世界へ羽ばたく“令和の怪物”佐々木朗希が故郷・陸前高田で初めて震災を語る『情熱大陸』

エンタメ総合
2023年03月10日
『情熱大陸』佐々木朗希 ©MBS

3月12日(日)放送の『情熱大陸』(MBS/TBS系 午後11時15分~11時45分)に、プロ野球選手の佐々木朗希が登場する。

「時間がたつと忘れてしまう。野球も、負けた悔しさとか、そういう気持ちって忘れてしまう。でも、それをどれだけ思っていられるかが大事」。誰もいない岩手・陸前高田の海で、佐々木朗希は静かに語り始めた。

昨年4月にプロ野球史上最年少の20歳での完全試合を達成。また日本記録となる13連続奪三振、タイ記録の1試合19奪三振も成し遂げた“令和の怪物”だ。佐々木は陸前高田の生まれ。「小学生の時が、人生で一番楽しかったですね」。友だちと日が暮れるまで野球に没頭した。

東日本大震災は、佐々木からそんな幸福な日々を奪う。海岸近くにあった自宅が流され、父・功太さんと祖父母を亡くしたのは9歳の時だった。今回の取材に、佐々木は自身の体験と今の思いを初めて地元で語った。自宅や小学校があった場所、そして震災以来立ち寄ることのなかった海。訪ね歩きながら、記憶が少しずつよみがえっていく。佐々木はそれを忘れまいと胸に誓った。

3月、野球世界一を決める戦いWBC(ワールドベースボールクラシック)が始まる。日本を代表する投手に成長を遂げた佐々木は、大谷翔平、ダルビッシュ有らメジャーリーガーとともに日の丸を背負いマウンドに上がる。「少しずつ街並みも変わってきて、前に進んでいる。僕もしっかり向き合って前に進みたい」。

東日本大震災から12年。陸前高田の野球少年が、故郷への思いを胸に世界へ羽ばたく。

<PROFILE>
千葉ロッテマリーンズ・2023WBC日本代表
2001年、岩手・陸前高田市出身
兄の影響で野球を始め、小学3年生の時に地元の高田野球スポーツ少年団に入団。
大船渡高校時代には投手として最速163キロのストレートを武器に、第101回全国高校野球選手権岩手大会で準優勝。2019年4球団競合の末、千葉ロッテマリーンズにドラフト1位で入団した。プロ3年目の2022年4月10日28年ぶり16人目となる完全試合を史上最年少で達成。今年3月に開幕するWBC日本代表に選出された。

ディレクターズメモ

2019年から4年間千葉ロッテの担当記者を務め、佐々木朗希投手を取材してきました。今回の取材で感じたのは、球場での佐々木朗希投手と地元での佐々木朗希投手との「ギャップ」。球場ではあまり表情を変えず、21歳とは思えないほどユニフォームを着た佐々木投手には鬼気迫るものを感じていました。しかし、岩手に帰り地元の友人とまだ21歳だと感じるあどけない表情やしぐさ、柔らかい口調を感じることができ、佐々木投手にとって陸前高田・大船渡は大好きな故郷であり、心が許せる場なんだと改めて思いました。

番組情報

『情熱大陸』
MBS/TBS系
2023年3月12日(日)午後11時15分~11時45分

番組HP:https://www.mbs.jp/jounetsu/
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