all at onceインタビュー「僕らの心の動きを歌声から感じ取って楽しんでいただけたらと思います」

特集・インタビュー
2021年10月09日

all at onceインタビュー

紆余曲折を経てたどり着いた、本格始動から約1年半。TVアニメのテーマソングを3回担当したほか、5月に配信リリースされた「マカロン」が西島秀俊の主演ドラマ『シェフは名探偵』のOPテーマに抜てきされるなど、その歌声とハーモニーを武器に飛躍を続ける男性デュオ・all at once。今回は10月6日(水)にリリースされた1st Album「ALL AT ONCE」に込めた思いや思い入れのある楽曲、ITSUKIさんとNARITOさんのプライベートなどについてもお伺いしました。

◆「マカロン」配信リリース時にインタビューをさせていただいてから約3か月がたちましたが、最近はどのように過ごされていますか?

ITSUKI:生活リズムに大きな変化はないのですが、より体調面には気を遣うようになりました!

NARITO:そうだね、お互いそこはしっかりやってるね。

ITSUKI:アルバムをリリースさせていただくにあたって、人に会う機会が増えたということと、ライブイベントなども少しずつ予定が入ってきているので、健康には気を付けていきたいなって。

NARITO:僕は仕事以外はほとんど家から出なくなってしまいました…。引きこもり生活を満喫してます(笑)。

◆お二人はそんな”おうち時間”に何をして過ごすことが多いですか?

ITSUKI:僕もNARITOも楽器を触ってることが多いです。

NARITO:うん。あとはゲームばっかり。ギターを握るかコントローラーを握るか、みたいな(笑)。

ITSUKI:(笑)。でも、僕は最近、夜はずっとランニングをしています。そこでストレスを発散するというか。外の空気を吸うとリフレッシュできるんですよね。あとは韓ドラ!

NARITO:ん? 韓ドラ?

ITSUKI:韓国ドラマ! ちょっと前にスタッフさんにお薦めしてもらってからハマってしまって…。

NARITO:ああ! そういえば昨日からずっとこの話してたね(笑)。

◆それぞれ趣味を満喫されているのですね…! そんな中、10月6日(水)に初のアルバム「ALL AT ONCE」をリリースされましたが、本作に込めた思いを教えてください。

ITSUKI:「ALL AT ONCE」というタイトルの通り、自分たちの名刺代わりになるような1枚になったと思っています。初めてのアルバムでもあるので、ぜひたくさんの方々に手に取っていただけたらいいなと。

NARITO:そうだね。初の配信曲の「12cm」から約1年半がたちましたが、コロナ禍において僕たちの心境自体もどんどん変化していく中でレコーディングした楽曲が詰まっているので、そういった僕らの心の動きを歌声から感じ取って楽しんでいただけたらと思います。

◆どの楽曲もすてきですが、特に思い入れのある楽曲を挙げるとすると?

ITSUKI:僕は「年をかさねて」ですね。この曲のテーマは”家族愛”なのですが、こういうご時世で僕たち自身もなかなか家族と会えていない状況なので、歌っているとグッとくるものがあって…。個人的には今回のアルバムで一番聴いていただきたい楽曲ですし、all at onceにとってもきっとすごく大事な一曲になるなと感じました。

◆「年をかさねて」は、HYの仲宗根泉さんが作詞作曲を手掛けられていますよね。何かお話はされましたか?

ITSUKI:残念ながら直接お話をする機会はなかったのですが、歌詞を読んだだけで仲宗根さんが伝えたいメッセージが表されているなと感じました。レコーディングの前にいただいたデモ音源も仲宗根さんが歌ってくださっていたのですが、そこから感じ取った優しさやあたたかさというものをall at onceとしてどうやって表現していこうか、ということをNARITOと話しましたね。

NARITO:はい。仲宗根さんがこの楽曲に込められたご家族への感謝や思いというものを感じてプレッシャーもあったのですが、僕たちなりにそれをかみ砕いて表現させていただいて、楽しんで歌えました。

◆NARITOさんの思い入れのある一曲は?

