【インタビュー】『ハルサーエイカー2』出演 AKINAインタビュー

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2014年07月15日

沖縄のローカル番組としてスタートして人気を博し、2015年には映画も公開される特撮アクションドラマ『ハルサーエイカー2』で、福田萌子演じるアイの姉・ハルを好演しているAKINAさんにお話を伺いました。

姉というスペースにちゃっかり入らせていただきました(笑)

――「ハルサーエイカー2」への出演が決まったときの感想は?

パート1から見ていたので、まさか続編ができるのも、出演できるのもびっくりでした。

――周りの反応はいかがでしたか?

沖縄のドラマなので見ている人もすごく多くて「えー、すごいね!」っていうのが、みんなからの言葉でした。それを聞いたとき、みんな知っているからこそどうしよう、大丈夫かなって思いました。パート1からのイメージがあると思うので、そこを壊さずにさらに良いものを作るにはどうやっていったらいいのかなと考えました。

――パート1についてはどう思いましたか?

仕上がっているなと思いました。パート2では、出来上がっているところから、どこに私が入るんだろう、スペースがあるのかなって思いました。だけど、姉というスペースがあったので、そこにちゃっかり入らせていただきました(笑)。

ハルと一緒になって成長していけた

――ハルはどんな女の子だと思いますか?

ハルはコンプレックスのかたまりですね。妹がパーフェクトというか身長が高くて、大地の戦士としても優秀。それに比べてお姉ちゃんは身長も小さくて、ハルサーエイカーにもなれなくて、逃げるようにカンジャーエイカー(鍛冶屋) になって、カンジャーで働いたりとか逃げてきた女の子。今までなんでも諦めてきた女の子だったんですね。そういう女の子を演じるのは初めてだったので、どうしようかなという戸惑いはありました。

――ハルはご自身と似ている部分はありますか?

ハルと似ている部分は、特にはなかったです。でも、自分の意見を言うために監督に話し合いを作ってくださいと言っていった部分が少しずつ多くなっていったので、その点ではハルと似てきたというか、ハルと一緒になって成長していけたと感じました。人任せにはしたくないし、自分がちゃんと関わっていきたいという思いがあったので、「こういうふうにハルは作っていきたい」と監督に言って、監督も話を聞いてくれたので、やりやすいというか、その分責任や大変な部分もあったんですが、出来上がった感動はありました。

――姉を演じてみての感想をお聞かせください。

姉を演じていて、アイちゃんが困っているときに助けたのがハルだった、お姉ちゃんだったというのがいいですよね。兄弟愛というか、アイと関わることによってハルが変わっていったり、今まで塞ぎ込んでいたハルが仲間と出会って変わっていったりした人物だったので、アイが駄目になったときに、ハルが他の人にはないような決意をした感じに仕上がったと思いました。

洞窟のシーンではハルの覚悟を出したかった

――福田萌子さんと会ったときの印象はいかがでしたか?

アイちゃんは「うわぁー、でかい」と思いました(笑)。足の長さもびっくりですし、しかも胸も大きいんですよ。すらっとしていたら、全部がすらっとしているっていうイメージがあったんですけど、すらっとしていて、胸もあって、顔もきれいで、髪の毛も長いじゃないですか。言うことなしって感じですね。“アジアンビューティー”とキャッチコピーをつけたくなるような女性だなと思いました。話したらよく笑う女の子だったんですけどね。しっかりもしてるし、自分の考え方もちゃんと人に伝えられるっていうのは、アイに似ているなと思いました。

――現場の雰囲気はどんな感じでしたか?

現場の雰囲気は、とても良かったです。天気がいいときは「晴れてて良かったね」とか、曇ったときは「女と一緒さー」とか居酒屋かみたいな空気があったりして(笑)。そういう会話をしているとあっと言う間に晴れになるんですね。陽気で明るくて、でもやるときはやる、メリハリがある現場でした。

――大変なシーンはありましたか?

洞窟のシーンは大変でしたね。撮影の足場が悪いのはもちろん、やっぱり一番ハルとして変わらなきゃいけないシーンを撮りたかったので。今までは自分のためだったら投げ捨ててきたハルが、ヘラーを助けたいという気持ちで洞窟の中に入っていったのは、自分のためではなく、仲間のため、ヘラーのため、誰かのためを思ってのシーンだったので、その覚悟を出していけたらなって思っていました。自分の心で切り替えていかなきゃいけなかったので、それはやっぱり表情と声色で変えなきゃいけないなっていうのは、せりふを見たときから、撮影現場を見て、さらに感じました。

精霊のアイちゃんと戦うシーンでは、アイちゃんの身長が高くて、足が長いから、ただ蹴っただけでも、全身で蹴られた感じになるんですよ。手の長さも違うから、戦うときの距離感とか、私がもっとぐっと入っていかなきゃいけない。戦うというのは、普段のライフスタイルではないじゃないですか。それをビビらずに行けっていうのが、大変でしたね。

“いちゃりばちょーでー”。意味は「出会えば皆兄弟」

――地元・沖縄での撮影はどうでしたか?

自転車で制作会社に行けたことがうれしかったですね。大変だったのは、雨でも自転車で行ったことです(笑)。

――本作は「食」が大きなテーマですが、好きな食べ物はありますか。また、好きな野菜は?

