『鎌倉殿の13人』横田栄司、秋元才加が義盛と巴の勇姿を語る「僕は一番好きな日本人になったと自負しています」

ドラマ
2022年10月30日
『鎌倉殿の13人』左から)秋元才加、横田栄司 ©NHK

小栗旬が主演を務める大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK総合 毎週日曜 午後8時~8時45分ほか)で、和田義盛役の横田栄司と、巴御前役の秋元才加からコメントが到着した。

大河ドラマ第61作は、鎌倉幕府の二代執権・北条義時(小栗旬)が主人公の『鎌倉殿の13人』。平安時代末期から鎌倉時代初期を舞台に、野心とは無縁だった義時がいかにして武士の頂点まで上り詰めていくのかが描かれる。

10月30日(日)に放送された第41回「義盛、お前に罪はない」では、鎌倉最大の激戦・和田合戦が描かれ、“13人”のうちの一人である坂東武者・和田義盛(横田)が討たれることに。義盛を敬愛していた巴御前にとっても最後の勇姿を見せる回となった。

『鎌倉殿の13人』横田栄司 ©NHK

横田は義盛の最期について、「巴さんにも畠山重忠(中川大志)にも、『お前は生きろ』だとか『もうちょっと生きていようぜ、楽しいこともあるぞ』なんて言っていた人が、結局ああいう死に方をしてしまうのが、時代なのか、運命なのか。『和田義盛は何を抜かったんだろう』なんてことを考えながら演じていました」と明かす。

義盛を討った義時、三浦義村(山本耕史)への思いとしては、「それで失った心だとか、失った仲間や家族だとか、そういうことも彼らは抱えていると、和田義盛も横田栄司も知っているので。こういう時代だからこそこれはこれで『しかたあるめぇ』と。義盛は『まぁ、お前たちもな、よくやってるよ。じゃあ元気で生きていてくれよ。生きてりゃ楽しいこともあるぞ』という、ちょっと『悔しいけどな』とか『ちくしょー』という気分もありながら、彼らのことを見つめていました」と。

また、「(義盛は)立派な人物ではないのかもしれないですけども、まっすぐな男で、うそをつかないし、最初のころからあまりキャラクターがブレていない、数少ないひとりなんじゃないでしょうか。三谷幸喜さんのおかげで和田義盛という人物が、僕は日本の中で一番好きな日本人になったと自負しています。本当に愛らしいキャラクターで、それをつくってくださったスタッフさん、共演者の皆さんに本当に感謝しています。そして応援してくださった皆さま、和田義盛をかわいがってくださった皆さまに心から感謝しています」と語った。

『鎌倉殿の13人』左から)横田栄司、秋元才加 ©NHK

また、義盛を見守ってきた巴役の秋元は、「木曽時代の巴は男と肩を並べて『男に絶対負けない』という感覚が結構、先立っていたんです。そうすればそうするほど、『やっぱり女なんだ』と、力も男性に比べたら足りない部分もあるし、声だって高いしとか、すごくジェンダーについて考えさせられることが多くて。和田家に行ってからは自分の女性としての部分を受け止められた感覚です。すごく穏やかになったし、それと同時に戦に行っていたころの鋭い感じがなくなっているというのが不安でもあり、でも今の幸せはすごく手放しがたい、みたいな感覚でずっとお芝居をしていました」と、演じ方を変えたことを話す。

そして、「最後の義盛さんとのああいった対峙でも、ご飯粒をつけながら『心配するな』と言う義盛さんを見て、『なんてかわいらしい人と一緒になれたんだろう』と。(木曽義仲と義盛の)二人の男性を愛した巴ですけど、すごく見る目があったんじゃないかなって。二人ともすごくまっすぐに自分の中のプライドなど、そういうものをなるべく曲げずに素直に正直に生きてきたかっこいい男性二人だったと思うし、また違った愛情ですけど、その二人に愛された巴もすてきな女性だったんじゃないかなと思っています」と振り返った。横田、秋元のコメント全文は以下を参照。

