安藤サクラインタビュー「監督とはウィンク一つで分かち合える仲」『旅屋おかえり』

特集・インタビュー
2022年01月24日

1月25日(火)より4夜連続で放送される特集ドラマ『旅屋おかえり』(BSプレミアム)で主演を務める、安藤サクラさんにインタビュー。

原作は「エキナカ書店大賞」も受賞した、原田マハによるヒューマンドラマの傑作。ある人の思いを背負って各地の旅先に出向く丘えりか、通称“おかえり”(安藤サクラ)を、どんな美しい風景や新しい出会い、地元の名産が待っているのか。

えりかの旅を視聴者と共にゆったりと追体験していく、ドキュメンタリータッチの“新しい旅ドラマ”である本作。秋田編と愛媛・高知編に分かれており、1月25日(火)、26日(水)に秋田編、27日(木)、28日(金)に愛媛・高知編が放送される。

レポーターであるえりかを「タレント気分で楽しく演じていました」と振り返る安藤さん。撮影の雰囲気や演じるうえで意識していたこと、印象に残っているシーンについてお話しいただきました。

安藤サクラ インタビュー

◆まず、撮影現場の雰囲気を教えてください。

現場には出演していた連続テレビ小説『まんぷく』の時のチームが集まっているので、楽しく撮影しています。このチームでは何でもすぐに分かち合えるんです。例えば、えりかが自撮りをするシーンでは、私が撮っているように見せかけて実際はカメラマンさんが撮っているんですけど、そのシーンはこれまで築き上げた信頼関係で一心同体になれている私たちだからこそ撮れた画だと思っています。監督とは何も言わずとも、ウィンク一つで分かち合える仲なんです。最高のチームですよ(笑)。

◆本作で演じられる丘えりかはレポーターです。何か準備されたことはありますか。

私は普段からロケ地などで“アイドル風”とか“旅番組風”とかでレポートのふりをするのが好きなんです(笑)。最初にお話をいただいたときに、肩書に「元アイドル」と書いてあって、当時のマネージャーさんと「やった! やっとアイドルできる!」と喜んでいたんですけど、結局あまりアイドル感のないキャラクターでしたね(笑)。レポートは昔、うちの母がテレビでやる機会が多く、それを観てきたので楽しくできました。回想シーンの撮影はタレント気分で楽しく演じていました(笑)。

◆実際に演じるにあたって意識されていたことはありますか。

出演するにあたり、旅先の生の美しさを視聴者の方にも一緒に体感していただけるような部分がないと、このドラマの良さが半減してしまう気がしていました。でも、やっぱり気候や自然が持っている魅力というのはその時々の出会いなんですよね。
なので、その時感じていることを自分の言葉で伝えていくというシーンも多くありました。正直緊張しましたね、準備していけるものでもないですし。でも、私自身がその場所を楽しんで心が感動していれば、きっと共感していただけるだろうなと思いながら各地に向かっています。言葉でなくても伝わるものがあると思うので。

◆撮影を経て、特に印象的に残っているシーンはありますか。

やっぱり武田鉄矢さん演じる鉄壁さんのシーンですね。私自身も演じていて、すごく面白かったです。武田さんには緊張してなかなか話しかけられず、4話の後半の撮影でやっと少しお話できるようになったのかな。でも、武田さんのお芝居をずっと近くで見ている中で、本当に私自身が武田さん演じる鉄壁さんを楽しませていただいていました。ご一緒できてうれしいですし、ぜいたくな時間です。

◆安藤さんご自身は旅行がお好きなのでしょうか。

私は特別旅行好きというタイプではないのですが、普段暮らしていない場所に行くと現地の人々が生活している場所に行って、そこでの暮らしに近づきたくなるんです。ロケでいろんな場所に行かせていただくと本当に皆さんが暮らしていらっしゃる時間に触れられることが多いので、それはこの仕事の特権だなと思っています。
今回は秋田と愛媛、高知に行かせていただきましたが、秋田は夫と出会った場所であり、高知は姉が移住して何年も経つ場所で、その2か所は自分にすごく縁のある場所なんです。秋田と高知の食べ物は、普段から東京でいただいていますよ。

◆本作の出演を振り返ってどんなことを感じられていますか。

愛媛・高知編では、秋田編を撮っていた時よりもリラックスしてドラマを作っていけたので、これからもどんどん自分の進化とともに丘えりかという役も変化し、進化していくんじゃないかなと感じています。

番組情報

特集ドラマ『旅屋おかえり』
BSプレミアム
2022年1月25日(火)後7・30~8・00 ※4夜連続放送
※第1回・第2回「秋田編」/第3回・第4回「愛媛・高知編」

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