岩田剛典が新境地で魅せる「どんな感想をもらえるのか、怖くもあり、楽しみでもある(笑)」映画「ウェディング・ハイ」インタビュー

特集・インタビュー
2022年03月09日

「ウェディング・ハイ」岩田剛典インタビュー

一世一代のイベント“結婚式”で新郎新婦に寄り添うウェディングプランナーの奮闘を描いた映画「ウェディング・ハイ」。バカリズムが脚本を担当、バラエティに富んだ登場人物たちが入れ代わり立ち代わり爆笑シーンを繰り広げる本作で、「花嫁を奪いに来た元カレ」を演じた岩田剛典さん。初共演の多い現場で岩田さんが感じた、キャスト&作品の魅力を聞きました。

 

◆まずは、出演が決まった時のお気持ちを聞かせください。

すごく楽しそうな作品に参加させていただけると、ワクワクしました。結婚式の“あるある”が詰まったような物語ですし、いい意味で何も考えずに観られるところが素敵で。僕がいただいた役も自由度の高いキャラクターだったので、撮影に入るまでに“どう演じていこう”といろいろ考えて楽しんでましたね(笑)。

◆フライヤーなどを見ると、今回演じた八代裕也は「花嫁を奪いに来た元カレ」と書かれています。

この映画には本当にたくさんの個性的なキャラクターが登場するんですが、その中でも裕也は物語をかき回すポジション。皆さんには、できれば、その「元カノを奪いに来る」という情報だけを持って観に来てほしいですね。きっと皆さんの頭に最初に浮かぶのは、映画「卒業」のようなシーンだと思うんです。あのかっこ良くて素敵なイメージだけを持って劇場に来てもらえれば、理想と現実のギャップなんかも楽しんでいただけるのではないかなと(笑)。

「ウェディング・ハイ」岩田剛典インタビュー

◆裕也という男性には、どのような印象を持たれましたか?

ひと言でいえば、ネアカですよね。仲間といると、自然と盛り上げてくれるような明るさがある。ノリがいいし、友達思いだし、行動にも嫌味がないから、一緒にいてホッとするところもあって。だから、彼が画面に映っている時は、とにかくお客さんが楽しい気持ちになれるように、ということを意識しました。実は最初、少し悩んでいたんです。彼の明るさが過剰に見えたらどうしようって。でも、大九(明子)監督から「自由にやってください」と言われて、撮影初日に指摘されることもなかったので、“これでいいんだな”と、思い切って演じました(笑)。

◆裕也のように底抜けに明るくてコミカルな役は珍しい気がします。

そうですね。そんなに経験したことがない役だったので、すごく楽しかったです。だから、あっという間に撮影が終わってしまって、残念でしたけど(笑)。ただ、コメディの難しさは、お客さんの反応が出るまで正解が分からないというところで。僕はもう監督を信じて、監督からOKをもらえればそれでいいんだ…という気持ちで演じていましたけど、正直どんな感想をいただけるのか…怖くもあり、楽しみでもあります(笑)。

「ウェディング・ハイ」岩田剛典インタビュー

◆では、今はドキドキですね(笑)。

はい(笑)。その一方で、バカリズムさんの脚本がとにかく面白かったので、そこはすごく安心しています。今回の元カノを奪いに行くという展開ひとつをとっても、あくまで大学のサークル仲間だった男友達とバカ話をして勝手に盛り上がったところからスタートしているので、関水(渚)ちゃん演じる元カノの気持ちとか、まったく考えていないんですよね(笑)。でも、その時の男友達3人の会話がとにかく楽しくて。遥からしたら、迷惑以外のなにものでもないんですが(笑)、バカリズムさんの脚本が素晴らしくて、なぜか許せてしまう。僕自身、すごく素に近いと言いますか、ナチュラルに演じることができたので、男友達3人の掛け合いは大好きなシーン。変わった動きや表情をするのではなく、会話だけで笑わせられるのって最高だと思いますし、その意味でも、バカリズムさんの脚本は楽しくてしょうがなかったです。