NARITO:僕は「星合」ですね。この曲は皆さんに僕たちを知っていただく大きなきっかけになった楽曲ということもあって、1曲目に収録したんです。もちろん楽曲としてもすばらしいのですが、僕らの精神面も支えてきてくれたすごく大事な1曲だなと。

◆『名探偵コナン』のEDとして、たくさんの方に愛されてきた楽曲ですよね。このアルバムのレコーディング時に、印象に残っているエピソードなどはありますか?

NARITO:「年をかさねて」は楽しく歌いつつも一番苦戦しました…。

ITSUKI:(笑)。

NARITO:出だしに「ただいま」「おかえり」というようなフレーズがあるのですが、この言葉って今までは日常の中で交わす当たり前のひと言だと思っていたんです。でも、上京して1人暮らしをして、初めてこの言葉の大切さを知って。この思いをどうやって皆さんに届けたらいいのだろうかと悩んでしまった部分もあり、ワンフレーズのレコーディングに1時間くらいかかりましたね。

ITSUKI:かかってたね~。今NARITOも言ってくれましたが、シンプルな言葉だからこそ聴いてくださる皆さんにしっかりと届けないとという思いがあったので、細部までこだわりましたし、妥協は一切せず。納得がいくまで繰り返し歌ってもらいました(笑)。

◆そんなお2人のこだわりでいつも素晴らしい楽曲が届けられているんですね…! ITSUKIさんは苦労された楽曲などはありましたか?

ITSUKI:僕はコーラスを担当することも多いんですが、曲によって声色を変えているのでその調整が難しかったですね。今回はコーラスの量も多くて、今までで一番大変なレコーディングだったかもしれないです。

NARITO:ブースからずっと悲鳴が聞こえてたもんね。「ヒィー!」って(笑)。

ITSUKI:そうなんですよ! キーが高いことも多いので、「高いなー! 高い!」って(笑)。

◆ジャケットも初回限定盤、通常盤のいずれもカラフルでおしゃれです!

ITSUKI:今回のアルバムにはいろいろなジャンルの楽曲が詰まっているので、僕たちのたくさんの”色”を見て欲しいという思いをもとに、デザイナーさんがこのジャケットを作ってくれたのですが、もう見た瞬間に「かわいい!」って。

NARITO:「これしかないだろ!」ってね。

ITSUKI:大満足してます。うれしいです。

all at onceインタビュー

◆初回限定盤には「all at once ONLINE LIVE ~Zero to One~」の模様を収めたDVDも収録されています。見どころを教えてください!

ITSUKI:樹徳高等学校ダンス部の皆さんとコラボレーションした「JUST BELIEVE YOU」ですね。コロナ禍で残念ながらステージでご一緒することはかなわなかったのですが、リモートで出演していただいて。僕自身も歌っていてすごく胸を打たれました。この曲はライブの冒頭でも披露しているので2回目にはなるのですが、ダンス部の皆さんのおかげで1回目とは全く違う「JUST BELIEVE YOU」になっていると思います。

NARITO:僕ら自身もすごくパワーをもらえたよね。

ITSUKI:そうだね。あと、このアルバムに収録されている曲もたくさん披露しているのですが、アコースティックver.で歌ったり、通常のアレンジとは違った形でまた新たな魅力が表せていると思うので、ぜひ注目していただけたらうれしいです。

NARITO:…全部言われちゃったな(笑)。でも、ライブだからこそできる演出はもちろんですし、「12cm」では僕の感情のゆらぎが目に見えて分かると思います。本当に最初から最後まで楽しめる作品なので、ぜひ購入して見ていただきたいです。

◆all at onceのライブにおける”強み”はどのような部分でしょうか。

ITSUKI:それはもう歌声とハーモニーですね。生で感じていただくメロディー感や声の重なりの心地よさは僕らのライブでの強みだと思っています。

NARITO:あと、僕らってプライベートでもすごく仲がいいからか、歌っている最中に無意識に同じ動きをしたりするんですよ!(笑)

ITSUKI:確かに。そこも結構見どころかもしれない(笑)。

NARITO:「あ、今同じ動きした!」と発見できるポイントも多いと思うので、そういった見方をしていただいても面白いかもしれないです。

◆以前も「プライベートでも仲良し」とおっしゃっていましたが、それは相変わらず…?

