成感がある。それはすごくいいなって。
辻元:いろんな作業工程があるから、飽きないよね。デッサンしたものを消しゴムに写して。彫って、色を付けて、はんこを押して…って。ほかの査定だとずっと同じような作業になるから、集中力もなくなったりするんですけど。
田中:飽きると背景が適当になったり(笑)。「消しゴムはんこ」は気づいたら時間がたっているので、それだけ集中できているんだと思います。
◆お2人は同じ査定でランキングを競うことも多いですが、お互いどんな存在ですか?
田中:辻元さんは私にないものを持っていると思います。最後まで諦めないし、手を抜かない。『プレバト!!』は作品の制作スケジュールが別のジャンルの企画と並行することもあるんですけど、辻元さんはどれも手を抜かずに最後までやり遂げていて。あと、作品にはその人の性格が出ると思うんですけど、辻元さんの作品は見た人がみんなちょっとハッピーになれるんです。きっと、ご自身もハッピーな生活されているんだろうなって思います(笑)。
辻元:私は田中さんの建物の描写力は、本当にすごいなと思っています。特に一級建築士試験に合格されてから、本当にすごい領域になっていて。あんな正確に描写するにはかなり根気が必要だと思っています。
◆お2人はママでもありますが、どうやって制作時間を捻出されているんですか?
辻元:私はもう、家族が完全協力してくれてます。夫が家事育児をしてくれたり、子供たちがちょっと我慢してくれて。あとは子供が寝ている時間や学校に行ってる間にどこまで追い込めるか、タイムリミットを決めて取り組むようにしています。
田中:いい子に育ちましたねぇ。
辻元:今でこそ、ですけど。一緒に『プレバト!!』を見たりもしますし、作ってるときはパパで我慢するかみたいな(笑)。でも田中さんのところみたいに、生後数か月だとまだね。
田中:逆にまだ何にも分かってないから、抱っこしておけばいいんです。ずっと抱っこしているから、左腕は大変ですけど(笑)。
辻元:私の場合、『プレバト!!』に出演し始めたころはまだ小さくて。部屋にこもって作ろうとしても、ドアノブをガチャガチャガチャッ!「ママ、ママ、ママ!」みたいな。
田中:そしたらもう、手を止めるしかないですよね。
辻元:集中できないですし。また、作ろうと思ったときに集中力があるとは限らないし、もどかしい思いをすることはあります。
田中:ただ、子供がいることでより頑張れるというのはあると思います。窮屈そうに抱っこされてる子供を見たら、良い評価取らなきゃいけないって使命感が生まれて。辻元さんは、この思いを根っこに持って作っていたんだって思いました。
◆これまでの『プレバト!!』を振り返って、思い入れのある一作はありますか?
辻元:私はやっぱり、名人10段になったときの水彩画です。「彫刻の森美術館」を描いたんですけど、気合を入れて描いた一枚なので、苦労が報われてうれしかったです。
田中:私も水彩画ですね。高速道路を描いた「出勤中」という一枚なんですけど、あそこから私、覚醒した気がしていて。
辻元:見てる人、全員思ったと思う。あそこから何かが変わったなって。
田中:人は変わってないですよ。私が描いてるんですけど(笑)。
辻元:(笑)。思わず演出の水野(雅之)さんに、「田中道子さん、何かあった?」って聞いたんです。コソ練というか、絵画教室に行ったりしたのかなって。
田中:何にもしてないんですけど、多分『プレバト!!』でがむしゃらに描いているうちに鍛えられて、何かつかめた気がするんです。ちょうどコロナ禍だったので、自分の中でも何か思うところがあったのかな。あそこからコンクールの上位に入れるようになったし、今でも「プレバト!!展」に飾っていただけたりして。私にとっては思い出深い一枚になっています。
◆では逆に、大変だった企画はありますか?
辻元:「スプレーアート」です。
田中:私も! もう、本っ当に大変でした!
辻元:基本的に立ちっ放しだし、外での作業になるから寒かったり暑かったりして、なかなか集中できなくて。あと、手が痛くなるんです。中身がたくさん入っているスプレー缶って重いし、何回もスプレーしていると握力がなくなってくる。
田中:だんだん、指を使わない押し方を考えるようになりますよね?
辻元:まずは左手の指を1本ずつ使って、右手は大事な部分に取っておこうと。最後の仕上げ用に、右手の人差し指を残しました(笑)。翌日はもう、筋肉痛がすごくて。
田中:私も完成した瞬間、大号泣しました。「スプレーアート」に出てらっしゃる皆さんは、それだけですごいなと思っています。
辻元:私なんて、1回しか出てない…。
田中:私も(笑)。でもいつか、リベンジしたいとは思っていて。そのとき、一緒にやりましょ? 辻元さんが頑張ってたら、私ももうちょっと頑張れる気がするので。
辻元:絶対だよ! 裏切らないでね!(笑)
◆皆さん大変な思いをして作品を生み出されているため、画面越しにもスタジオでの普通のバラエティとは違う、ちょっと異質な緊張感が伝わって来ます。
辻元:そうなんです。収録への緊張というよりは、結果発表に対する緊張があって。
田中:収録前はみんな和気あいあいとしゃべっているのに、スタジオの席に座ると目も合わせられないみたいな(笑)。
辻元:企画によっては自分が制作する日、隣の部屋で誰かが作業されてることもあるんです。「スプレーアート」なんて本当に同じ空間で作業していたから、苦労を共有している感じでした。
田中:最初に挨拶したら、その後はチラチラ見る感じになりますよね。それだけみんなが本気に取り組んでいる、他にはない番組だと思います。
◆最後に、改めて今回の「消しゴムはんこ」の見どころや注目ポイントをお願いします。
辻元:「消しゴムはんこ」はパラパラ漫画のときに優勝させていただいて、自分では得意分野だと思っていたんです。でも今回は、すごくハイレベルで…。私も含めみんな、ドキドキの結果発表だったと思います(笑)。
田中:私も、ずっとヒリヒリしてた(笑)。今回はオリジナリティーがポイントで、皆さんそれぞれの角度からサンリオの良さを引き出そうとされているんです。ポストカードにしてほしいような楽しい作品ばかりですので、ぜひ期待してください。


PROFILE
田中道子
●たなか・みちこ…1989年8月24日生まれ。静岡県出身。O型。
辻元舞
●つじもと・まい…1987年2月6日生まれ。京都府出身。O型。
番組情報
『プレバト!!2時間スペシャル』
MBS/TBS系
2025年11月13日(木)午後7時~9時
©MBS














