横浜流星が2025年大河ドラマの主演に抜てき「エンタメのあり方を再確認できる作品」

ドラマ
2023年04月27日
『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』横浜流星

2025年大河ドラマが、横浜流星が主演を務める『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~(つたじゅうえいがのゆめばなし)』に決定。主演の横浜と脚本を務める森下佳子、制作統括・藤並英樹が、4月27日(木)に開催された制作・主演発表会見に登壇した。

本作の主人公となるのは、親なし、金なし、画才なし…とないない尽くしの生まれから、“江戸のメディア王”として時代の寵児になった快男児・蔦屋重三郎。天下泰平、文化隆盛の江戸時代中期に喜多川歌麿、葛飾北斎、山東京伝、滝沢馬琴を見出し、日本史史上最大の謎のひとつ“東洲斎写楽“を世に送り出した人物だ。

そんな“蔦重”の波瀾万丈の生涯を描く本作の制作・主演発表が4月27日(木)に開催され、主演の横浜らが登壇。制作統括の藤並は、本作を企画した理由のひとつとして「蔦重が生きた時代は、飢きんや自然災害が何度も起き、政治が変わって自由な気風が抑圧され、彼自身も上からいろんな罰を受けていました。そんな中でも、庶民に対して笑いや喜び、ある種の悲しみを作品として届け、人々に対してエネルギーを与えてきた人物です」と。

「彼が作った作品や生きた時代、心意気を、1年間という長いスパンを通して、脚本の森下(佳子)さん、横浜さんと一緒に描いていきながら、人が生きる喜びや人を楽しませる面白さというのをあらためて考えていきたい。2025年はラジオ放送が始まって100年という部分も含め、視聴者の皆さんと共に楽しめるドラマを作っていきたいと思った」と明かす。

続けて、横浜は「役者をやっていく上で、ひとつの目標であった大河ドラマに初出演、そして初主演できることを光栄に思います。今まで培ってきたものを全てこの作品に注ぎ込み、蔦屋重三郎として生き、共に成長していけたら」と喜びを口にする。

しかし、オファーに戸惑いや驚きもあったようで「NHKさんのバラエティやコント番組に出演させていただくことはあっても、大河や朝ドラには出たことのない自分にどうして声をかけていただけたのだろう」と。「しかし、皆さんと顔合わせをして、お話をしていくうえで少しずつ実感が湧いてきて、この作品をしっかりと届けなくてはいけないと覚悟を強く持っています」と前を見据えた。

『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』左から)横浜流星、森下佳子

なお、そんな横浜の起用理由について、藤並は「横浜さんは演技力や表現力もさることながら、とても人をひきつける力があり、つい心を奪われてしまう。そして、彼がこれまで出演してきた作品の監督たちのコメントを見ていると、一様に役に対して真摯で謙虚、取り組み方も真面目でいいものを作り上げる、というようなことを述べていたんです。彼とは初めてお仕事をしますが、お芝居の実力だけでなく、人間性としても一緒にやりたいなと思った」と明かしている。

そして、自身が演じる蔦重について、横浜は「この話をいただいてから勉強しているところですが、生まれ育った吉原を立て直したり、多くの作家や画家を世に送り出したりと、江戸の文化を豊かにして、多くの功績を残した方なのだなと。そして普段、僕は歌麿や北斎のようにプロデュースされる側なので、プロデュースする側を経験できるのはとても興味深いです」と期待感を膨らませる。

続けて「一時期、“エンタメは必要なのか”という声がありましたが、僕は生きていく上でエンタメは必要だと思っています。蔦重は、商売をして軌道に乗ってきたときに、松平定信が起こした寛政の改革で自由を失うんです。でも、そんな重圧を受けても、世の中にエンタメを送り続ける姿にとても心を動かされましたし、今の時代にすごくリンクしているなと」と。

「まさに今描くべき、エンタメのあり方を再確認できる作品だと強く感じています。だからこそ見ていただく皆さまには、明るく、心が楽しくなるような作品をしっかり届けていきたいなと思っています」と力強く意気込みを述べた。

『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』横浜流星

番組情報

2025年大河ドラマ
『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』
NHK総合ほか
2025年1月スタート