好きな食べ物は、ソーメンチャンプルー。やっぱり、沖縄料理が好きですね。好きな野菜は…これ本当に使います?(笑)(スタッフ爆笑)まぁ、答えましょうね(笑)。白菜です。

――沖縄の言葉もたくさん出てきますね。好きな方言があれば教えてください。

好きな方言は、“いちゃりばちょーでー”。「出会えば皆兄弟」みたいな意味ですね。沖縄は1人旅にいいと思います。みんな話しかけてくれるから、1人だけど、2人3人4人みたいな感じに集まるので、すごくオススメです。

切っても切れない“食”がテーマ

――パート1、2に続いて映画にもなります。「ハルサーエイカー」が愛される理由は何だと思いますか?

愛される理由は、切っても切れない“食”をテーマにしていることかなって思います。私も「ハルサーエイカー」で食事について考えさせられたときに、フードマイスターの資格を取ったりして、もっと身近に“食”について考えなきゃいけないなって思いました。それに生きていく上で、“食”って大切ですよね。手軽に取れるおにぎりやサンドウィッチとかで体は作られないから、温かい食事、そしてちゃんと作って一緒に食べるという家庭も体を作る要素になっていると思います。そういう場面がけっこう「ハルサーエイカー」にはあるんです。アイがクガニフードを奪い返したり、食を守るってけっこう大切なんだなと思っています。それが愛される理由かな。

――ここを見てほしいというシーンがあれば教えてください。

いっぱいありますが、私が好きなのはアイが倒れちゃってカンジャーエイカーの秀善先生に破門にしてくださいと土下座をした後に、ハルが自転車を引いて、一本道を歩くシーン。アイのために、ハルサーエイカーになるために、やめるって、結構な決断じゃないですか。でもなれないんですよ。それを分かりながらも、カンジャーエイカーを諦めてまでアイを守りたいという決意と熱意をあのシーンに出したいなと思いました。せりふもないので、せりふの力を借りることもできなくて。何かを決断、決意するときは無言で決意するじゃないですか。そのシーンでは表情とかで出したかったので、監督がOKといってくれて良かったです。

――私もそのシーンがすごく印象的でした。

ありがとうございます。私も大好きな忘れられないシーンですね。

――最後に、視聴者の方にメッセージをお願いします。

特撮となると、大人の人が手にとってくれる機会って少ないと思うんですね。お子さんがいらっしゃる方は手に取りやすいとは思うんですけど、普通に仕事していたりとか子供とは関係ないところで生活していたりすると、手に取りにくい作品だと思います。でも、子供子供してないところがこの作品のいいところでもあるし、あとは風景の美しさ、沖縄のすばらしさがふんだんに詰まっているのが、この作品の魅力だと思います。私はこの作品が好きすぎて、自分でPRするために、いろんなところを回っていました。自分に何ができるかを考えた時に、きっかけを作ることはできるなと思ったんです。きっかけが、あれば見てもらえる。見て、好き嫌いを判断してほしいなと思います。少しでも多くの人がこの作品を手に取ってくれたら、私はうれしいです。

 

PROFILE

AKINA…1985年6月19日生まれ。沖縄県出身。沖縄アクターズスクール出身の男女混成による小中学生7名で構成された歌手グループ・Folder、Folder5としてデビュー。現在は、歌手、女優として活躍中。『ハルサーエイカー2』では、主人公・田畑アイの姉である田畑ハルを熱演。

 

『ハルサーエイカー』とは

ハルサー一族の末裔であるハルサー・アイが、古代からよみがえった敵と永遠の不作を阻止するために戦うストーリー。『ハルサーエイカー2』は、永遠の不作をめぐる戦いから1年後、ノーグ・ヘラーとノーグ・カマーをよみがえらせるべく鍛冶屋を訪れたアイが、鍛冶屋の弟子として修行中の姉・ハルと再会したところから始まる。2015年の年明けには、映画『ハルサーエイカー The Movie「エイカーズ」』が公開。沖縄県内先行上映も予定されている。

『ハルサーエイカー2』
チバテレ 毎週(月)後5・30~
サンテレビ 毎週(金)前7・30~
テレ玉 毎週(土)前11・00~
tvk  7月19日スタート 毎週(土)後6・30~

 

DVD情報

『ハルサーエイカー<完全版>』

好評発売中 (レンタル中)
収録時間:本編320分+特典映像45分(本編DVD3枚+特典DVD1枚)
価格:4,700円(本体)+税
本編ディスク片面2層/特典ディスク片面1層/ステレオ/カラー/16:9
★標準語字幕の表示機能+沖縄限定版には収録されなかった特典映像を収録

(C)ACER FILM.HIGA Brothers.ALL Rights Reserved.

『ハルサーエイカー2<完全版>』

7月16日(水)発売 (レンタル:8月5日 全4巻リリース)

収録時間:本編322分+特典映像42分 (本編DVD3枚+特典DVD1枚)
価格:4,700円(本体)+税
本編ディスク片面2層/特典ディスク片面1層/ステレオ/カラー/16:9
★標準語字幕の表示機能+沖縄限定版には収録されなかった特典映像を収録

(C)Acre Partners.HIGA Brothers.ALL Rights Reserved.

発売元:Halser Partners
販売元:株式会社ポニーキャニオン


●取材/遠藤綾野