生瀬勝久、喜劇王・タナケン役で「喜劇人の静と動を演じ分けていきたい」『ブギウギ』

ドラマ
2024年01月15日
『ブギウギ』生瀬勝久 ©NHK

趣里がヒロインを務める連続テレビ小説『ブギウギ』(NHK総合 毎週月曜~土曜 午前8時~8時15分ほか)より、棚橋健二役・生瀬勝久のコメントが到着した。

連続テレビ小説第109作『ブギウギ』は、戦後の大スター・笠置シヅ子をモデルとしたヒロイン・福来スズ子(花田鈴子/趣里)を主人公に、足立紳が描くオリジナル作品。ブギウギは陽気で踊り出したくなるような音楽リズムの一種で、“ブギウギのように多くの人を明るく元気にしたい”という思いが込められている。

生瀬が演じる棚橋健二は日本を代表する喜劇役者で、喜劇王・タナケンと呼ばれている。スズ子と舞台で共演することになり、スズ子の演技の師匠となる。

生瀬勝久 コメント

『ブギウギ』©NHK

◆ご自身が演じる喜劇王・タナケンというキャラクターの印象を教えてください。

タナケンはスズ子が成長していく上で、その一端を担っている人物だと思います。エンターテインメントの世界では、選ばれた人間ではなくて、努力をし続ける人間と、戦った人間しか残れません。戦いを止めたら、人々の記憶からも消えていきます。そういった世界なんだとスズ子に教える人物なんじゃないかなと思っています。

◆演じる上で意識していること、工夫していることは?

舞台上のタナケンと、普段の素の棚橋健二の演じ分けを意識しています。僕が思う才能のある喜劇人は、舞台上とそうでないときのギャップがあると感じています。例えば渥美清さんや志村けんさんの、舞台に上がっているときの弾けっぷりと舞台から降りた思慮深く謙虚な姿のように、その静と動を演じ分けていきたいです。
希代の喜劇王を演じるに当たって、間とテンポを大事にしています。戦後当時の映画を見ると、せりふのスピードが恐ろしく速く、役者の技術がとても高かったと感じます。劇中劇でそのテンポで演じようとしていますが、やはり難しいですね。でもそうすることで、素の棚橋の姿とのメリハリが生まれるのではと感じています。

◆ヒロイン・スズ子を演じる趣里さんの印象はいかがですか?

趣里さんとは久々の共演ですが、この作品は彼女にとってとてもステップアップになると思います。これまで何十万人の俳優がいて、朝ドラのヒロインになるのは100人足らず、そのヒロインに選ばれて最後までやりきったらどれだけ貴重な体験になるか。だから頑張ってほしいですし、ステージがワンランク上がるとてもいい機会を勝ち得たんだと思っていて、そのことを趣里さんともお話ししました。
お芝居にしても、伝えることはとても難しくて、心に響かなければいけない。そのためになるべく相手の目を見て、相手の表情が変わるのを待ってから次のせりふを紡がなければいけないですが、趣里さん演じるスズ子が、ちゃんと目を見て、僕の言葉に耳を傾け、僕のリズムを受け取ってせりふを返してくれる芝居ができてうれしかったです。

◆放送を楽しみにしている視聴者の方々へのメッセージをお願いします。

この物語は、スズ子がどうやって生きていくのかが描かれると同時に、スズ子に影響を与えたさまざまな人との関わりが描かれています。視聴者の皆さんも、この周囲の人々の姿に自分を投影することもあるかもしれません。
そうした見方ができるのも朝ドラならではの楽しみだと思います。ぜひ毎朝楽しみにご覧になってください。

『ブギウギ』©NHK

番組情報

連続テレビ小説『ブギウギ』
NHK総合ほか
毎週月曜~土曜 午前8時~8時15分ほか

番組公式HP:https://nhk.jp/boogie

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