ITSUKI:そうですね! 相変わらずけんかもしたことないですし。

NARITO:2人でサウナに行って、裸の付き合いをすることもありますね。

ITSUKI:行ったね。僕は野球が好きなんですが、最近はNARITOも好きになってくれたので、一緒に草野球をしたり。

NARITO:あと、仕事が終わった後も大体一緒に帰るんですが、電車の中でTikTokのめちゃめちゃ面白い動画を送って来るんですよ!

ITSUKI:いかに笑わずにいられるかということを試してます(笑)。

NARITO:帰りの電車はずっと僕の肩がヒクヒクしてるという(笑)。

◆最近はお二人もTikTokに名曲をカバーした歌唱動画などを投稿されていますよね! ちなみに「TV LIFE web」にかけて、普段テレビは見られますか?

NARITO:見ます! でも僕、実は上京してくるまで『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)を見たことがなかったんですよ。地元の宮崎県では放送されていなくて…。なので、初めて見た時は「伝説の番組だ! 本当にやっているんだ!」という衝撃がすごかったです。今ではもう「俺、『Mステ』見てるから。無いでしょ、そっち」と地元の友達に自慢してますね(笑)。

ITSUKI:(笑)。でもやっぱり2人とも音楽番組は好きだよね。『CDTVライブ!ライブ!』(TBS系)とか『MUSIC BLOOD』(日テレ系)とか…。あと、バラエティも見ますね。それこそ、この間レコーディングしている最中に空き時間ができたので、『くりぃむクイズ ミラクル9』(テレビ朝日系)を見ながらスタッフさん含めて全員でクイズ大会をやりました!

NARITO:した、した!(笑) 楽しかったね。あと、僕『しゃべくり007』(日本テレビ系)は地元にいたころからずっと見ている大好きな番組なので、いつか出られないかな…ともくろんでます(笑)。

◆その日を心待ちにしています! そして、リリースを控える最新曲「蒼空」が、乃木坂46・岩本蓮加さん、宝田明さんのW主演映画「世の中にたえて桜のなかりせば」(2022年全国公開)の主題歌に決定していますね。

ITSUKI:そうなんです! この映画は主人公が真っすぐに成長していく過程を描いた作品になっているのですが、その世界観に合わせて制作させていただきました。あと、僕たちの今までの楽曲の中で一番キーが高いです!(笑)

NARITO:まだ高いの来るか! ってね(笑)。

ITSUKI:美しいハイトーンが効いている、バラード調の壮大な楽曲になっています。ぜひ映画とあわせて楽しんでいただきたいです。

◆来年3月には、以前お2人がやりたいと語っていた念願の有観客ライブツアーも行われるとのこと。そんな1stツアーに向けて、最後に意気込みをお願いします!

NARITO:まずツアーができるということが本当にうれしいです。お客さんを入れての初ライブなので、ライブでしかできないことをたくさんしたいと思っています。

ITSUKI:まだ先ではあるのですが、既に準備も始めていて。弾き語りなど、皆さんに楽しんでいただけるように企画しているので、頑張りたいなと思っています。でも、きっと僕たち自身が一番楽しみにしています! 何ならもう今からソワソワしてるくらいなので(笑)。

NARITO:そうそう。宙に浮いてるような感じだよね(笑)。

ITSUKI:初めてファンの皆さんと直接お会いできるので、しっかりと1人ひとりの表情を見て、面と向かって思いを伝えたいです!

PROFILE

ITSUKI
●いつき…北海道札幌市出身。中学2年生の時に友達からの誘いでオーディションを受ける。最終選考まで残ったことをきっかけに、地元でボーカルレッスンとダンスレッスンに通い始める。高校生のころには、地元のライブハウスを中心にソロとして活動を始め、広い世界を求めて、高校卒業と同時に上京。

NARITO
●なりと…宮崎県小林市出身。中学2年生の時にカラオケに行き、母に褒められたことがうれしく、自然と歌手を目指すようになる。高校生の時に、初めて東京を訪れ、すれ違う人々の目の輝きに強い憧れを抱き、高校卒業と同時に、夢の実現と刺激を求めて上京。

楽曲情報

all at once 1st Album「ALL AT ONCE」初回限定盤
all at once 1st Album「ALL AT ONCE」初回限定盤

1st Album「ALL AT ONCE」
現在発売中

初回限定盤(CD+DVD):3,850円(税込)
通常盤(CD):2,750円(税込)

●text/片岡聡恵

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