三谷幸喜の傑作「笑の大学」が25年ぶりに上演 出演は内野聖陽と瀬戸康史【コメントあり】

エンタメ総合
2022年11月10日

三谷幸喜の傑作二人芝居「笑の大学」が、内野聖陽と瀬戸康史の出演で25年ぶりに上演されることが決定。2023年2月8日(水)より東京・PARCO劇場を皮切りに、3月から4月にかけて新潟、長野、大阪、福岡、宮城、兵庫、沖縄と巡演する。

1994年よりほぼ毎年、PARCO劇場をホームグラウンドに数々の名作を発表してきた三谷。特に40周年記念公演では「ホロヴィッツとの対話」「国民の映画」、2020年リニューアルオープン時の記念シリーズでは、三谷文楽「其礼成心中」、PARCO MUSIC STAGE「三谷幸喜のショーガール」「大地(Social Distancing Version)」と、PARCO劇場の節目を飾ってきた。そんな三谷が開場50周年記念シリーズに選んだのが「笑の大学」だ。

1996年にパルコ・プロデュース公演として青山円形劇場で初演された本作は、第2回読売演劇大賞で「最優秀作品賞」を受賞。その後、1998年にはPARCO劇場でアンコール公演が行われ、東京・札幌・大阪・福岡の4都市56ステージを巡演した。2004年には映画化され、またロシア語、韓国語、中国語、フランス語にも翻訳されるなど、海外で上演され続けている。

戦争色が濃厚になる昭和15年。警視庁検閲係の向坂睦男(さきさか・むつお)は、非常時に喜劇など断じて許さないと、脚本に執拗なまでの注文を付けては上演中止に追い込もうとする。しかし劇団「笑の大学」の座付作家・椿一(つばき・はじめ)は何とか上演許可をもらおうと、要求された無理難題を逆手に取りながら、あくまで真正面からの書き直しに挑戦。警視庁の取調室を舞台に、相対する男二人のドラマが繰り広げられる。

1998年以来、25年ぶりの上演となる今回は、三谷自身が初めて演出を担当。三谷作品では大河ドラマ『真田丸』、舞台「おのれナポレオン」に出演歴のある内野が向坂、ミュージカル「日本の歴史」、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』に出演している瀬戸が椿を演じる。三谷の希望により実現した2人が「笑の大学」でどんな化学反応を見せるのか、期待が高まる。三谷、内野、瀬戸のコメントは下記に掲載。

三谷幸喜 コメント

「笑の大学」は大好きな作品。だからこそ、託したい俳優さんに出会うまで再演はしないと決めていました。内野さんの「向坂」が見たいと思ったときから、今回のプロジェクトは始まりました。そして瀬戸さんは今の僕が最も頼りにしている俳優さんの一人。この二人で「笑の大学」を上演できるというのは、僕にとって最高の喜びです。
今まで待ったかいがありました。今回初めて見る方も、以前ご覧になった方も、新しく生まれ変わる「笑の大学」にきっと満足していただけると思っています。この作品でPARCO劇場開場50周年記念シリーズに参加できることを、僕はとてもうれしく思っています。なんと言ってもこの劇場は、自分を育ててくれた大切な場所ですから。

内野聖陽 コメント

25年前の脚本家三谷さんの素晴らしい戯曲と、25年後の演出家三谷さんとのお仕事なんて、一度に2度おいしい思いができる、こんな素晴らしくぜいたくなことはありません。
ボクがこの本ですてきだなって感じることがいっぱいあって、顔の筋肉が緩んでしまう瞬間もたくさんあって、声を出して笑ってしまうところもたくさんあって、涙腺が緩んでしまうときもあって、そんなすてきなものを、いっぱいいっぱい舞台の上に花開かせたいと思っています。気鋭の若手、瀬戸康史君とのセッションもとても楽しみです。皆さんどうぞご期待して待っていてください。
お稽古励みます!

瀬戸康史 コメント

まず、舞台版と映画版を見たときに、演じる人物によってこんなに印象が違うのだと驚いたのを覚えています。それは、登場人物がほぼ2人しかいないからでしょう。その2人の俳優が持つ性質が空間を支配して、ダイレクトに観客に伝わる感じ。でも、それが気持ちの悪い生々しさではなく、どこかクセになる生々しさなんですよね。ずっとこの2人の掛け合いを見ていたいと思わせる三谷幸喜さんの力…とんでもないです。内野さんとは今回初共演で、まだまだ謎だらけです。なので今は、優しい人かな? 怖い人だったらどうしよう。と、まるで検閲官にどきどきしながら対峙する作家のような気持ちです(笑)。
二人芝居も初めてなので、とにかく新鮮さを大切に、相手からのエネルギーをいくらでも受け取れる心の余裕を持って、楽しんで演じられればと思います。

公演情報

PARCO劇場開場50周年記念シリーズ「笑の大学」
2023年2月8日(水)~4月21日(金)

作・演出:三谷幸喜
出演:内野聖陽、瀬戸康史

<公演日程>

東京公演:2月8日(水)~3月5日(日)PARCO劇場
新潟公演:3月11日(土)~3月12日(日)新潟・りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館 劇場
長野公演:3月18日(土)~3月19日(日)まつもと市民芸術館主ホール
大阪公演:3月23日(木)~3月26日(日)サンケイホールブリーゼ
福岡公演:3月30日(木)~4月2日(日)キャナルシティ劇場
宮城公演:4月6日(木)~4月9日(日)電力ホール
兵庫公演:4月13日(木)~4月16日(日)県立芸術文化センター阪急中ホール
沖縄公演:4月20日(木)~4月21日(金)那覇文化芸術劇場なはーと

東京公演一般発売:2023年1月7日(土)

公式サイト:https://stage.parco.jp/program/warai
#笑の大学2023

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