「ウェディング・ハイ」岩田剛典インタビュー

◆その男友達を演じたのは、浅利陽介さんと前野朋哉さんでした。

お2人も最高でした!(笑) 実は初対面だったんです。なのに、撮影初日から台本の読み合わせをしなくても、「これ、もういけちゃうね」っていうぐらい、あうんの呼吸でお芝居ができて。掛け合いでは、むしろテンポが良すぎて、監督から「もうちょっとペースダウンしてもいいかも」と言われたほど。(せりふの)キャッチボールも楽しかったですし、2人の魅力的なお芝居に僕が引き上げてもらったようなところもあったので、撮影期間は短かったのですが、ギュッと濃密な撮影ができたなと感じています。

◆息ピッタリな関係性が画面からも感じられたので、初対面で、しかもわずかな期間での撮影ということに驚きました。

それは良かったです。仲の良さが自然と出せたのも、やはりバカリズムさんの脚本の力だなと思います。バカリズムさんの脚本は、登場人物全員をオイシくしてくれるんです。キャストが演じることで、よりキャラクター性が深まっていくのはもちろんですが、しっかりと1人ひとりに見せ場がある。しかも、今作は登場人物がものすごく多いのに。そこが本当に素晴らしいですね。

「ウェディング・ハイ」岩田剛典インタビュー

◆ちなみに、岩田さんが特に印象に残っている登場人物を挙げると…?

作中で僕がたくさん絡んでいるからというのもあるんですが、向井(理)さん演じる謎の男が大好きです。ちょっとドジなところも素敵で(笑)。2人のシーンは、一緒に段取りも考えて作っていきました。僕らにとってはかなりの見せ場なんですが、せりふというより、行動でおかしさを出していく必要があったので、そこを一辺倒にならないように意識したりして。そうしたら、向井さんがいろんな表情や表現をたくさん用意されていて。すごく勉強になりましたね。

◆すごく楽しいシーンでしたが、ネタバラシになってしまうので、ここで言えないのが残念です(笑)。

向井さんとも初対面だったんですが、いきなり2人でふざけあっていて、なんとも不思議な初共演を果たしてしまったので、次に別の作品でお会いする時は、また違った演技バトルを繰り広げたいなと思います(笑)。

「ウェディング・ハイ」岩田剛典インタビュー

◆キャストはほかにも、主演の篠原涼子さんをはじめ、中村倫也さん、関水渚さんなどもいらっしゃいましたが、皆さんとの共演はいかがでしたか?

関水ちゃんとは、彼女の映画デビュー作「町田くんの世界」(2019)で共演させてもらったんです。それ以来となるので、彼女の成長した姿に驚きましたね。いろんな作品で経験を積み、その結果、自信もついて、今こうしてキラキラと輝いているんだなというのが、演技からも伝わってきて。実は、今回の撮影の僕のファーストカットが、まさに関水ちゃんとのシーンで。ちょっと妄想が入ったような面白い場面だったので、楽しみながら撮影できたのも良かったです。

◆中村さんとは?

倫也君とは、4年前のドラマ『崖っぷちホテル!』で一緒でした。年齢は倫也君のほうが3つ上ということもあって、いいお兄ちゃんって感じです(笑)。いつも飾らないところが素敵ですし、かと思えば、自分の思っていることをズバッと言う。僕が所属している事務所にはあまりいないタイプなので、一緒にいる時はいつもいい刺激をもらっています。ただ残念だったのは、今回あまり絡みがなかったこと。それでも現場では一緒に写真を撮ったりと、楽しい時間を過ごさせてもらいました。

◆主演の篠原さんとは、今作が初共演ですか?

はい。ただ、涼子さんともあまり同じシーンがなくて(苦笑)。それでも、ごあいさつさせてもらったり、撮影している様子を拝見して、とても気さくな方だなという印象を持ちました。その後、別の作品でもご一緒したのですが、涼子さんって、すごく優しくて、気遣いの方で、ムードメーカーでもあるんですよ。涼子さんが現場で元気な姿を見せてくれることで、みんなの士気も上がっていくような。それでいて、あけすけに自分のことを話してくれたりと、誰に対してもまったく壁を作らないので、役の関係性もすごく作りやすい。だから、共演していて学ぶことがたくさんありましたね。

「ウェディング・ハイ」岩田剛典インタビュー

◆この映画が公開される日は大安吉日です。こうした縁起やげん担ぎなどは、普段気にされるほうですか?

