杉野希妃「しばらく赤やピンクのリップがつけられなくなってしまって…」 映画「愛のまなざしを」公開記念カウントダウン特集 第3弾

特集・インタビュー
2021年11月11日

「UNloved」「接吻」を手がけた鬼才・万田邦敏監督による愛憎サスペンス「愛のまなざしを」が11月12日(金)に全国公開される。TV LIFE webでは、公開記念カウントダウン特集と題して、連日出演者のインタビューをご紹介! 第3弾に登場するのは、ひたすらに愛を求める女性・綾子を演じた、プロデューサーでもある杉野希妃さん。振付するように演出していく万田監督の撮影現場の様子など、興味深い話を聞かせてくれました。

 

◆プロデューサーとして作品に関わることになったきっかけを教えてください。

もともと万田邦敏監督の作品が大好きで、2013年に私がMCをしていた映画情報番組のゲストに来ていただいた時に「監督の作品が好きです」とお伝えし、2017年に韓国の富川国際ファンタスティック映画祭でお会いした時にも、「いつかご一緒にお仕事をしたいです」というお話をしていたんです。

◆それで、どうやって監督とコンタクトを?

富川の映画祭に監督と一緒にいらっしゃっていた娘さんとSNSで繋がって、娘さんから連絡先を教えていただきました(笑)。日本に帰ってきてから、あらためて監督とお会いして「万田監督と、脚本家である奥様の万田珠実さんがタッグを組まれた作品が大好きで、一緒に映画を作りたいです」とお伝えしました。お2人の作品は女性のキャラクターが強烈で異様な世界観があり、私の心にとても突き刺さるものがあったので、純粋にお2人の作品が見たいという気持ちから。

◆精神科医と患者の物語は、監督、奥様との話し合いから決まったんですか?

いくつかご相談した企画の中で精神科医と患者の話を進めることになり、珠実さんにシノプシスを書いていただくことになりました。なぜ精神科医と患者の話をやりたかったのかというと、ある本に、精神科医が患者の嘘を見破れなかったというエピソードが載っていて。どうして見破ることができなかったのかというと、そこに恋愛が絡んでいたからで、精神科医は「自分は人を疑うのが仕事ではない」と言うんです。そのエピソードに驚きましたし、“嘘って、なんだろう”って。自分を良く見せるために嘘をついてしまう人もいるし、人に寄り添うために嘘をつく人もいる。嘘が必要な人もいるかもしれないと。珠実さんの脚本で作られた万田監督の「UNloved」と「接吻」は嘘がない世界で、自分の感情に正直な人たちを描いてきた珠実さんが嘘をモチーフに脚本を書いたらどうなるんだろうって思ったんです。

◆杉野さんが演じた綾子は情緒が不安定だから、嘘をついているのか、精神科医である貴志の愛が欲しいがために嘘をついているのか、分かりづらい人だと思いました。

精神科医と患者の話を万田監督の作品で見たいとは言ったものの、珠実さんの脚本を読んで、私も綾子はすごく分かりにくいキャラクターだと思いましたし、彼女を全く理解できず悩みました。精神科の先生に脚本を読んでいただき、分析もしてもらいましたが、「躁鬱や演技性パーソナリティ障害があるかもしれないけど、自分が診察していないとなんとも言えない」とおっしゃって。でもそこで、病名って固有名詞にすぎないと思ったんです。綾子は綾子であり、何の病気なのかというのは演じる上では全く重要なことではないというか。それよりも“愛が欲しい”、彼女にとってはそれが全てで。それが、この映画にとって重要なことなのかなって思いました。

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