横田栄司 コメント
『鎌倉殿の13人』横田栄司 ©NHK

◆和田義盛の最期を演じて

巴さんにも畠山重忠にも「お前は生きろ」だとか「もうちょっと生きていようぜ、楽しいこともあるぞ」なんて言っていた人が、結局ああいう死に方をしてしまうのが、時代なのか、運命なのか。「和田義盛は何を抜かったんだろう」なんてことを考えながら演じていました。最期のシーンの、矢がいっぱい刺さった鎧というのはつくるのも大変な鎧でして、本当にスタッフの皆さんに感謝しながら横たわっていました。

◆北条義時と三浦義村に討たれて

和田義盛はどう思っていたかわからないですけども、私としては、義時も義村も理由があって生きている、生き延びていくという時代ですから、生き延びていくための最善の手段を彼らもとっているはずで。そういう意味ではある部分、気の毒な面もありますし、それで失った心だとか、失った仲間や家族だとか、そういうことも彼らは抱えていると、和田義盛も横田栄司も知っているので。こういう時代だからこそこれはこれで「しかたあるめぇ」と。義盛は「まぁ、お前たちもな、よくやってるよ。じゃあ元気で生きていてくれよ。生きてりゃ楽しいこともあるぞ」という、ちょっと「悔しいけどな」とか「ちくしょー」という気分もありながら、彼らのことを見つめていました。

◆和田義盛を演じきって

本当に、立派な人物ではないのかもしれないですけども、まっすぐな男で、うそをつかないし、最初のころからあまりキャラクターがブレていない、数少ないひとりなんじゃないでしょうか。三谷幸喜さんのおかげで和田義盛という人物が、僕は日本の中で一番好きな日本人になったと自負しています。本当に愛らしいキャラクターで、それをつくってくださったスタッフさん、共演者の皆さんに本当に感謝しています。そして応援してくださった皆さま、和田義盛をかわいがってくださった皆さまに心から感謝しています。

秋元才加 コメント
『鎌倉殿の13人』秋元才加 ©NHK

◆馬で駆けていく巴のシーンについて

シーン的には最終的にどうなったかというのは描かれていないんですけど、もしかしたら義盛殿の亡きがらを探しに来たのかもしれないし、最後のせりふに「妻」や「忠臣和田義盛」という言葉が入っていたので、夫のプライドと妻のプライドを持って戦場に向かったのかなと思っています。でも以前の木曽義仲様(青木崇高)といたときの戦とはまた違った感覚で、夫婦の愛の証しじゃないですけど、操を立てるというか、そういう二人の関係を感じました。

◆巴御前を演じて

木曽時代の巴は男と肩を並べて「男に絶対負けない」という感覚が結構、先立っていたんです。そうすればそうするほど、「やっぱり女なんだ」と、力も男性に比べたら足りない部分もあるし、声だって高いしとか、すごくジェンダーについて考えさせられることが多くて。だけど和田家に行ってからは自分の女性としての部分を受け止められた感覚です。すごく穏やかになったし、それと同時に戦に行っていたころの鋭い感じがなくなっているというのが不安でもあり、でも今の幸せはすごく手放しがたい、みたいな感覚でずっとお芝居をしていました。最後の義盛さんとのああいった対峙でも、ご飯粒をつけながら「心配するな」と言う義盛さんを見て、「なんてかわいらしい人と一緒になれたんだろう」と。二人の男性を愛した巴ですけど、すごく見る目があったんじゃないかなって。二人ともすごくまっすぐに自分の中のプライドなど、そういうものをなるべく曲げずに素直に正直に生きてきたかっこいい男性二人だったと思うし、また違った愛情ですけど、その二人に愛された巴もすてきな女性だったんじゃないかなと思っています。

番組情報

大河ドラマ『鎌倉殿の13人』
NHK総合:毎週日曜 午後8時~8時45分
BSプレミアム/BS4K:毎週日曜 午後6時~6時45分

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