いや〜、まったくないですね(苦笑)。大安とかも、気がついたら過ぎ去っている感じで(笑)、神頼み的なこともしなくて。子どもの頃は、お正月になると家族で初詣に行ったりはしていましたが、今は全然気にしなくなりました。こんなことを言うと、いろんな方に「バチがあたるぞ!」って言われるんですけどね(笑)。もちろん、だからといって行事ごとを大事にされている方を否定するつもりはまったくないです。

◆では、ジンクスとかもない…?

ないですね…。むしろ欲しいぐらい(笑)。現場に行く時も、気負わず、フラットでいることを心がけていて。現場で一番大事なのは、いかに自分が自分らしくいられるかだと、僕は思っていて。作品によっては、大先輩やはじめましての方ばかりだったりすることがあり、そんな時はどうしても緊張してしまいます。それが心地良い緊張感であればいいんですが、恐縮して自分の芝居ができないと、本末転倒になってしまう。だから、常に平常心でいることを心がけています。もしかしたら、そうした気持ちを持ち続けることが、僕にとってのげん担ぎなのかもしれないですね。

◆では最後に、公開に向けて岩田さんが楽しみにされていることを教えてください。

ひと足先に試写を拝見したのですが、自分が出ていない場面で大爆笑したところがあるんです。それが、高橋克実さん演じる新郎の上司のスピーチシーン。彼が披露宴でスピーチをするに至るまでの過程や葛藤が本当に最高で。ちょっと感動もしちゃうんですが、素敵な泣き笑いができるので、ぜひ注目して観てください。また、映画を最後まで観終わったあとで感じたのが、こういうご時世だからこそ、観て欲しい作品だなということ。今、少しずつ日常を取り戻そうと、みんな前向きな考えや行動をするようになってきましたが、でも実際はまだ、どこか心の中にモヤモヤを抱えていると思うんです。そうした気持ちをすべて忘れて楽しめる映画なので、ぜひ心から笑いに劇場に足を運んでいただければと思います。

PROFILE

「ウェディング・ハイ」岩田剛典インタビュー

岩田剛典
●いわた・たかのり…1989年3月6日生まれ。愛知県出身。EXILE / 三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE、EXILEのメンバーで、俳優としても活躍。最近の出演作にNetflixオリジナルドラマ『金魚妻』、『浅見光彦 軽井沢殺人事件』(テレビ東京系)など。映画「死刑にいたる病」が2022年5月6日に、「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」が2022年6月17日に公開予定。

作品情報

©2022「ウェディング・ハイ」製作委員会
©2022「ウェディング・ハイ」製作委員会

「ウェディング・ハイ」
2022年3月12日(土)より全国ロードショー

(CAST&STAFF)
出演:篠原涼子
中村倫也、関水渚、岩田剛典
中尾明慶、浅利陽介、前野朋哉、泉澤祐希、佐藤晴美、宮尾俊太郎
六角精児、尾美としのり、池田鉄洋、臼田あさ美、片桐はいり
皆川猿時、向井理、高橋克実

脚本:バカリズム
監督:大九明子
主題歌:東京スカパラダイスオーケストラ 「君にサチアレ」(cutting edge/JUSTA RECORD)
配給:松竹

(STORY)
結婚式、それは新郎新婦にとって人生最大のイベント!
お茶目だけど根は真面目な石川彰人(中村倫也)と、いつも明るい新田遥(関水渚)のカップルも、担当ウェディングプランナーの中越(篠原涼子)に支えられながら準備を済ませ、ようやく式当日を迎えていた。
しかし…結婚式に人生を懸けていたのは2人だけじゃなかった!?
新郎新婦の紹介VTRや主賓あいさつ、乾杯の発声など、結婚式お決まりの演目に並々ならぬ情熱を注ぐ参列者たち。熱すぎる想いが暴走し、式は思わぬ方向へ…。中越は新郎新婦のSOSを受け、披露宴スタッフと力を合わせ様々な問題を解決しようと奔走する。しかし、式場に遥の元カレや、招かれざる闖入者も現れて…。
果たして、絶対に「NO」と言わない敏腕ウェディングプランナーは、全ての難題を解決し、最高の結婚式を2人に贈ることができるのか!?

公式HP:https://movies.shochiku.co.jp/wedding-high-movie/

公式Twitter:@wedding_high

公式Instagram:@wedding_high_movie

photo/河野英喜(エントランス) text/倉田モトキ hair&make/下川真矢(BERYL) styling/桶谷梨乃(W)

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2022年3月19日(土)23:59

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