石田ゆり子がヒロイン・伊藤沙莉を称賛「夢と希望がいっぱい詰まったボールのよう」朝ドラ『虎に翼』取材会

ドラマ
2023年10月28日
左から)石田ゆり子、伊藤沙莉、岡部たかし©NHK

2024年度前期 連続テレビ小説『虎に翼』(NHK総合ほか 2024年春スタート)の取材会が、10月26日に開催。ヒロイン・猪爪寅子役の伊藤沙莉、寅子の母・はる役の石田ゆり子、父・直言役の岡部たかしらが登壇した。

来春に放送スタートする、連続テレビ小説第110作のタイトルは『虎に翼』。日本初の女性弁護士で、後に裁判官となった女性・三淵嘉子をモデルに、困難な時代に道なき道を切り開き、迷える子供たちや追い詰められた女性たちを救っていく、情熱あふれる法曹たちの物語を極上のリーガルエンターテインメントとして送る。

このたび、そんな本作の取材会が10月26日に開催され、ヒロイン・猪爪寅子役の伊藤沙莉、寅子の母・はる役の石田ゆり子、父・直言役の岡部たかし、制作統括を務める尾崎裕和が登壇。自身が演じる寅子のモデルである三淵について、伊藤は「事前に三淵さんにまつわるお話を聞いたり、本を読んだりして、すごくカッコいい方だなと思っていました」と。

「道を切り拓いた人、法律に関わる人と聞くと“固い人”というイメージがあるかもしれませんが、プライベートの三淵さんは面白い方だったそうで。寅子としてもそういうところが描かれたらいいなと思っていましたし、私自身もそういうふうに演じていけたら、と考えていました。物語も決して難しくなく、ポップに描かれていて、それは三淵さんのすてきな部分が影響しているのだと思います」と語った。

また、初めて朝ドラヒロインを務めることについては、「プレッシャーはとてもあります」とも告白。「毎日朝ドラを見ている皆さんの目に私がどういうふうに写るのか、どういう印象を持たれるのかが気になり、クランクイン前は緊張していたのですが、それより皆さんにこの作品を楽しんでもらうことがなにより大事だな、と。私が誰よりこの作品を愛し、大事に寅子を演じることで、その思いを伝えられれば」と意気込んだ。

伊藤沙莉©NHK

そして、寅子の母役を演じる石田は、伊藤同様に今回が初の朝ドラ出演。「これまで受けたヒロインのオーディションには全部落ちてしまい、ヒロインという年を過ぎてからはすっかり縁が遠くなったなと思っていたのですが、ついに来たという感じでした」とオファーを受けた際の心境を振り返り、「さらに沙莉ちゃんがヒロインと聞いて、とてもうれしかったです」と喜びを口にする。

父役の岡部も「信じられなかったです。マネージャーからこんなオファーがあるよと聞き、『えー!』と驚いて。後日、監督とお会いした時に『あの話って本当なんですか?』とこっそり聞いたのを覚えています(笑)」と。「沙莉ちゃんが本読みの時に目を見ながらせりふを言ってくれ、それで緊張が少しほぐれたので、我ながらいい娘だなと(笑)。撮影もきっとこういう感じでやっていけるのだろうなと思いました」と笑顔を浮かべた。

吉田恵里香が手掛ける脚本については、「1話から既に面白く、その時に頂いた分をすぐに読み終えてしまいました。話し言葉も聞き取りやすく、テンションもライトなのですが、それが丁寧に大事に描かれていて、その塩梅がとてもすてき」と伊藤。「クランクイン前の緊張と戦う中で、『このシーン、早くやりたいな』と思うことが多く、それが支えになっていました」と振り返った。

なお、座長としての立ち振る舞いを問われると、伊藤は「いい意味で何も考えず、ただそこにいる感じです。撮影期間が1年と長いですし、最初に取り繕ってもいつかボロが出ると思うので…(笑)。『私はこういう感じです』というのをまず互いに知っていけたら」と。

続けて「現場の雰囲気はとても良く、和気あいあいとしていています。キャストやスタッフの皆さんの思いやりが派生して、莫大な和やかさを生み出しているのだと思いますし、すてきな方がそろっていると思います」と感謝を述べた。

石田ゆり子©NHK

そんな伊藤のヒロインぶりについて、石田は「夢と希望がいっぱい詰まった、弾んでいるボールのよう。しっかりぶつかってきてくれるので、こちらも刺激されていいお芝居を返せるんです。そういう力を持っている人だなと尊敬します」と。岡部も「まず上手で、間違ったりかんだりということもあまりしないんです。声も魅力的で、スッとせりふが耳に入ってきますし、見習うべきところがあるなと感じています」とそれぞれ称賛。

家族としてのチーム感を高めるに当たって、「今も皆さんと空き時間などにお話させていただいていますが、今後ご一緒するシーンが増えるに当たってどんどんいろんなものが生まれていくのかな、と。そして、猪爪家の末っ子を演じる子役の子がいるのですが、彼が私たちをいろいろなことに巻き込んでくれ、輪が広がっているので感謝しています」と。

石田も「初対面なのにずっと暮らしている空気を出さなきゃいけないので家族を演じるのは難しいなと思うのですが、一緒にご飯を食べたり、料理をしたり、そういう何でもないシーンが自然とその空気を作ってくれている」と語る中、岡部からは「芝居中、思い切って石田さんを抱いてみました」と爆弾発言が飛び出すなど、終始和やかな雰囲気のままイベントは締めくくられた。

岡部たかし©NHK

番組情報

2024年度前期 連続テレビ小説『虎に翼』
NHK総合ほか
2024年春スタート
毎週月曜~土曜 午前8時~8時15分ほか