
トンツカタン森本さんがTV LIFEで連載中のコラム「トンツカタン森本のネクストブレイク紀行」。「今年売れる」と言われ続ける中での出来事や本音が綴られた“飛躍を夢見る芸人の備忘録”をwebでも公開します。今回は、『太田上田』『くりぃむクイズ ミラクル9』に出演した話。(TVLIFE 2026年7月22日発売号より転載)
「3回言うよ、何回でも」
くりぃむしちゅー上田さんがおひとりでやられていた『知ってる⁉24時』というラジオ番組を聴いたことがきっかけでラジオの楽しさを知り、そこからハガキ職人として様々な深夜番組に投稿した中のひとつが『爆笑問題カーボーイ』だった。
この前出演させてもらった中京テレビ『太田上田』は、そんな僕の青春を彩ったおふたりに挟まれ、3人でじっくりトークをさせてもらうという貴重な機会だった。
解散の話から僕が上田さんに影響されてツッコミを寄せてしまう話まで、今の僕がおふたりとしたいトークを時に親身に、時にめちゃくちゃ雑に聞いていただいた。
そんな中でも印象に残ったのが僕の英語の発音を使ったくだりについて。上田さんを含め、今までいろんな方に「これ、正式な発音だとなんて言うの?」と聞かれ、それを流暢な英語で返すという流れを振ってもらうことがあるのだが、笑いを取れる時と取れない時の差が激しくて安定しないという相談をさせていただいた。様々な単語を試してみた結果、『2回繰り返したあと、3回目で疑問形で復唱する』というのがいいのではないかという結論に至った。上田さんも「じゃあ次に共演した時それ試してみよう」と言ってくださった。
それからしばらくして、『くりぃむクイズ ミラクル9』に出させていただいた時のこと。収録前に上田さんへ挨拶をしにいくと、
「3回言うやつ、やってみようか」
と言っていただいた。うれしさと同時に、同じくらいの驚きがあった。というのも、太田上田でよく「そんなことあったっけ?」や「なんだっけそれ?」など、とにかく上田さんは忘れっぽいイメージがあったからである。まさか向こうから提案してくれるなんて思ってもみなかったので、クイズとは別の緊張が身体を駆け巡った。
本番では計2回、例のくだりが発動し、日本が誇るスーパーMCがフリからツッコミまでサポートをしてくださったおかげでとても盛り上がった。テレビでした作戦会議がテレビで成功することあるんだ。
冷静になってみると、自分が芸人になるきっかけになった人とゴールデンの番組でくだりを披露できるなんて、こんなに感慨深いことがあるだろうか。合間での「森本、あれいい感じだったな」「はい!ありがとうございます」という会話も、たまらなく尊い。
苦しいこともたくさんあるけど、こんなご褒美のような出来事がたまに起こるからこそ、お笑いをやっててよかったなと思える。ちなみにクイズの方はというと、明確にチームの足を引っ張ってしまうくらいに不正解を連発してしまった。
全部うまくいくなんてミラクル、ないんだな。
トンツカタン森本
●とんつかたんもりもと…1990年1月9日生まれ、東京都出身。プロダクション人力舎のお笑い養成所・スクールJCA21期を経て、現在はテレビやラジオ、WEB番組で活躍中。趣味でもあるツッコミに特化したYouTubeチャンネル「タイマン森本」、ABCラジオPodcast「MC休止中」も好評。Netflix公式ビデオPodcast「ポッドフリックス –秘密の発信局–」では日替わりMCをつとめる。









